とある企業の産業廃棄物とは
フロムソフトウェア製作のロボットアクションゲーム『アーマード・コア』シリーズ11作目『アーマード・コア ラストレイヴン』(以降LRと表記)にて登場したAC用右腕武器『YWH16HR-PYTHON』(次項参照)に主に用いられる蔑称。
由来はこの武器が電磁投射砲(レールガン)である事、どうしようもない駄性能=『産廃』(後述)である事、
これらをアニメ『とある科学の超電磁砲』のタイトルと掛けたもの。
なお、同シリーズにおいてはタイトルを重ねる毎に『産廃』パーツは増加の一途を辿っており、それに伴って広義にあってはそちらへも本タグが適用される場合がある事をここに明記しておくものである。
YWH16HR-PYTHONとは
LR以前は肩部ハードポイントにのみ搭載可能であった[1]重火器・レールガンを小型化し、マニピュレーターで直接携行、運用可能にした初の『ハンドレールガン』カテゴリーの武器。
LRオープニングムービーにて中量二脚AC『カスケード・レインジ』に搭載された本銃は、ただ一度の砲撃で強襲した駐屯部隊を周辺区画ごと(おおよそ100m四方以上を)爆砕せしめるという驚異的な威力を披露。
しかしゲーム中での実際の性能はと言えば
弾速は一般的なレーザーライフルのそれと変わらない鈍足、[2]莫大な電力を消費する機構であるからかEN武器扱いである、[3]挙げ句の果てには1発ではヘリすらまともに撃ち落せない低火力、という三重苦であり、
そもそも入手する為には全ミッション通じて1、2位を争う最高難易度のミッションをクリアせねばならない。
鳴り物入りで華々しく登場しておきながら、ゲーム開始直後から入手、運用可能な安価な実弾ライフルや単発のミサイルにすら多くの面で劣るそのあまりといえばあんまりな性能調整は、一説に依れば本銃がゲーム中最強クラスの敵機の装備である事から来る難易度下方修正の弊害であるとかないとか。[4]
いずれにせよ、実態判明直後より有無を言わさずに貼られた『LRを代表する産廃』のレッテル、それですら到底晴らし難い怨念によって『がっかりレールガン』、『ハンデレールガン』等々と呼ばわれ続けた結果が本タグ誕生の苗床となってしまった事は想像に難くない。
産廃とは
『アーマード・コア』シリーズにあって『どうにも使い様が無くどうしようもない不要パーツ』へ伝統的に使われるファン間のスラングの一種。
主だったその定義は
- 同系統、類似の機器に多くのカテゴリー(重量・消費EN・火力・弾速etc)で劣る下位互換機種
- その入手に際して支払われる努力[5]に見合わない低い性能
- OPムービーでのケレン味溢れる活躍・演出に昂ぶる期待と実際に使用した際の落差[6]
であり、これら(特に前二項)を満たした駄パーツ群は皮肉と恨めしさを込めて『産廃(産業廃棄物)』と呼称され、その中にあって尚強烈な印象を与えたパーツは『YWH16HR-PYTHON』同様、蔑称めいた二つ名で呼ばれる。
『産廃』が『産廃』たる所以は多くの場合、シリーズを重ねる毎に増加したパーツ群の間に必然的に生じる性能差に端を発する格付けの結果、或いは既存シリーズにて猛威を振るった強パーツ[7] が下方修正の憂き目に遭い続けた成れの果て、または仕様の変更による重要度の低下、等である。
それはある意味『アーマード・コア』シリーズの兵器史の変遷そのものであり、栄枯盛衰の空しさの中に懐かしさを見出す[8] レイヴン、リンクスもいるだろう。
───『産廃』。それはかつての万能さに、或いは初見のデザインの秀逸さに惹かれながらも、その幻想をぶち壊す厳しい現実に打ちのめされた者達の怨嗟そのもの。しかし、そこには同時に『まぁフロムだからしかたない』『次作でこそは』『新レギュさえ来れば』『素敵性能[9]高いし愛でカバー、その時君は(ry』と、苦笑混じりの生暖かさも含まれている気がするのは決して筆者だけではないと信じたい。尤も、それでもレールガンのパラ設定した人は駐車場呼び出し[10] 確定だろうが。
その他の産廃例(登場作品により程度に上下あり)
- 右腕or肩武器との併用可能な左腕ペイロードを潰しながらENを莫大に喰い、効果範囲も狭い『左腕ENシールド』
- 6発連続発射でありながら初弾以降も初弾同一座標にしか射撃しない『ハンドガン』(通称:煩悩ハンド)[11]
