Xチャレンジ(X challenge)とは、夢の競演である。
彼らの復讐劇が始まるー
覚悟はできたか?
ロックマンシリーズ30周年&ロックマンXシリーズ25周年記念に発売された、『ロックマンX アニバーサリーコレクション』。歴代ロックマンXシリーズのソフトを、公式資料や特典などと共に詰め込んだ本作の、目玉でもある新要素である。
おまけモードとはいえシンプルな内容でありながら、後述するようにやり込みがいのあるゲーム内容や新規にリメイクされたBGM・SEが数々搭載されていることから実質的に、新作タイトル1本分の内容が詰まっているといえる。
『ロックマンX』1作目から6作目までエックスが戦い倒してきた歴代シリーズのボスキャラたちが、タイトルを超え時代を超え強力タッグを編成してエックスに戦いを挑んでくるという、ひたすらボス戦のみを楽しむモードである。(X7とX8は3D要素が強い作品のためか、不参加となっている。)
それぞれのゲーム本編に登場する8ボス達の他、一部のステージではシグマステージをはじめとする8ボス撃破後に開放される終盤ステージで戦うネームドボスキャラのタッグと対決する。そのため、Xチャレンジ自体は各タイトルをクリアしていなくても最初から遊べるものの未プレイのタイトルがあるプレイヤーの場合はネタバレ要素につながってしまう事もあるため、最初に遊ぶ時はネタバレ注意に関する注意書きが表示される。
僕がプレイしていたとき、エックスがネクロバットの攻撃を避けている最中に、ペガシオンのアッパーカットを食らって落ちるという場面があったんですよ。そのとき「コイツらのコンビプレイにやられた」という感覚になったんですね。
その時、僕の後ろで見ていた若いプログラマーも「ギャハハハ」と笑っていたんです。これはギャラリー受けもするぞと。(後略)
出典:ロックマンユニティー ウッチーのブログ
『ロックマンX アニバーサリー コレクション』開発スタッフ対談-Xチャレンジ激闘編-より
ボスキャラ2体と同時に戦う、という内容が示す通りひたすらボス戦のみをやり込むモードだが、具体的には、ボスキャラたちのタッグと3回連続で戦い、3回戦目を勝利した際のクリアタイムなどから算出したスコアが記録される。3回ミスするか、1ステージごとの10分間の制限時間が切れるとステージは失敗。
イージー、ノーマル、ハードの3種類の難易度があり(最初の時点ではハードは選択不可)、ノーマルから上はロックマンXシリーズを隅々まで遊び倒したり簡単すぎて飽きてしまうほどやり込んだプレイヤー向けの、いわゆる「エックスmust die」とでも言えるコアゲーマー向けの難易度である。そのためアクションゲームに慣れていない一般プレイヤーのほとんどは、1ステージ目から苦戦させられることになるが、アクションが苦手なプレイヤー及びXチャレンジに初めて挑戦する人のためのイージーモードも用意されているので幅広いプレイヤーが遊べるようになっている。ただしステージの開放は難易度別なので、イージーでクリアしたステージをノーマル以上でも挑戦したければそれぞれの難易度でクリアしてくる必要があるのだが。
無論、Xシリーズの各タイトルだけでも十分に楽しむことができるゲームであるため、このXチャレンジを無理に攻略する必要はない。
なお開発スタッフ、松浦賢司氏及び田中誠氏はインタビューで「多くの方にクリアを目指していただくためのイージー、クリアすること自体がチャレンジと言えるノーマル」「ハードモードはクリアしたら世界的に自慢できる」「ハードをクリアできた人はカプコン全体で一人しかいない(2018年11月時点で)」「ハードをクリアできたら特技として履歴書に書いてもいいと思うんですよ」とコメントしている。(関連リンク先を参照)
2体のボスキャラが同時に立ち回り、1対1で戦う前提の攻撃を全力で仕掛けてくるため、時には避け方が異なる攻撃を回避困難なタイミングで同時に繰り出してくるという理不尽な事態もザラにある。その際には、針の穴のような一瞬の逃走経路を見出すか?避けられないのならばどちらに被弾した方がダメージが少なく済むか?を瞬時に判断しなくてはならない。喰らってはいけない攻撃と喰らっても被害の少ない攻撃も熟知する必要があるだろう。
