ボリス・アレクサンドロヴィチ・チャイコフスキー(Борис Александрович Чайковский 1925~1996)とは、20世紀後半に活躍したソヴィエト連邦・ロシア連邦の作曲家である。
なお、ピョートル・チャイコフスキーとの血縁関係はない。つまりマイナーな方のチャイコフスキーである。
ボリスの兄ヴラディーミルも作曲者であり、ヴラディーミルは主に劇場で劇場用音楽の作曲やオペラ・バレエの台本作家として活動。
作曲家のアレクサンドル・ヴラディーミロヴィチ・チャイコフスキーは、父称から察せられるように、兄ヴラディーミルの息子である(ボリスの甥にあたる)。つまりこちらもマイナーな方のチャイコフスキーである。
本項目では特に区別する必要がない場合は単に「チャイコフスキー」と表記しているものは「ボリス・チャイコフスキー」を指すものとする。
概要
1925年にモスクワに生まれ。1941~49年にモスクワ音楽院でレフ・オボーリンにピアノを、ヴィッサリオン・シェバリーン、ドミートリー・ショスタコーヴィチ、ニコライ・ミャスコフスキーに作曲を師事した。ショスタコーヴィチの弟子としてゲオルギー・スヴィリドフとともに20世紀後半を代表するソヴィエト連邦の作曲家であるが、師匠よりもやや前衛的な作風が特徴である。チャイコフスキーの音楽は彼に師事した弟子達が語るところによると次のような作風である。
「深く国民的で包括的なチャイコフスキーの音楽のロシア気質はキリスト教の価値観に基づいたものであり、彼の音楽はソビエト的ではなく常にロシア的であった。そしてソ連の楽壇には「純粋で崇高な情熱の世界」の音楽で対抗し、光と希望の孤高の騎士であり続けた。高度な作曲手法を簡潔に用い、最大限のシンプルさと表現力を追求した音楽である。」
チェリストであるムスティスラフ・ロストロポーヴィチのために多くのチェロ曲を、ヴァイオリニストのヴィクトル・ピカイゼンのためにヴァイオリン曲を提供しており、特にロストロポーヴィチは積極的に西側諸国で彼の楽曲を紹介した。
サムイル・サモスードとアレクサンドル・ガウクといったソ連楽壇の大御所らが初期のオーケストラ作品の初演と録音を行ったことで注目されるようになり、1960年代には室内楽、協奏曲、交響曲の傑作集が初演を務めたキリル・コンドラシンとルドリフ・バルシャイによって積極的に取り上げられ、録音も残され、国内外への紹介がなされた。
前述の指揮者らの死去や亡命により演奏機会が極端に減少していったものの、ソ連(ロシア国内)に留まり続けたヴラディーミル・フェドセーエフとエドゥアルト・セローフといった協力者の尽力により新作品の紹介を含め多くの楽曲が演奏され続けた。
チャイコフスキー自身も卓越したピアニストとして多くの自作を初演や演奏したり、録音を残してもいる。
2000年から2016年までではあるが、ボリス・チャイコフスキー協会(英語 ロシア語)による彼の曲が演奏された記録集のページ(ロシア語)がある。
チャイコフスキーについて取り扱っている日本語のサイトは少ないが、コンドラシンが演奏した彼の曲の演奏歴はこちらのブログサイトで確認することができる(人名の書き方がかなり独特なため、「バリース・チィコーフスキー」でページ内検索を推奨)。同ブログでロシア語メイン(日本語皆無)の超膨大なセローフの演奏歴もあり、演奏会のプログラム画像を多数公開しているので見ることができる。
経歴
1941年にモスクワ音楽院に入学し、作曲部門でシェバリーンに、ピアノ部門でオボーリンに師事する。
1946年にショスタコーヴィチが同音楽院で教え始めるようになったので、彼のクラスに入ることをシェバリーンに勧められ一時学ぶも、1948年のジダーノフ批判で形式主義者の烙印を押されたシェバリーンとショスタコーヴィチが音楽院の教授職を解職されてしまったため、同じく形式主義者と批判されたが解雇されずにいたミャスコフスキー教授のクラスに入り、1949年に音楽院を卒業する。
音楽院卒業後はラジオ局で編集者として働くが、作曲に専念するため1952年に辞職。その後も長年に亘って映画音楽やラジオ番組用の音楽を作曲し続けて生計を立てる。