- 同じく3発連続発射でありながら(ry『アサルトライフル』(3~SL)、『バーストライフル』(NX~LR)
- ノーロックの機銃と言うだけでもアレなのにそれを背面しかも斜め上方に撃ち出す『インサイド後方機銃』
- 平均的パルスガン(EN版ハンドガン的な武器)以下の威力とレーザーライフル並みの一発辺りの消費ENと劣悪な集弾性と遅い弾速と、YWH16HR-PYTHONに匹敵する産廃四重苦を誇り、強エネミーACに半ばハンデ武器同然に押し付けられている『ENマシンガン』(LR)
- 以下追加中
関連商品
LROP登場機体、通称『カスケード・レインジ』の立体化モデル。 |
こちらはPS2AC第4作目にしてPSPAC第3作目『アーマードコア3 サイレントライン』のOP機立体化モデル。 |
関連動画
恐らく本タグの元凶。
格好良く見えたり性能を百も承知で使ってみたくなったら多分あなたはOPマジックにとり憑かれている。
『と科超』新OP版。
“この想い輝くから”…って輝くだけですね、判ります。
1:23~より運用場面。
タグ、コメントどころか動画そのもの字幕にすら論われる程の産廃っぷりを是非自分の目で確かめてみよう。
関連キーワード
脚注
- *LR以前のシリーズでは『砲撃時の衝撃を緩衝し切れない』という理由からレールガンを含む一部のキャノン系武器は(何故か光学兵器も)タンク脚部、接地した状態の四脚、そして『常人離れした情報処理で姿勢制御を可能とする=脚部による使用制限の無い』強化人間の乗機、の例外を除き機体を静止し砲撃姿勢を取らなければならない為、自然と機体構築(アセンブル)が制限される。
- *レールガンは投射前に1秒弱のチャージが必要かつその際特徴的な光と音が生じる=察知され易く回避行動を取られ易く、それを補う『必中の超弾速』こそがレールガンのウリである。
- *レーザーやパルス、プラズマ等の光学(EN)武器&の射撃に使用するエネルギーは機体の移動、回避に使用するブースト用のそれと共用であり(伝統的に待機消費ENも多め)、乱発は即挙動の低下=被弾増に繋がる。
- *所謂『3系』シリーズ2作品のPSPへの移植に際し、一部のパーツには修正、改善が行われた為(拡散バズーカの弾頭分裂タイミングの修正等)、総スカンを喰らった本銃も汚名返上か!?…と思われていたのだが、蓋を開けてみれば『帯電エフェクトが追加されて見てくれが派手になった“だけ”』に留まった。
- *そのゲーム中における全ミッションの最高評価取得など。
- *シリーズ通じてのムービー内に限られた演出は総じて『OPマジック』或いは『ムービープレイ』とも称される。
- *より強烈な場合の呼称は韻を含んで『狂パーツ』とも。対戦・大会時には大抵『禁止パーツ』扱いとなる。
- *無印シリーズのブレード、3シリーズのマシンガンなど。
- *元々は『索敵性能』の誤字。長大な砲身を持つ上に変形機構まで持つグレネード砲や補助翼じみた鋭角的な形状のレーダー、翼の如きデザインの3連装レーザー砲、実在の銃器を模したようなハンドガン・アサルトライフル・マシンガンなど、『産廃』同様にロマン溢れるデザインを指すファン間の符丁。
- *ACプレイヤーにとっての最後の手段または死刑宣告レベルの死亡フラグ、或いは『ちょっと表に出ろ』or『屋上に行こうぜ…久(ry』。動きの素早いor3次元機動が巧みで補足しづらい敵機を確実に屠る為、対戦ステージに天井までの高さが約AC2機分、敷地面積自体も最小レベルの地下駐車場風のマップを選び敵機の機動性を殺す事。多くの場合、さらに自機を超重武装・超重装甲のタンク型に構築し、壁や天井に引っ掛かった敵機を一斉射撃で瞬殺する事も含まれる。
- *装弾数が108発(人間の煩悩の数)である事から。
- *ビジュアル良好な新型パーツで構築された軽量機体に、アピール目的で新機軸の兵装(ECM的効果をもたらすステルスやダイレクトに推力を向上する追加ブースター)を片っ端から搭載。結果として本機は、機動性が命の軽量二脚機体でありながらヘタをすれば重量機でも泣きを入れる程の重武装を背負い込まされる羽目に陥り、ゲーム中での総合性能は劣悪の一言。再現機体を構築したプレイヤー全てを絶望のどん底へと叩き落した。
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