沖島とは、以下のことを指す。
沖島(おきしま)
沖島(おきじま)
沖島(おきのしま)
概要
琵琶湖に浮かぶ4つの島の中の1つ。6万年前、近江盆地の陥没の際にできたと言われている。世界でも珍しい淡水湖に浮かぶ有人島である。琵琶湖の沖合約1.5kmに浮かぶ島で、面積は1.51km2、海岸線の長さは6.8km、最高標高は225m。地質は石英斑岩から成り立ち、享保19年頃に島外の石工により石材採掘が始まると、コンクリートが普及するまで島民の生活を支えた。島の人口は250人程度。ネコがたくさんいるため、ネコの島とも言われる。
島には自動車がないのが特徴で、三輪自転車が使用されている。警察や病院はなく、消防艇で湖水を汲み上げて放水を行う。
2015年に「琵琶湖とその水辺景観- 祈りと暮らしの水遺産」の構成文化財として日本遺産に認定された。
歴史
歴史は古く、近江の国守であった藤原不比等が奥津島神社を建立した当時は、琵琶湖の航行の安全を守る神の島として崇拝されていた。その後、保元・平治の乱に敗れた清和源氏の流れを汲む落武者7人(南源吾秀元、小川光成、北兵部、中村磐徳、茶谷重右衛門、久田源之丞、西居清観入道)が島の開拓を行い、漁業を生業に定住したのが島の始まりと伝えられている。
室町時代、足利義政は沖島の住人に対し、湖上の要衝として船舶の監視を命じ、島に見張所を設けた。足利は愛妾・今参の局を沖島に流罪とし、局は差し向けられた刺客によって数日後に亡くなった。
戦国時代には、織田信長によって特権的な専用漁場が与えられ、300年以上にわたって引き継がれた。
また、琵琶湖の嵐を逃れた蓮如上人が沖島に到達した際に遺した真筆「虎斑の名号」と「正信偈」は、島内の西福寺の寺宝として公開されている。
島の施設・スポット
各施設の位置は観光ガイドブックを参照。
沖島コミュニティーセンター
沖島のコミュニティーセンター。島内案内MAPはここで入手できる。
西福寺
島を開拓した7人の落武者の一人、茶谷重右衛門の末裔が蓮如上人に帰依して庵を建てたことに始まる。寺宝として、「虎斑の名号」と「正信偈」が残されている。
奥津嶋神社
近江の国守であった藤原不比等によって建立された。祭神は奥津比売命。
沖島郵便局
島内唯一の郵便局。湖の中の郵便局は日本にここしかない。漁業船や沖島の遠景、鴨をデザインしたオリジナルの風景印が売られている。
沖島小学校
島内唯一の小学校。生徒数は20人もおらず、そのほとんどが島外から通っている。平成24年に創立120周年を迎えた。太鼓、遠泳会といった島内ならではの活動を行っている。
おきしま資料館
沖島の暮らしを後世に伝えるため、民家を改装して開いた資料館。入場料は200円。
漁村の碑
先人の苦労に感謝し、魚貝を供養するために毎年法要が行われる碑。
弁財天
厳島神社。「沖島の笹岩に移りたい」という神様のお告げで築かれたと伝えられている。春と秋に大祭が行われる。
千円畑
一区画千円で売買されたという3m四方の畑。浄水場を超えた先にパッチワーク状に広がっている。
いっぷくどう
狭い路地の中にある古民家で営まれている。手作りのお菓子と野菜中心の食事を楽しめる。
島の宿
湖上荘
長命寺の向かい側にある、琵琶湖に一番近い民宿。
沖島港屋
アクセス
島へは近江八幡市の北部にある堀切港から向かう。港へはJR近江八幡駅から近江鉄道バスで35分、あかこんバスで40分。港内に来島者用駐車場はなく、来島者は港から徒歩5分の沖島来島者用駐車場に停める必要がある。沖島通船は1~2時間に1本運行しており、片道で大人500円、小中学生200円となっている。
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関連項目
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