1969年に交響曲第2番(1967年作)がソ連国家賞受賞。ロシア共和国の名誉ある芸術家の称号を授与。
1982年にロシア共和国人民芸術家の称号を授与。
1985年にソ連人民芸術家の称号を授与。
1989年から死去するまでグネーシン記念ロシア音楽アカデミーで作曲学科の教授を務めた。
1996年2月7日にモスクワで死去。
作曲した作品は5つの交響曲(1番 2番 室内 セヴァストーポリ ハープ付き)、4つの協奏曲(クラリネット チェロ ヴァイオリン ピアノ)、6つの弦楽四重奏曲があり、ピアノ曲や歌曲等も合わせると60以上の主要作品がある。その他にも60以上の映画音楽、ラジオ番組用音楽、演劇用音楽を作曲している。
作品
- ピアノのための5つの前奏曲 (1936年)
- ピアノのための5つの小品 (1938年)
- ピアノのためのソナタ第1番 (1944年)
- ピアノのための前奏曲 (1945年)
- ピアノのための行進曲 (1945年)
- ピアノのためのソナチナ (1946年)
- チャイコフスキー自身が初演した楽曲(興味深いことに5つの小品の初演時の聴衆の中にスターリンがいた)。自作自演の録音も後年に一部残されている。この他にもチャイコフスキーはピアノ協奏曲、三重奏曲、チェロソナタ、ヴァイオリンソナタ、ピアノ五重奏曲、連作歌曲「昨年の春」の自作の初演のピアノパートを務めた。
- 交響曲第1番 (1947年)
- 卒業制作として1947年に作曲された(この他に歌劇「星」も卒業制作として作曲されていた)。ショスタコーヴィチから高評価を受け、ムラヴィンスキーの指揮によってレニングラードで初演が行われる予定だったがどういうわけか取り止めとなる。そして作曲から15年後の1962年2月7日に、コンドラシンがチャイコフスキーに演奏の提案をして、第3回ソ連作曲家会議の開会に合わせて開催された新交響作品演奏会にてコンドラシンとモスクワ・フィルによってモスクワでようやく世界初演がなされることとなった。
- 余談だが、翌日の2月8日には似た境遇を辿ったショスタコーヴィチの交響曲第4番の26年越しのレニングラード初演が同コンビによって行われている。
- 初演後はトビリシでリレ・キラーゼ(Лилэ Киладзе ガウクの弟子)の指揮の下で2度目の演奏が行われたきりであった。しかし2005年1月にチャイコフスキー協会の依頼でエドゥアルト・セローフに託され、初演から46年後の作曲者の没後10年にあたる2006年6月11日にセローフとヴォルゴグラード・アカデミー交響楽団により再びヴォルゴグラードで演奏され、その直後に初録音が行われようやく日の目を見ることとなった。だが依然として交響曲は演奏機会は恵まれておらず、1番に限っては2016年時点で上記の3回しか演奏されていないのでまだまだ再評価されているとは言い難いだろう。
- 本作品の詳細についてはチャイコフスキーに師事し、ボリス・チャイコフスキー協会の理事会メンバーを務めるユーリー・アブドコフの記事「Эдуард Серов — интерпретатор Первой симфонии Бориса Чайковского: к проблеме стилевого аутентизма (エドゥアルト・セローフ - ボリス・チャイコフスキーの交響曲第1番の解釈者: 様式の信憑性の問題について)」(ロシア語)が詳しく載っている。NaxosのCDの解説書よりも非常に情報量が多く一見の価値あり。
- ロシア民謡の主題による幻想曲 (1950年)
- スラヴ狂詩曲 (1951年)
- 弦楽のためのシンフォニエッタ (1953年)
- イギリスの主題による奇想曲 (1954年)
- サムイル・サモスードとアレクサンドル・ガウクによって初演された楽曲。サモスードによるスラヴ狂詩曲とガウクによるスラヴ狂詩曲以外の3曲の録音が残されている。
- ヴァイオリンとチェロとピアノのための三重奏曲 (1953年)
- ヴァイオリンとピアノのためのソナタ (1959年)
- ヴァイオリン協奏曲 (1969年)
- ヴィクトル・ピカイゼンによって初演された楽曲。協奏曲はピカイゼンに献呈された。3曲とも録音が残されている。
- チェロとピアノのためのソナタ (1957年)
