アンリ・ヴュータン(1820~1881)とは、19世紀に活躍したヴァイオリニスト、作曲家である。
概要
ベルギーのヴェルヴィエで織匠とヴァイオリン職工の家系に生まれる。そのため早くから音楽に触れ、6歳のころからヴァイオリニストとして活動を始めた。
やがてシャルル=オーギュスト・ド・ベリオを師としてパリにわたってヴァイオリニストとして研鑽を積むが、もろもろの事情からドイツに移り、シューマンなどとは彼から「小さなパガニーニ」と呼ばれるなど親交を結び、一方で各地で演奏旅行を行う生活を続けていった。
さらに作曲家へのあこがれから、1835年ごろからジーモン・ゼヒターやアントニーン・レイハ(アントン・ライヒャ)に教育を受け自作の曲を発表するようになった。
こうしてヴァイオリニストと作曲家の二足のわらじで演奏用の曲を作りながらヨーロッパだけではなく、アメリカにまで演奏旅行を行った一方、晩年である1871年からブリュッセル音楽院で教鞭をとり、ウジェーヌ・イザイ、イェネー・フバイらを育て上げ、今日のフランコ=ベルギー楽派の基礎を築いたのである。
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