カエサル:「来た。撃った。帰った。」
カエサル 155mm自走榴弾砲(CAESAR CAmion Equipé d'un Système d'ARtillerie)とは武器の国産化率に定評のある、おフランス製装輪自走砲である。
概要
「単にトラックに榴弾砲積んだだけじゃねぇか!」
「砲塔ないのかよ! 外装式かよ!」
「牽引砲とどう違うんだよ!」
「そんなことよりおうどんたべたい」
しかし、これこそフランス風合理主義の結晶だったのである。
重量、わずか17t。C-130に丸ごと乗せれるしCH-53でスリング(=吊るして)輸送も可能。連射速度は牽引砲と変わらないが、発射後はアーチャー自走榴弾砲並みの路上最高速度90km/hという速さでばっくれることが可能。対砲レーダーの出現で砲兵は発射後1分以内に逃げないとやられる現代の戦場では非常に有効な兵器と言える。車幅以外は日本の道路交通法に引っかからない[1]というのもすごい。
関連動画見てもわかるがネットワーク化が進んでおり、指令車両から地形データと目標がタッチパネル式ディスプレイに送られ、弾の種類と装薬量、砲の迎え角が瞬時に表示。人間はそれに従って弾と火薬を入れるだけという使い勝手のよさそうな砲である。
日本の陸上自衛隊もこいつに興味を持ち見学したことがあるそうな。結局導入すると言う話は出なかったが、タイとサウジアラビアでは採用。パクリに定評のある中国もこのアイデアを元に09式122mm車載榴弾砲を開発などその先進性は世界の注目を集めている。
Caesar 8×8
2015年よりデンマーク軍に導入された進化型カエサル。
トラックがフランス本国用はルノー製かメルセデス・ベンツのウニモグだったものをチェコ製タトラT818・八輪全輪駆動トラックに変更。砲は155mm52口径榴弾砲は変わらずだが、半自動装てん機構がつけられ従来型カエサルより発射レートが上がった。火力で言えば従来型カエサル換算で大体2~3両分に匹敵するとか。
ウクライナ供与
2022年ロシアによるウクライナ侵略を受け、フランスは同年4月にCaesar 8×8を12両ウクライナへ供与。10月までに24両が供与された。
更に前述のデンマーク向けカエサルも2023年春に全19両が供与されている。
関連動画
関連コミュニティ・チャンネル
関連項目
- 軍事 / 軍用車両の一覧
- AFV / 自走砲
- アーチャー自走榴弾砲/19式装輪自走155mmりゅう弾砲:同類
- ベスパ 150 TAP:間違いなくこれの祖先。
- フランス
脚注
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