- チェロのための組曲 (1960年)
- チェロ協奏曲 (1964年)
- チェロと室内アンサンブルのためのパルティータ (1966年)
- 歌曲集「プーシキン詩集」 (1972年)
- ムスティスラフ・ロストロポーヴィチによって初演された楽曲。協奏曲はロストロポーヴィチに献呈された。チェロ作品の録音は全て残されている。歌曲集は妻ヴィシネフスカヤのピアノ伴奏として初演時に参加したが、スタジオ録音は別奏者である。
- ちなみに、チェロ・ソナタは同じアパートの隣に住んでいたことがあるヴァインベルクに捧げられている(1953年2月7日にヴァインベルクが逮捕された際、現場に居合わせていた)。一方ヴァインベルクは室内交響曲第4番(1992年)をチャイコフスキーに捧げた。
- 弦楽四重奏曲第1番 (1954年)
- 弦楽四重奏曲第2番 (1961年)
- 弦楽四重奏曲第3番 (1967年)
- 弦楽四重奏曲第4番 (1972年)
- 弦楽四重奏曲第5番 (1974年)
- 弦楽四重奏曲第6番 (1976年)
- 弦楽四重奏とピアノのための五重奏曲 (1962年)
- コミタス四重奏団(第1番)、ボロディン四重奏団(第2番)、プロコフィエフ四重奏団(第3~6番と五重奏曲)によって初演された楽曲。初演者による録音は四重奏曲第3番、5番と五重奏曲が残されている。
- クラリネット協奏曲 (1957年)
- 室内交響曲 (1967年)
- ピアノ協奏曲 (1971年)
- ルドリフ・バルシャイによって初演された楽曲。3曲とも録音が残されたが、ユーリー・アブドコフの他の記事によると、クラリネット協奏曲は国内最高のクラリネット奏者とチャイコフスキーが認めたヴラディーミル・トゥピーキンのソロによる初演時の録音が存在するもののテープの状態が芳しくなく公開できないとのこと。
- 交響曲第1番 (1947年)
- チェロ協奏曲 (1964年)
- 交響曲第2番 (1967年)
- ヴァイオリン協奏曲 (1969年)
- 主題と8つの変奏曲 (1973年)
- キリル・コンドラシンによって初演された楽曲。特に交響曲第2番は国家賞を受賞した作品であり、コンドラシンに献呈された。交響曲第1番を除く4曲の録音がコンドラシンによって残されている。
- 主題と8つの変奏曲はシュターツカペレ・ドレスデンの創立425周年に捧げられた楽曲である。
- 蛇足だが、チャイコフスキーはコンドラシンのスタジオ録音を用いて解釈の内容について生徒に講義をしたり、コンドラシンを最も優れた指揮者の1人とみなしてはいたが、コンドラシンについて次のように述べている。「コンドラシンはプロコフィエフやショスタコーヴィチと同様にこの音楽を理解していない。ミャスコフスキーには指揮者がまだいない…」
- カンタータ「黄道十二宮」 (1974年)
- 弦楽とオルガンのための6つの練習曲 (1976年)
- エドゥアルト・セローフによって初演された楽曲。
- セローフ指揮による黄道十二宮、4つの前奏曲、ピアノを除く3つの協奏曲、室内交響曲、交響曲第1番の録音が残されている。6つの練習曲の録音も残されている可能性があるらしいが現時点では未発見である。
- セヴァストーポリ交響曲 (1980年)
- 交響詩「シベリアの風」 (1984年)
- 詩曲「未成年」 (1984年)
- 管弦楽のための音楽 (1987年)
- ハープを伴う交響曲 (1993年)
- ヴラディーミル・フェドセーエフによって初演された楽曲。シベリアの風はフェドセーエフに献呈された。フェドセーエフは初演作品5曲に加え、交響曲第2番、主題と8つの変奏曲、ピアノ協奏曲、イギリスの主題による奇想曲、シンフォニエッタの録音も残している。
- セヴァストーポリ交響曲は「交響曲第3番"セヴァストーポリ"」と副題付きの3番目の交響曲であるかのように呼ばれることがあるが、正式に番号を付けられた交響曲は2番までである。
- ちなみに、完成した管弦楽作品の中ではハープを伴う交響曲が最後の作品となった。
- 以下は上記で触れていない作品の一覧
- オーケストラのための作品
- 行進曲 (1946年)
