SCP-1249-JPとは、シェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)である。
項目名は『人々』。
特別収容プロトコル
本オブジェクトの特別収容プロトコルをまずは見ていこう。SCP-1249-JPの存在しているノートはサイト-8154の低危険度物品収容ロッカー内に保管されている。新たなSCP-1249-JPが発見された場合、直ちに2名以上のエージェントが回収に向かい、SCP-1249-JPの周囲に“はこがまえ (匚) ”を書いたうえで確保/収容をすることになる。また、SCP-1249-JPの影響を受け消失した人物たちの周辺には、適切なカバーストーリーを流布せよとなっている。
ノートに存在することから、何らかの図案であろうとはわかるはずだ。そしてこの図案の影響で人が消失するらしい。どういう図案なのだろうか?
概要
SCP-1249-JP | |
基本情報 | |
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OC | Nagi[1] |
収容場所 | サイト-8154 |
著者 | Fennecist |
作成日 | 2018年6月13日 |
タグ | ミーム 記述 |
リンク | SCP-1249-JP |
SCPテンプレート |
SCP-1249-JPは、「人」の字が集合したように見える図。この字をはじめてみた人にも読みを理解させる異常性を有しており、現在の読みは「なかしんでんたけおとしらかわみなみといとわはるたかとしおいわりゅうじとおうせりんとひきたしょうせいとはぎわらいつか」となっていると考えられている。
……まあもうなんとなく予想はついただろうが、この図案は「近くにいる人の名前を無作為に自分の読みに追加する図案」なのである(20秒以上近くにいる人のなかから選ばれる模様)。そして、この効果を発現したさいにその読みとして追加された人は消失し、図案の人の字が増えていく。
このオブジェクトは中新田武生氏の自宅で発見された。中新田氏は大学で漢字について研究をしていたこと、そして創作漢字を趣味とすることが財団の調査で判明している。当初財団はこの中新田氏の家に入った人が出てこないという通報を受けており[2]、エージェント1人を警察に潜入させて調査にあたっていた。
発見当初のことについては映像記録が残っており、中新田氏の自宅に突入した際の読みは「なかしんでんたけおとしらかわみなみといとわはるたかとしおいわりゅうじ」であったことが明らかとなっている。このことから、中新田氏の交際相手だった白河美波氏、そして中新田氏の家に関する通報があった際初期に突入した警察官、糸和春高氏と潮岩龍二氏がこの時点で既に取り込まれていることが推測されている。発見時の人の字は4つ。
しかし後に中新田宅に突入した警察官、逢瀬凛氏、疋田将星氏、萩原一華氏が次々と消失していく。そして消失するたびに人の字が増え、読みが追加されていく。一緒に警察官として潜入していたエージェント・鰆はこの異常性に絶望するが、「この図案が漢字であるならば」とはこがまえ(匚)をこの図案を囲むように書き込む。
この結果としてエージェント・鰆は図案に取り込まれることなく、ノートを回収して無事帰還した。これ以降、財団はこの図案の異常性を再現することに失敗している。このことから財団は、エージェント・鰆が書き加えたはこがまえ(匚)によって、この字が「収容された」あるいは「閉じ込められた」と考えている。
なんではこがまえ(匚)でエージェントは助かったのか
さて、多くの人は思っただろう。なんではこがまえ(匚)なのか。はこがまえ(匚)であれば、右側があいているからそこから抜け出せそうじゃないか、と。実際この字に1つ書き加えて収容してくださいと言われたら、多くの人はくにがまえ(囗)を選択するであろう。
実はこれについて、本オブジェクトを先行して解説しているななしぃ氏の動画に現れた『はこがまえ解説ニキ』が解説してくれている。
「はこがまえ」の意義
とりあえずこの字を見て大半の人は「右にもう一本線書き足した方が閉じ込めてる感じにならない?」という感想を抱くだろう。だが、このいかにも逃げられそうな「はこがまえ」だったからこそ収容に成功していると思われる。もし「くにがまえ」だったら多くの犠牲が出ていた可能性が高い。はこがまえ:「ほうぶ」とも読む。モノを入れる箱、入れ物等に関わることを意味する。 例えるなら、箱やケースといった「物理的な囲い」「はこがまえ」だったからこそ「物理的な囲い≒閉じ込められた状態」の意味が完成している。「くにがまえ」の場合「SCP-1249-JPが存在する領域」程度の意味にしかならないため、読みの最後にエージェント鰆の名前が追加されていたことだろう。エージェント鰆もこんな対応方法をその場で実践するあたり知識量も度胸も筋金入り。SCP-JP界隈こんなんばっかである。
また、著者のFennecist氏は「くにがまえ(囗)のように囲むだけでは足りず、「箱に入れる」のが収容として最適だ」と話している。もっとも、はこがまえ(匚)にすることで見た目としては危うそうに見えること、日本でははこがまえ(匚)とかくしがまえ(匸)が区別されておらず、財団のアノマリーを隠匿するというイメージにも合うという見た目上の理由もあったようだ。
関連動画
関連コミュニティ・チャンネル
関連リンク
関連項目
脚注
- *何らかの理由で長期的にその異常性・危険性を失っているオブジェクト。収容は継続され、異常活動の兆候が認められればオブジェクトクラスを再指定する。
- *誰についてかは語られていないが、後述の映像記録からおそらく白河氏であろうと考えられる。
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