新たな夢が、芽吹く
ウマ娘 プリティーダービー スターブロッサム とは、漫画・保谷伸、脚本・文殊咲の漫画作品である。
概要
Cygamesによるメディアミックスプロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』の漫画作品。「ウマ娘」については当該記事を参照。
集英社×Cygamesが贈る新作コミカライズで、同タッグでは『ウマ娘 シンデレラグレイ』に次ぐ漫画作品となる。今作では、97年古馬三強の一角を成すサクラローレルを主人公に据えた物語が展開される。
漫画は少年ジャンプ+・ヤンジャン!・となりのヤングジャンプの3媒体で2023年4月10日から同時掲載された。第2話まで毎週更新だが、第3話以降は隔週更新となる。
2022年3月6日に新規コミカライズの始動が発表された。続報は同年11月5日に開催された「4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! EXTRA STAGE」DAY1で発表され、正式タイトルと掲載媒体が明らかになった。
脚本担当の「文殊咲」は、凱旋門賞馬である「モンジュー(Montjeu)」「サキー(Sakhee)」の捩りととれるため、おそらく本作のためのペンネームだと思われる。
2024年3月28日、連載開始から1周年を迎えるにあたり新キービジュアルが公開された。
登場人物
本作では様々なチームが登場するが、今のところ史実で同じ厩舎だった馬で固められている。
チーム<アルケス>
- サクラローレル
- 「桜のように咲いてみせます。いつか必ず、絶対に!」
- 本作の主人公。脚部不安を抱えているのにも関わらず幅広いストライドと力強い踏み込みのために脚を痛めやすくデビューもままならないウマ娘だが、胸の内には世界の頂を目指す夢を抱いている。ナリタブライアンを倒すことは一つの目標であり同じ舞台に立つために日々努力している。
- 明石椿(あけいし つばき)
- 「一緒に行こう!パリロンシャンに!」
- チーム<アルケス>のサブトレーナーの一人。経緯は不明だがかつてはフランスに在住し「マダム」と呼ばれる人物から教えを請い、凱旋門賞ウマ娘を輩出することを志す。
……が、今のところはおっちょこちょいな面ばかりが目立つ新人トレーナーにすぎない。
同じ夢を志すローレルに偶然出会い、彼女をスカウトするが……?
- 明石梧郎(あけいし ごろう)
- チーム<アルケス>の正トレーナーであり、椿の父。物腰丁寧で温厚そうな人物であるが、娘である椿のことも「椿さん」と呼ぶなどたとえ家族であっても厳しく接している。
- ヨシノプリヴェール
- 「ナリタブライアンと走ったこともねェヤツが 舐めた口きいてんじゃねぇよ」
- ワイルドで粗暴な雰囲気だが、椿には優しい一面も見せている。ブライアンと同じ朝日杯FSに出走するが、飛ばしすぎて撃沈した。
特徴的なメッシュの形やサクラ冠のウマ娘たちと一緒にいる点から、ローレル・ブライアンと同期でクラシック戦線の有力馬だったサクラエイコウオーがモチーフという説がキービジュアル発表当初から有力で、朝日杯(当時は3歳S)での描写とも一致する。
名前の由来は桜の品種でよくみられる「~ヨシノ」と英語の「勝利」(prevail)、フランス語の「さくら草」(primevère)からと考えられる。
- サクラチヨノオー
- ヨシノやバクシンオーに振り回されるアルケスの常識人枠。ローレルと同じヴィクトリー倶楽部に所属していた。史実通りなら4年前くらいに一線を退いているが、本作ではチームに所属しており引退などはしていないようだ。
- サクラバクシンオー
- キービジュアルにもいたが、本編では第6話から登場。チーム<アルケス>のエースであり早速スプリンターズステークスに出走、G1初勝利を飾った。ローレル、チヨノオーとはヴィクトリー倶楽部からの仲。