- 組曲「舞踏会の後で」 (1952年/2006年) - キリル・エルショフ&ピョートル・クリモフ編曲版
- 組曲「森は騒めく」 (1952年/2006年) - キリル・エルショフ&ピョートル・クリモフ編曲版
- 序曲 (1957年)
- 管弦楽のための前奏曲「鐘」 (1996年 未完)
- ※未完の遺作となった交響曲の一部(約3分のピアノ譜が残されている)が前奏曲「鐘」と呼ばれており、作曲者の弟子のユーリー・アブドコフのオーケストレーションと、同じく弟子のスタニスラフ・プロクディンによるヴァイオリンとピアノ用の編曲の2種類の補筆版が作られている。
- 室内楽のための作品
- 8つの独奏楽器のためのパッサカリアとフーガ (1940年代)
- 組曲「豚飼い王子」 (1954年/2009年) - キリル・エルショフ&ピョートル・クリモフ編曲版
- 組曲「幸福の長靴」 (1954年/2009年) - キリル・エルショフ&ピョートル・クリモフ編曲版
- ヴァイオリンとヴィオラとチェロのための三重奏曲 (1955年)
- 映画音楽「アニュータ」 (1960年/2005年) - ピョートル・クリモフ編曲版
- 弦楽四重奏とクラリネットのための戦争組曲 (1964年/2011年) - 作曲者の弟子エレナ・スタフィエヴァによる映画音楽「戦線防衛の間」の編曲版
- 映画音楽組曲「バリザミノフの結婚」 (1965年)
- 2台のピアノのためのソナタ (1973年)
- 室内楽のための4つの前奏曲 (1984年) - ヨシフ・ブロツキーの詩による4つの歌曲(1965年)の編曲版
- ※1963年に逮捕されたヨシフ・ブロツキーの詩が歌詞に用いられているため公表が控えられていたが、1984年になって独唱パートが省かれた室内楽編曲版を作成し発表した。原曲は1988年にボストンで初演(公表)された。
- 5つの管楽器とハープのための六重奏曲 (1990年)
- バラライカとピアノのための2つの小品 (1991年)
- ブラスバンドのための行進曲 (1990年代)
- 独奏楽器のための作品
- ピアノのための5つの小品 (1935年)
- ピアノのための練習曲 (1935年)
- ピアノのための3つの練習曲 (1945年)
- ピアノのためのソナタ第2番 (1952年)
- ピアノのための8つの子供の小品 (1952年)
- ピアノのための練習曲 (1972年)
- ピアノのための練習曲 (1980年)
- ピアノのための6つの簡単な作品「五音音階」 (1993年)
- ピアノのための7つの細密画「Натуральные лады (訳例不明)」 (1993年)
- 歌曲
- ソプラノとピアノのためのレールモントフの詩による2つの歌曲 (1940年)
- ソプラノとピアノのためのヨシフ・ブロツキーの詩による4つの歌曲 (1965年)
- ソプラノと3つの独奏楽器のための連作歌曲「昨年の春」 (1980年)
- メゾソプラノとヴィオラのための2つの歌曲「キプリングから」 (1994年)
- 歌劇
- 歌劇「星」 (1949年 3幕 未完) エマヌイル・カザケーヴィチの物語「星」に基づく
- ※1949年モスクワ音楽院卒業時に序曲と1幕が完成・発表した。
- 映画音楽
- 危険な路線 (1952年 Ханан Шмаин監督 プロパガンダ映画)
- ダンテ通りの殺人事件 (1956年 Михаил Ромм監督 長編映画)
- 普通の人 (1956年 Александр Столбов監督 コメディ映画)
- 10月の日 (1958年 Сергей Васильев監督 革命長編映画)
- 3つの海での航海 (1958年 Василий Пронин&Ходжа Аббас監督 歴史長編映画) ソ連-インドの共同制作のためインド人作曲家アニル・ビスワスとの共作 (インド版の題名はPardesi)
- 夜明けに向かって (Татьяна Лукашевич監督 1959年 革命長編映画)
- セリョージャ (1960年 Георгий Данелия&Игорь Таланкин監督 家族向けメロドラマ映画)
- アニュータ (1960年 Мери Анджапаридзе監督)
