ひとりではレなない単語

ヒトリデハレナナイ

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ひとりではレなないとは、ひとりでは死なない事である。

概要

漫画「ジョジョの奇妙な冒険」Part e5 黄金の風に登場する、リゾット・ネエロの台詞……の誤植。
米原作での表記は「ひと …… はレ… なな」というかすれた声なのだが、ファン同士でこのネタを語る際には「ひとりではレなない」と言いやすいようにしている為、当記事でもそれに倣う。

ギャング組織「パッショーネ」への裏切りを示した主人公チーム「ブチャラティチーム」は、正体不明のボスの娘トリッシュ・ウナから、父と母が出会った思い出の地であるサルディニア島の事を聞き、そこに向かった事をボスは悟り、チームのレオーネ・アバッキオは人物の過去を再現する「ムーディー・ブルース」にトリッシュの母を撮影した過去の自分を再現させるわけにはいかないため直接自分自身が始末に向かった。

ボスはもうひとりの少年の人格「ヴィネガー・ドッピオ」に変わる事で自分の姿を胡麻化していたが、裏切り者の暗殺チームの最後の一人、「リゾット・ネエロ」もトリッシュ宅の写真の存在でこの地に付き、ドッピオが小心者の子供でありながらボスに相当信頼されてるスタンド使いの部下である事に感づき、戦闘になる。

リゾットの自身の体内に蠢くスタンド「メタリカ」は磁力で周囲の鉄分を操り、鉄分操作でドッピオの体内の鉄分をカミソリや鋏などに変えて体外に出させ、呼吸しても酸素が全くいきわたらない状態にする。一方、ドッピオの姿では「キング・クリムゾン」の一部しか能力は使えず、仕留められる距離でボスの姿に戻らないと逃げられてしまうので絶体絶命に追い詰められる。

そこでボス(ドッピオ)は海岸に到着したブチャラティチームに鉄のメスを投げた。チームに敵襲を気付かせることになるが、周囲を偵察していたナランチャ・ギルガの二酸化炭素を見分ける「エアロスミス」を攻撃に向かわせる事で、ボスは弱々しい呼吸で見つからないが、リゾットなら普通の呼吸なので見つかり、エアロスミスの機銃でリゾットはハチの巣になってしまう。

死にかけの体でありながら、ついにリゾットは目の前の少年が「ボス」の正体である事に気づく。暗殺チーム全員で裏切りを決意し、その正体を探るために他の仲間を失ってしまったがようやくたどり着いたのだ。最後に逆行でよく見えない素顔を見せてほしいと懇願するリゾットだが、ボスはそれを拒み、「取り引き」を持ち掛けた。

ブローノ・ブチャラティらがこの場所に調べに来る前に自分の体内から奪った鉄分を戻せ。そうすればリゾットのとどめは自分自身が刺してやると言う。暗殺チームを葬ってきたブチャラティの前であっけない敵と思われたまま次第に次第に死んでいくのは屈辱だろうと誘導させるが、リゾットはかすれた声で答える。

リゾット「ひ　と　……　はレ…　なな」

ボ　　ス「なに言ってんだ？よく聞こえないぞ……」

リゾット「ひとりでは…死なねえっ……」

リゾットはひとりでは死なないと、話を聞こうとして顔を近づけたボスの肩をつかみ、「エアロスミス」で撃ち抜かれた時に飛び散った自分の肉片にある「メタリカ」を「エアロスミス」にとりつかせて攻撃させる事で、自分への攻撃を誘導。同時にボスも撃ち抜かせるつもりだった。

エアロスミスの射線上にいたボスだったが、時を消し飛ばす「キング・クリムゾン」で自分が撃ち抜かれる瞬間の0.5秒間を消し飛ばし、リゾットのみ撃ち抜かれて絶命。組織の裏切り者だったが、最期は「誇り」を失わずに命を絶ったリゾットをボスはみごとだと称賛した。

ラスボスと主人公と敵対していたチームの最後の一人との一騎打ちという熱いバトルなのだが、「ジョジョ」では頻発する誤植の中でも「し」と「レ」を間違えるというなかなかにシュールな誤植は終始シリアスでかっこいいリゾット・ネエロの活躍とは裏腹に迷言としてファンによく扱われている。

その他の第5部の誤植集

キャラクター・スタンド名などの表記ゆれ、データのミス等は省く。

ラララララ(ペッシ): 正しくは「ううううう」。気絶から目を醒ましたうめき声なのに突然歌いだす。
しくじるんもんなのさ(ブチャラティ): 正しくは「しくじるもんなのさ」。"ん"が一つ多い。
離離後(りりくご)(ブチャラティ): 正しくは「離陸後」。ルビは正しいのに漢字だけミス。
自転車の音なんかではない(リゾット): 正しくは「自動車の音」。ドッピオがエアロスミスの出すエンジン音を聞いてスタンド使いと見破ったシーンなのだが、明らかに自転車の出すような音ではない。
高速(アウトストローダ)を通らなくても(ブチャラティ): 正しくは「高速(アウトストラーダ)」。イタリア語の高速道路"auto st rade(アウトストラーダ)"のルビの細かいミス。
ボルチーニ茸ものっけてもらおう！(ナランチャ): 正しくは「ポルチーニ茸」。イタリア語で"porcino(ポルチーノ)"、複数形で"porcini(ポルチーニ)"。
違う人だ…(ジョルノ): 正しくは「違うんだ…」。ジョルノの体に入ってたナランチャの魂は逝ってしまったのでジョルノの魂が言ったのだが、確かに違う人ではある。
おまえらが必要としているその「鏡」ももうオレがいただくぞッ！(イルーゾォ): 正しくは「その「鍵(キー)」」。日本語的に間違ってないのでわかりにくいが、文脈的に必要としているのは「鏡」ではないという所でようやく気付く。
ティッツア！(スクアーロ): これはあくまで疑惑。スクアーロが使用する相棒のティッツァーノのあだ名として定着しているが、「ティッツァーノ」呼びが定着する中で唐突に1回だけ「ティッツア！」と発した不自然さと、「ティッツァーノ」を走り書き気味に縦書きにすると「ーノ」の部分が「！」に見えなくもない事からこの疑惑は生まれた。