猪突猛進で真っ直ぐすぎることもあるが、学級委員長らしく仲間想いでもある。
- アマギハピネス
- 「そいつとなら きっと極上のレースができるだろ?」
- 第22話で登場。帽子を常に被り古臭い言い回しで話すまるで寅さんのようなウマ娘。「極上の景色」を求めてサブトレーナーの河瀬とともにあちらこちらを旅していたが、ナリタブライアンの話を聞きつけ戻ってきた。実力も十分で旅を経てさらに強くなっており、特にその末脚は光るものがある。ヨシノプリヴェールとはライバルであり時々いがみ合う様子が見られる。
作中における描写からサクラスーパーオーをモチーフにしているとみられる。名前の由来は「天城吉野」という桜と引退後に乗馬としての名前である「タカオハピネス」からだと考えられる。
チーム<ハダル>
- ナリタブライアン
- 「私が求める舞台はクラシックじゃない その先だ」
- サクラローレルの同期であり、ジュニア級から鮮烈な強さを見せつけているウマ娘。どんなレースでも汗一つ掻かず堂々と立っている様は正に怪物である。故に様々な人から恐れられ、敵視されている。
ローレルからも一方的にライバル視されている。
- 阿武隈紗季(あぶくま さき)
- チーム<ハダル>のトレーナーで常にアロハシャツを身につけている。レースに向け集中するブライアンのほっぺをむにむにするなど自由なところが散見される。
- ナリタタイシン
- 第23話で登場。ナリタブライアンより一世代前で皐月賞をレコードで勝利した。その翌年の皐月賞でのブライアンの走りを見て、同じチームながら対抗心を燃やしている。
- メジロパーマー
- 度々後ろのほうで登場していたが、名前と所属チームが明かされたのは第25話。チームメンバーのサポートや応援をしている。
チーム<デネボラ>
- スノウインハザード
- 「ローレルより… ぼくの方が 凄いのに…」
- 第13話から登場したが名前は第14話で明かされた。アメリカ出身で姉は北米芝チャンピオンのウマ娘。寒いところが苦手で冬の間は外に出たがらなかったりコタツに籠ったりしている。相当な実力を内に秘めているものの、手を抜いても勝ってしまうがために勝ちへの執念や情熱が欠けてしまっていた。だがヒシアマゾンの叱責やローレルの煽りを受けて……?
作中における描写からタイキブリザードがモチーフだと考えられる。名前は「ブリザード」の連想からか。
- 石上 勲(いしがみ いさお)
- スノウを担当するトレーナー。少し頼りなさがあるがよく気遣いができる人。スノウの本気の走りを見たいと思っている。
チーム<アルデバラン>
- ビワハヤヒデ
- 「私は…妹が… どうしようもなく… 恐ろしい」
- 第8話から登場。ナリタブライアンの姉であり現役最強ウマ娘でもある。どこまでも自分の背中に追いつく妹に対して恐れをなしている。
チーム<レグルス>
- ダンスリムリック
- 「今度こそ───青葉賞を勝って 本番の日本ダービーで───」
- 第16話で初登場したブライアンと同世代のウマ娘。第25話にて所属するチーム名が明かされた。クラシックなど眼中にないナリタブライアンを打ち砕かんとするも、皐月賞への大事なレースで敗北。青葉賞を勝利し、今度こそダービーでブライアンと倒さんと闘志を燃やしている。
エアダブリンが元ネタか。名前は母馬のダンシングキイからの連想+アイルランドの首都「ダブリン」を第三の都市である「リムリック」に変えたもの。
- 黒田 自由(くろだ みゆ)
- リムリックを担当しているトレーナー。第25話で初登場。関西弁をしゃべり、怖くていかつい恰好をしている。ネームドのウマ娘を多数率いており、去年はウイニングチケットをダービー勝利に導くなどその実力はかなりのものがある。
- ウイニングチケット
- エアグルーヴ
- ダイイチルビー
- マチカネタンホイザ
- <レグルス>に所属するウマ娘たち。並んで応援する姿は圧巻。
- サムソンビッグ
