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コレラタケ(虎列剌茸-Galerina fasciculata)とは、ハラタケ目フウセンタケ科ケコガサタケ属に属するキノコ。元々はドクアジロガサ(毒網代傘)という名称だったが、毒性の注意喚起の為にこの名に変更された。
概要
日本に分布し、晩秋頃に発生。スギなどの朽木や古いおがくず、ゴミ捨て場に単生～群生する。中には、エノキタケ等の古い培地から生えることもあり、かなりの注意が必要である。
見た目は、食用キノコのナメコやナラタケ、エノキタケに似ている。傘は小型で、湿ったときは暗肉桂色で、乾くと中央部から明るい淡黄色となる。柄は細長く中空で、上部に不完全なつばがある。
主な毒成分はアマトキシン類で、加熱によって失われることはない。同じ毒成分を持つキノコには、ドクツルタケやタマゴテングタケなどがある。
症状は摂取後6～24時間で、その名のとおりコレラのような激しい水様性下痢、腹痛、嘔吐、悪心、痙攣が起こる。これらの症状は1日ほどでいったんは収まるものの、その後は腎臓や肝臓の破壊が進み、摂取後4～7日ほどで劇症肝炎や腎不全様の症状を引き起こし、死に至る場合がほとんどである。
感染症のコレラの死因が、激しい下痢や嘔吐による脱水症状であるのに対して、コレラタケの場合は内臓破壊が主な死因である。よって、治療法も全く違う。
コレラタケ中毒に対する治療法は、基本的に対処療法のみで、早期の胃洗浄及び人工透析等である。
同じケコガサタケ属にはヒメアジロガサ(Galerina marginata)などがあり、その多くが猛毒であることが分かっている。また、北米で猛威を振るうG.marginataと本種は似たキノコとして知られている。
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