- В пути (1961年 Мери Анджапаридзе監督 テレビ用短編映画) 題名の訳例については「兵士の旅路」の記事を要参照
- 別都市への路面電車 (1962年 Юлий Файт監督 子供向け映画)
- 過ぎ去りし夏 (1963年 Ролан Быков&Никита Орлов監督 子供向けコメディ映画)
- 邪魔しないで! (1963年 Е.Шорох監督 風刺映画)
- 犠牲者 (1963年 Мери Анджапаридзе監督 風刺映画)
- バリザミノフの結婚 (1964年 Константин Воинов監督 コメディ映画)
- 戦線防衛の間 (1964年 Юлий Файт監督 戦争映画)
- 海への旅 (1965年 Ирина Поплавская監督 コメディ映画)
- 男の子と女の子 (1965年 Юлий Файт監督 メロドラマ映画)
- アイボリート-66 (1966年 Ролан Быков監督 ミュージカル映画)
- 秋の結婚式 (1967年 Борис Яшин監督 メロドラマ映画)
- 最初の女の子 (1968年 Борис Яшин監督 アドベンチャー映画)
- 燃えろ、燃えろ、私の星 (1969年 Александр Митта監督 悲喜劇映画)
- ニュルキナの生涯 (1972年 Анатолий Бобровский監督 メロドラマ映画)
- モスクワ、わが愛 (1973年 Александр Митта&吉田憲二監督 メロドラマ映画)
- 土砂降り (1974年 Борис Яшин監督 メロドラマ映画)
- 私達の借金 (1976年 Борис Яшин監督 長編映画)
- 個人的な意見 (1976年 Юлий Карасик監督 長編映画)
- パッチワークと雲 (1978年 Раса Страутмане監督 子供向けアニメ映画)
- 苦しみを乗り越えて (1978年 Юрий Трофимов監督 子供向けアニメ映画)
- 放浪者ラスムス (1978年 Мария Муат監督 アドベンチャー映画)
- フランス語の授業 (1978年 Евгений Ташков監督 長編映画)
- 北方のおとぎ話 (1979年 Раса Страутмане監督 アニメ映画)
- 未成年 (1983年 Евгений Ташков監督 長編映画)
- 緑の島 (1984年 Юлий Файт監督 動物映画)
- 詐欺師達 (1987年 Евгений Ташков監督 犯罪映画)
- ラジオ番組用音楽
- パルチザン・ベンコの歌 (1951年 ダヴィッド・サモイロフ翻訳のファトミル・グヤタの詩による)
- ヴォルガ・ドン (1952年 ラジオ放送用の序曲)
- 舞踏会の後で (1952年 レフ・トルストイの物語 А.Столбов演出)
- 百の光 (1953年 ルドヴィーク・アシュケナジの物語 С.Богомазов演出)
- 森は騒めく (1953年 Владимир Короленкоの物語 А.Дикии監督)
- ネブラスカからの守護天使 (1953年 Аугуст Якобсонの演劇)
- マミタ・ユナイ (1954年 カルロス・ルイス・ファラスの小説)
- 美しきイナシア (1955年 ジョルジェ・アマードの小説「地下の自由」 Р.Иоффе監督 С.Богомазов演出)
- 市民 (1956年 カジミエシュ・ブランディスの小説 Б.Ливанов監督 С.Богомазов演出)
- ムーア人の意志の伝説 (1956年 ワシントン・アーヴィングの小説)
- 大きな鉱石 (1963年 Георгий Владимовの物語 Маргарита Микаэлян監督)
- 子供向けラジオ番組用音楽
- 豚飼い王子 (1954年 アンデルセン童話 А.Столбов監督 С.Богомазов脚本)
- アンデルセン童話 (1955年 А.Столбов監督 С.Богомазов脚本)
- 裸の王様 (1955年 アンデルセン童話 А.Столбов監督 С.Богомазов脚本)