- ブライアンやローレルと同期できさらぎ賞を勝ったウマ娘。第16話にてなんの前触れもなくいきなり実名で登場したために話題となった。勝負服は3周年のキービジュアルでチラっと見えていたが第23話でお披露目となった。
ほかの同期たちが「ナリタブライアン」や「ブライアン」、ローレルでさえも「ブライアンちゃん」と名前で呼ぶ中、サムソンビッグだけ「ブーちゃん」とあだ名で親しげに呼んでおり、二人の関係性が気になるところである。
- マツカゼリュウオー
- ナリタブライアンへの挑戦権をかけた弥生賞(GII)では1番人気に押された。扇子や手ぬぐいを身に着けている。
元ネタはナムラコクオー。
- ディアシャーロット
- 弥生賞(GII)ではマツカゼリュウオーとの二強対決となった。
元ネタはエアチャリオット。
その他
- マヤノトップガン
- マーベラスサンデー
- サクラローレルのライバルとなるであろうウマ娘たち。
1つ上の世代であるローレルのジュニア級から物語が始まっているため、今のところキービジュアルや背景での登場のみに留まる。
- ヒシアマゾン
- 美浦寮寮長でみんなの姉貴的な存在。第6話から登場。<デネボラ>のチームメンバーではないものの同じアメリカ出身のスノウインハザードのことを気に掛けている。
- シュガーネイション
- 第10話から登場したプリンの耳飾りが特徴的なウマ娘。パフェが大好きで晩ご飯に食べるほど。三姉妹の末っ子。重賞をすでにいくつか勝っている姉たちに対して尊敬すると同時にコンプレックスも抱いており自分は器ではないと思っていた。ローレルがブライアンに勝ちたいと聞かされたときは住んでいる世界が違うと感じたが、勝負を通じて姉たちに追いつきたいと思うようになった。
モデルはシクレノンヴォルク。名前は母馬の「ダイナシュガー」とドイツ語の「ヴォルク」(Volk)と同じ意味の英語の「ネイション」(Nation)から。
- モンシュシュクレ
- 同じく第10話で登場した三姉妹の長姉。日経新春杯ではグランプリウマ娘メジロパーマーを差し切ってGIIを二連勝した。
モデルはムッシュシェクル。姉妹のうちこの娘だけ名前に「シュガー」がついてないのは元ネタでこの馬だけ冠名が違うためか。
- シュガーセーフティ
- 同じく第10話で登場した三姉妹の次姉。デビュー2連勝で重賞を制覇し、皐月賞でも3着だった実力者。
モデルはシクレノンシェリフ。
- シンボリルドルフ
- 第22話から登場。出てきて早速しょうもないダジャレを披露しお茶目なところを見せるが、ビワハヤヒデからブライアンが『皇帝』である自分を超えるウマ娘だと聞かされるや否や顔色を変えた。そんなブライアンを筆頭に新たな時代が始まるのを楽しみにしている。
- サンダンスブレイズ
- 1話冒頭で凱旋門賞を制覇していたウマ娘。諸々の描写からダンシングブレーヴがモチーフと思われる。
なお、史実のこのレースは86年のことで、本編は回想から「3年後」となっているが、本編の状況は93年なので時系列が合っていない。「凱旋門賞のイメージ図」としての描写で回想と直接繋がっているわけではないのか、時系列の相違に意味があるのかは不明。単行本では「数年後」となった。
- 小柳
- トゥインクルシリーズの実況アナウンサー。実況の腕は確かだが新人なのか緊張気味で、アドリブを連発するキャラの濃い解説の若宮に振り回されている。
- 若宮
- トゥインクルシリーズの解説者。小柳と一緒に仕事をしているが、実況を無視して勝手に解説し始めたり勝手にフリップを用意して台本にないことをし始めたりして困らせている。
各話タイトル
話数 |
サブタイトル |
アオリ文 |
掲載日時 |
1巻 - 8話収録
|
第1話 |
一緒に見たい夢がある |
新たなウマ娘の物語が幕を開ける──!!
|
2023/4/10 |
2つの夢が重なり、芽吹く──。 |
第2話 |
ガラスの脚 |
期待を胸に朝のランニング!
