概要
大滝詠一32年ぶりのオリジナルアルバム。
名盤『A LONG VACATION』『EACH TIME』に続く第3のメロディアルバムとなる作品。
大滝死後に最初に発売された作品で、収録曲は過去に別の歌手、グループに提供した作品をセルフカバーして自分自身の声で歌ったものとなっている。
大滝は生前セルフカバーやリレコ(再録音)を激しく嫌っており、こうしたアルバムの要望は高かったものの、「絶対嫌」と譲らず、音源があることもとぼけて明かそうとしなかった。
しかし、実際にはただの照れ隠しだったのか、彼の遺品を整理していたナイアガラレコードの関係者がDISC1に収録されている7曲(快盗ルビィ、夏のリビエラを除く作品)をマスターテープの形態で発見。
ラストトラックの『夢で逢えたら』は家族にはその実在を明かしていた作品で、これらはデモテープや仮歌、ガイドボーカルではなく、たしかに本格的なレコーディングスタジオで吹き込まれた音源である、と考えられている。
なお、収録作品の正確な録音日時はライブテイクである『風立ちぬ』を除いて不明。
但し、『探偵物語』『すこしだけやさしく』『風立ちぬ』『夢で逢えたら』を除く作品は全てバックトラックがオリジナルバージョンと同一のため、ボーカルテイクとコーラステイクのみを差し替えてマスタリングしたと考えられる。
『探偵物語』『すこしだけやさしく』については、キーやアレンジが薬師丸ひろ子バージョンとは全く異なるが、これも西武球場で行われたALL NIGHT NIPPON SUPER FES.83でのアレンジに酷似したもの(というよりほぼ同一のアレンジ)であるため、リハーサルテイクのような形態で遺されていたものと考えられる。
また、収録曲は本人監修でこそないものの、大滝が歌手活動を休業していた時期を埋めるミッシングリンクの役割も果たしており、『EACH TIME』から『幸せな結末』に至る過程をようやく大滝自身の声で確かめることができるようになったという意義深い作品でもある。
収録曲
DISC1
1.熱き心に
2.うれしい予感
3.快盗ルビィ
4.星空のサーカス
5.Tシャツに口紅
6.探偵物語
7.すこしだけやさしく
8.夏のリビエラ
9.風立ちぬ (1981年12月3日 ヘッドフォンコンサート)
10.夢で逢えたら (Strings Mix Version)
DISC2 (初回盤のみ付属のナイアガラ・リハビリ・セッション音源)
1.私の天竺
2.陽気に行こうぜ～恋にしびれて（2015 村松2世登場！version）
3.Tall Tall Trees ～Nothing Can Stop Me
4.針切じいさんのロケン・ロール
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関連項目
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