アルファケンタウリ(Alpha Centauri)とは、銀河系の恒星のうち、最も太陽に近い恒星である。
派生
- アルファケンタウリ(SMAC/X) - 2000年にエレクトロニック・アーツ社より発売されたターン制戦略シミュレーションゲーム(本家英語版は同年フィラクシス・ゲームズより発売) → smacの記事を参照
概要
リギル・ケンタウルスとも呼ばれるケンタウルス座で最も明るい星である。アルファケンタウリという名前そのものも「ケンタウルス座の最も明るい星」という意味を持つ。星座では南天に存在しているため、日本では緯度が低い奄美以南でないと天体観測する事はできない。
星の明るさの等級は0等星。全天でも(見かけ上)三番目の明るさがある。明るさの理由として、太陽系(地球含む)に最も近いということがあげられる。
この星はA星・B星・C星(C星はプロキシマ・ケンタウリで知られる)の三つの恒星による三重連星(恒星の中でも数十分の一しかない珍しい星)であり、プロキシマが太陽の最も近くにある恒星である。
ただし、近いといってもその距離は約4.2光年もあり、現在の宇宙船では人間が数世代でたどり着ける距離ではない。現在の技術の宇宙船ではなんと約3万年かかる。
近年話題になっているグリーゼ近傍恒星までおよそ16~63光年以上先に比べれば近い恒星である。
前述したようにアルファケンタウリは太陽系に最も近いため、人類が到達する最初の恒星の候補と考えられており、昔から様々なSF作品(ウルトラマン・宇宙戦艦ヤマト・書籍のガンダム漫画・トランスフォーマー・アバター)などで宇宙人が居たり植民先であったりと話題に上げられることも多い。
2012年にB星を公転する惑星Bbは地球と同サイズの惑星ではないかと科学誌ネイチャーで掲載され話題になったが、2015年の報告では惑星Bbはほぼ実在しない惑星と判明した。
なぜ今まで誤認してきたのかというと、実は確認出来たデータがまばらであり、ドップラー法で観測した際に恒星の光のふらつきからごく短時間に観測されたもので、全ての観測データを合成した所、コンピューターのシミュレーション上のみ出現する惑星ではないかと判断された。
現在ではB星の惑星Bbは実在しない惑星という説が有力となっている。誤解されやすいが、アルファケンタウリ全てが無かったというわけではないのでこの点に注意されたい。
2016年にプロキシマ・ケンタウリの周りを回る惑星が発見された。
地球の1.3倍の質量があり、生命が誕生するのに適した領域である『ハビタブルゾーン』内を公転している。
そのため生命の存在が期待されているが、主星に近すぎるためフレアの影響を受けやすい、自転と公転が同期している可能性がある等の問題があり、生命が存在するには過酷な環境であると予想される。
CNNで理論物理学者のスティーブン・ホーキング氏たちが蝶ほどの超小型探査機「ナノクラフト」を光子推進装置で数百機飛ばし、アルファケンタウリまで最短20年で到達し、詳細なデータ収集をするという計画を発表した。打ち上げまでには長い年月と多額の資金が必要の見通しである。現存する技術と実現に近い技術に基づいてると言う。
関連動画
関連商品
関連項目・関連リンク
- 5
- 0pt