一例をあげると、公式に「凍結必至の極寒コンビ!」と紹介された、『X1』のアイシー・ペンギーゴと『X4』のフロスト・キバトドスがタッグを組む最初のステージですらも、ペンギーゴが吹雪で壁際にエックスを釘付けにしたところへキバトドスの突進攻撃が迫り壁の上へ逃げても叩き落され、「弱い氷ボスが2体一緒になったところで楽勝よww」と油断していたプレイヤーをものの数分で氷のベッドへオネンネさせながら「Xチャレンジとはどういうものか」を解らせてくれる。広いステージで尚且つ白いステージ背景やキバトドスの陰に、ペンギーゴやペンギーゴが精製した氷像を見失いやすいので、ペンギーゴの小柄な姿を見落としていた隙を突かれアイスブレスで凍結されたところへキバトドスが轢き殺しに迫ってきて逃げられない、といったダブルボスならではのツープラトンを決められたりと、敵の動きを凝視していないと思わぬダメージを被ってしまうのも、後々のステージの練習といえるだろう。
基本的に従来の1対1を前提にした攻略法が通用しなくなるので、新たに攻略法を模索していかなくては一戦勝利する事さえ難しい。
敵の行動を把握し、敵の弱点である特殊武器を選択し、罠を破り、ダッシュやしゃがみ、ホバリング及びエアダッシュ、壁蹴りを駆使してダメージを受けないよう立ち回りながら戦う、などXチャレンジでしか味わえない楽しみがあり、ロックマンXシリーズを初めて遊んだ時、そして高難度ステージやボスキャラたちに挑んでは何度も敗れ、クリアするまで諦めず挑戦し続けた当時のように、死んで覚えて強くなる不屈の闘志と、努力の末に強敵を打ち破った時の何物にも代えられない達成感、というアクションゲームの古き良き醍醐味を今一度思い出させてくれる。
更にはハードモードに加えて、更なる縛りルール(ノーマルスーツのみで挑戦、ノーダメージクリア、壁蹴り禁止、etc…)を適用したり、コンマ1秒を争う次元の速攻クリアを目指す猛者も存在する。
Xチャレンジではオンラインのスコアランキングも存在するので、世界中のプレイヤーと記録を競うスポーツ競技(eスポーツ)のような楽しみも。スコアは「被ダメージ数」と「クリアタイム」を基に算出されるので、安定してクリアできるようになってきたらスコアを意識して腕を磨いていく楽しみ方もある。ランキングにはプレイヤーの名前とスコア以外にも、載っているプレイヤーが使用した特殊武器のラインナップも掲載されているので自身のプレーや選択武器と比較・分析し、参考にしてみるのも良いだろう。
ニコニコ動画でも数多くの、特A級以上のイレギュラーハンター達が数々のインポッシブルミッションに挑み、その結果を動画として公開しているほか、youtubeでは海外のイレギュラーハンター達によるプレイ動画も投稿されている。
『アニバーサリーコレクション』には1~4作目を収録した『1』と、5~8作目を収録した『2』の2タイトルが存在するが、Xチャレンジのステージ内容も各ステージの最後に戦う相手が異なる。
また、上述の「一番手で倒されやすい氷属性ボス」をはじめ「風技を操る鳥」「公式で仲が悪いと評された呉越同舟コンビ」「無敵の防御力タッグ」「炎と氷」「光と闇」「最強の龍と無敵の虎」などといった解りやすい組み合わせもあれば、「イカの侵略を阻止せよ!ゲッソリしている暇など無い、覚悟はいイカ?」「それは私とO・イナリー」などなどコンビ名やステージ紹介文に著名な作品のネタがちりばめられている事もある。公式が病気
SFC版の『X1』~『X3』からは4体ずつしか登場していないが、『X4』~『X6』までのPS版シリーズはすべての8ボスが登場している(vol.1、vol.2両方合わせて)。SFC版シリーズに関しては『X2』のソニック・オストリーグやフレイム・スタッガーのような他のボスと一緒のステージで戦えないボスキャラがいるから、とも言われているので仕方のない部分もあるが。でも公式に兄弟と言われているブーメル・クワンガーとグラビティ・ビートブードのコンビとはぜひ戦ってみたかった。
また戦闘BGMは歴代タイトルのボス戦BGMをアレンジした曲が用いられるが(Vol.1が「X1」「X3」「X4」の、Vol.2が「X2」「X5」「X6」のボス戦曲アレンジ)、オプション画面でオリジナルを選択すれば当時のBGMで対戦可能。
なおイージーモードでも「速攻」などのハンターメダルを開放できる。
本作のエックスはXチャレンジ専用のオリジナルアーマーを装備しており、見た目は白色のアルティメットアーマーと似ているが、内部がうっすらと見えるクリアなデザインをしている。後述するように歴代の特殊武器が使用可能なのはヘッドパーツのお陰なのかもしれないが、このスーツの詳細な設定は語られていないため想像で補うしかない。
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最終更新:2024/06/01(土) 19:00
最終更新:2024/06/01(土) 19:00
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