執行とは、
- 執り行うこと。
- 事務や法会を執り行うこと、またはそれに関連する役職の1つ。古語として使われていたほか、一部の仏教寺院では現在も使われている。読みは「しゅぎょう」。
- 苗字の1つ。「しぎょう」と読むことが多いとされる。
である。当記事では1・3を説明する。
概要
執り行う
何かを実行すること。堅い場面で使用され、「予算」「裁判」「刑」などの特定の語と一緒に使われることも多い。
関連用語の例
以下のように「何を執行するのか」が省略される場合もある。
- 強制執行
- 日本では民事執行の1つ。裁判や和解後になっても債務者が債務の履行をしていない(お金を払ったり、建物を明け渡したりしていない)とき、国が強制的に債務を履行させる手続き。これによって「差し押さえ(差押え)」などが行われる[1]。なお、民事執行の業務を主として行う役職は執行官と呼ばれ、地方裁判所に置かれている。
- 執行猶予
- 刑の執行において、社会内での更生が期待できる場合に刑の執行を猶予する制度。一定期間(最長で5年間)に刑事事件を起こさずに過ごした場合は、懲役・禁錮(・罰金)などの刑が免除される。日本では罰金刑の執行猶予はごく稀で、多くは懲役・禁錮において下される。
苗字
全国に3000人以上いるとされる苗字。読みは複数あるが「しぎょう」が多いとされる。現在も家系が続いている佐賀県神埼市の櫛田宮の神職の「執行家」が発祥とされ、特に九州北部で見られる。
万葉集に歌が載り、壬申の乱にも加わった公卿の大伴安麻呂を遠祖とし、平安時代末の1115年にに子孫の伴兼直が櫛田宮に下向し、神職としての執行家の祖となる。
さらにその子孫の伴兼貞が戦国武将となるとき、元の「執行別当(しゅぎょうべっとう)」の役職名から「執行兼貞」を名乗ったのが苗字としての始まりのようだ。その血筋が江戸時代には佐賀藩家臣・櫛田宮の神職として続き、現在も神職の執行家は家系が残っている。
主な人物
- 執行兼貞 - 戦国武将
- 執行種兼 - 戦国武将、兼貞の孫 江上氏に仕える
- 執行種正 - 種兼の弟の子、1593年に櫛田宮神職となり現在まで血筋が続く
- 執行弘道 - 明治時代から昭和初期に活動した美術関係者、上の執行家の子孫の1人 海外での日本美術の普及に努めた 読みは「しゅぎょう」
- 執行重徳 - 元ヤクルトアトムズのプロ野球選手
- 執行正義 - 農学者、2024年現在は山口大学教授 読みは「しぎょうまさよし」 LEDの赤色と青色の光を12時間ごとに交互に照射し、植物の育成を高める「SHIGYO法」を昭和電工と共同開発している
- 執行真希 - 元MBC南日本放送のキャスター
関連動画
関連静画
関連リンク
関連項目
脚注
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