みんなと並んで走るために、
まずは一歩ずつ。
|
2023/4/17 |
二度とその夢は語らせねえ…!! |
第3話 |
レースプランニング |
何で怒っているのでしょう…??
|
2023/5/1 |
椿とローレルで走る初めてのレース…!! |
第4話 |
3ハロン |
勝利のために、できることを…! |
2023/5/15 |
届け──!! |
第5話 |
貴方のおかげで |
どっちだ──!? |
2023/5/29 |
これからよろしくお願いします!! |
第6話 |
祝勝会 |
念入りに準備運動をし……!? |
2023/6/12 |
諦めなくて良かった──。 |
第7話 |
メイクデビュ─ |
新年。それぞれの願いを込めて──。 |
2023/6/26 |
壁が立ちはだかる!! |
第8話 |
不屈の精神 |
練習とは違う。これがレース…!! |
2023/7/10 |
今はまだ遥か高くに─── |
2巻 - 10話+番外編収録
|
第9話 |
二人三脚 |
期待に応えられなかった一度きりのデビュー戦…。 |
2023/7/31 |
勝つために選んだ新たな道…!! |
第10話 |
未勝利ウマ娘 |
勝つ為の──。 |
2023/8/14 |
お互い目指すは初勝利…。 |
第11話 |
勝者はひとり |
もどかしさをレースで晴らせ!! |
2023/8/28 |
限界なんて関係ない──!! |
第12話 |
楽しく自分らしく |
もう、限界なのに─… |
2023/9/11 |
勝者が決まる─… |
第13話 |
ウイニングライブ |
互いの想いは同じ──。 |
2023/9/25 |
確かな一歩。 |
第14話 |
休養 |
祝・初勝利!! |
2023/10/9 |
雪の中、芽生えた小さな火種──。 |
第15話 |
スノウインハザード |
上からごめんね─。 |
2023/11/6 |
未だ見ぬ強さを。 |
第16話 |
ジュニア級王者 |
王者の風格─。 |
2023/11/20 |
鼓動が響く─。 |
第17話 |
本当に必要なもの |
競い合いたい──その気持ちが焦りへと──…。 |
2023/12/4 |
挑戦が始まる!! |
第18話 |
100%の力 |
圧倒的存在感!! |
2023/12/18 |
熱をぶつけろ──!! |
番外編 |
ライブ衣装 |
ライブの準備中──。 |
2023/10/23 |
いつの日かきっと──…。 |
公開済み
|
第19話 |
最後の直線 |
限界を超える──。 |
2024/1/1 |
120%でもまだ──…。 |
第20話 |
最後まで |
絶望が立ちはだかる…! |
2024/1/29 |
逃げずに戦った。これからの勝利のために。 |
第21話 |
ナリタブライアンへの挑戦権 |
届かなかった仲間の想いを受けて──…。 |
2024/2/12 |
想いを伝えるのも応えるのも走りで! |
第22話 |
アマギハピネス |
みんな集合─!!
ただいま、仲間たち |
2024/2/26 |
目標にすら恐れられる怪物──。 |
第23話 |
新たなる時代 |
|
2024/3/11 |
私達の時代──。憧れだけでは終われない。 |
第24話 |
極上の景色 |
チーム<ハダル>の練習風景──。 |
2024/3/25 |
散った後はまた咲くだけ──。 |
第25話 |
名門チーム<レグルス> |
皆の目標である怪物の目標──。 |
2024/4/22 |
打倒ナリタブライアン、その前に─…。 |
第26話 |
GIII 青葉賞 |
ナリタブライアンと戦うために、負けられない一戦!! |
2024/5/6 |
勝つための努力は全員がしている…! |
第27話 |
勝つために |
想定外─!! |
2024/5/20 |
勝利へ、一筋の──…。 |
第28話 |
諦めない |
視線の先に──。 |
2024/6/3 |
全身全霊、ただ前へ──。 |
第29話 |
- |
- |
2024/6/17 |
- |
題材となったレース・小ネタ
目次 : 第1話 / 第6話 / 第11話 / 第16話 / 第21話 / 第26話
第1話
第6話
第7話
第8話
第9話
第10話
第11話~第13話
第14話
第15話
第16話
第18話~第20話
第21話
第22話
第23話
第24話
第25話
第26話~
関連静画
関連チャンネル
関連リンク
関連項目