- 魔法の小太鼓 (1955年 ジャンニ・ロダーリの作品 А.Ильина監督)
- スズの兵隊 (1956年 アンデルセン童話 А.Столбов監督 С.Богомазов脚本)
- 象は勉強しに行った (1956年 А.Ильина監督 Давид Самойлов脚本)
- 幸福の長靴 (1958年 アンデルセン童話 А.Столбов監督 С.Богомазов脚本)
- 象の誕生日 (1959年 А.Ильина監督 Давид Самойлов脚本)
- ペンギン (1962年 А.Ильина監督 Лев Аркадьев脚本)
- 象-観光客 (1965年 А.Ильина監督 Давид Самойлов脚本)
- 長靴を履いた猫 (1971年 А.Ильина監督 Давид Самойлов脚本)
- 病気になった小象 (1978年 А.Ильина監督 Давид Самойлов脚本)
- パパ、ママ、カパと狼 (1979年 А.Ильина監督 Давид Самойлов脚本)
- 演劇用音楽
- モスクワの光 (1947年) 公演は行われず、原稿紛失
- 艦隊の死 (1954年 3幕7場)
- 私の会社 (1955年 Семен Лунгин&Илья Нусинов作の3幕のジョークコメディ)
- 幸福の探求者ガサン (1957年 Евгений Сперанский作の2幕の演劇)
- 憎しみの説明 (1964年 Исидор Шток作の2幕のドラマ)
- 判断を求める (1985年 Олега Перекалина作のドラマ)
この作品一覧は協会の作品リストに基づくので、原題はそちらでご確認ください。
ちなみに、エラスト・ガーリン監督の映画「普通の奇跡」(1964年)の音楽は兄ヴラディーミルの作曲である。名前はボリスがБ.А.Чайковский、兄がВ.А.Чайковскийと非常に似ているために混同しているサイトもあるので注意を要する。
関連文献
- ユーリー・アブドコフのチャイコフスキーに関する学術研究論文記事は交響曲第1番以外に以下の5つが公開されている(全てロシア語)。どれも無料で読むことができる(ダウンロード可能)。
- Борис Чайковский и Рудольф Баршай: Диалог мастеров (ボリス・チャイコフスキーとルドリフ・バルシャイ: 偉大な芸術家達の対話)
- Борис Чайковский: Композиторская педагогика в контексте оркестровой петики (ボリス・チャイコフスキー: 詩的なオーケストラの環境における作曲教育学)
- Борис Чайковский: Партита для виолончели и камерного ансамбля. Тембровая поэтика (ボリス・チャイコフスキー: チェロと室内楽アンサンブルのためのパルティータ 音色的詩学)
- Метафоро-символическая онтология оркестра и симфоническая метафизика Бориса Чайковского (ボリス・チャイコフスキーのオーケストラの比喩-象徴的存在論と交響的形而上学)
- Поэтика цвета и цвета в оркестре Бориса Чайковского (ボリス・チャイコフスキーの色の詩学とオーケストラの色の詩学)
- 生誕95周年のために書かれた同氏の記事。
- Борис Чайковский: свобода и одиночество к 95-летию со дня рождения (ボリス・チャイコフスキー: 自由と孤独 生誕95周年に向けて)
この他にも協会のサイトにチャイコフスキーに関する記事がまとめられており、いくつか読むことができる。
関連動画
やっぱりマイナー過ぎるためか、動画は2022年3月時点でコンドラシン指揮の演奏しかないようだ。
関連商品
関連項目
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