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コードトーカー
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コードトーカーとは…

  1. 米軍において線交信の暗号のために登用されたアメリカインディアン達の事。
    暗号(Code)を話す者(talker)の意。当記事で解説
  2. METAL GEAR SOLID V:THE PHANTOM PAINに登場する老人。
    名前の由来は1。詳細は「コードトーカー(MGSV)」を参照。
  3. 遊戯王OCGモンスターカード《コード・トーカー》、及びその名を冠するカード群。
    名前の由来は恐らく1。詳細は「コード・トーカー(遊戯王)」を参照。

WW2においてナチスは、無敵の暗号機「エニグマ」で暗号を作っていた!!

前置きとして、

軍事的の情報は敵方に漏れるわけにはいかないため、時代が進むごとに各底して情報暗号化し秘匿した。

しかし、暗号化された情報というのは所詮「の掛かった」でしかない。正しい手順や正しいを用意さえできれば(本当にが掛かっただけのレベルならいっそぶっ壊しても・・・)、後は較的簡単に解読できてしまう。そのためいたちごっこの様相を呈し、どんどん複雑化していった暗号は作成と解読に時間を要するようになり、それは一刻を争う戦場の最前線において盗む方はおろか使う側にとっても悩みの種となった。

そんな中で、第二次世界大戦中のナチスドイツは「エニグマ」と名付けられた暗号機を使い、多大な戦果を上げていた。タイプライターエニグマは、の設定をしておけば文字を打ち込むだけで、極めて難解な暗号文を作成でき、尚且つの設定をやり取りする側で打合せしておけば、エニグマを通すことで簡単に解読が出来た。しかもの設定は数に変えることが出来たため、多くのを用意し、日々入れ替える事で秘匿性を維持していた。

これに対し連合側は果敢にも解読に挑み、それは遂に成し遂げられることになるが、それはまた別の話(特にイギリスのが有名だろうか)。

一方アメリカはインディアンに喋らせた

ここからが本題。

第一次世界大戦の頃からアメリカ軍は、線通信用の暗号としてアメリカ大陸に先住していた民族、即ちアメリカインディアン達の言を用いようと画策し、彼らの一部を暗号通信兵「コードトーカー」として運用していた。上に書いたように暗号解読の難度は、それを敵に解読される可性とトレードオフの関係であった。人力では戦争が終わっても解けないみたいに言われていたエニグマ暗号解読できたのは、暗号機の現物を得るチャンスがあったのと、数学的な発想で組まれた暗号だったからというのもある(解読機も作った)。

つまり、「文明の利器」であったが故に解法の手掛かり自体は有ったわけだ。

「じゃあ、お互いに通訳を置いて、敵の知らない言で通信すればバレないんじゃね?」

等と言ったかどうかは定かではいが、コードトーカーの運用思想はだいたいそんな感じである。当のアメリカでさえアメリカインディアン研究者が少なく、特にナバホ族と呼ばれる部族の言に至っては外に研究者が一切居ないということが判明し、その部族出身者を中心に英語とのバイリンガルである者をコードトーカーとして採用する事になった。当然、暗号もナバホベースにすることになった。

第二次世界大戦で本格的に運用されることになったコードトーカーだが、枢軸国側もコードトーカーについてある程度把握していたため、ヒトラーアメリカインディアンの言研究を始めていたという。それを知ったアメリカ軍ヨーロッパ戦線でのコードトーカー使用を自重し、太平洋戦線で使うことにした(つまり、旧日本軍との戦いで)。

ただし、問題がいわけではなかった。彙が少なかったのである。文明人は自身が持てあます程複雑な文明を築き、それらを表現するため多くの彙を作り出したが、長く自然と共に在り、素文化を築いてきたアメリカインディアンには、そんなに沢山の彙は要らなかったのだろう。特に近代軍事関係に結びつくものが少なかったのが致命的だった。第一次世界大戦の時点でこの問題が露呈したため、第二次世界大戦では工夫を凝らすことにした。簡単に言うと、英単を「その文字列で始まる別の英単に置換」→「対応するナバホ翻訳」の順で暗号化したらしい

これで軍用レベルでの英語とナバホの連携が可となったが、コードトーカー達が覚えることはかなり増えることになった。その上、応用もいくつか考案されたため、それも覚えることになった。結局、ナバホが話せる者でも、それらを覚えないことにはコードトーカーの暗号通信を解読出来ず、実際にナバホ族出身者の兵士旧日本軍が捕まえて拷問までしてみたものの、遂に解読することが出来なかった。

コードトーカー自身を捕虜にして協させることに成功すればいは解読できたかもしれないが、それを見越してコードトーカー達それぞれに護衛が付いていたという。

戦争は終わったが・・・

軍事機密というのは、それが陳腐化するか秘密にする理由がくなるまで厳重に秘匿されるのがどのでも通例だが、エニグマ暗号解読成功(そして、それに貢献した者の存在)や、コードトーカー達の活躍についても同様であった。故に、彼らがその戦功をにされ、評価されるのには長い時を要した。現在1984年ロナルド・レーガン大統領からに表され、8月14日を「コードトーカーの日(National Code Talkers Day)」と定められている。

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1 ななしのよっしん
2018/05/18(金) 16:37:34 ID: qoNLq6VTKJ
属性OCGでもったし、「コード・トーカー」での記事も必要か?
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2 ななしのよっしん
2018/05/18(金) 17:06:44 ID: lGJPswDJcu
その場合、「コード・トーカー(遊戯王OCG)」だな
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3 ななしのよっしん
2018/12/11(火) 20:28:14 ID: y9Y1h9l0IM
そろそろ分割した方が良さそう
サポートカードも出たし
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4 ななしのよっしん
2019/01/01(火) 00:48:10 ID: NBp9J+m++4
Wikipediaにある暗号通信兵のコードトーカーの記事読んでたら、「一方ロシアは鉛筆を使った」で締めるジョーク思い出した。
エニグマは彼らに負けたのか・・・。
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5 ななしのよっしん
2019/01/02(水) 21:58:37 ID: y9Y1h9l0IM
コード・トーカー(遊戯王)が作成されました
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6 ななしのよっしん
2019/02/18(月) 10:52:41 ID: iNzj55CmrT
日本で言うとアイヌ語暗号通信するようなもの
一応早口薩摩弁で通信したことはあった。
なお日系人に解読された模様
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7 ななしのよっしん
2021/08/19(木) 17:45:42 ID: hj61JHOFBQ
薩摩弁のヤバいところ
日本語なのに拍基準でなく音節基準
・格変化がある(ex. こい, こや, こよ, これ)

ナバホヤバいところ
辞書が引けない(na-néが原の動詞に接辞-id-が入ると連してneiiˈnéになり元の形が分からなくなる)
故にの過程を表記に残すことができない。(上記の連特定接辞同士でしか起こらず、例えばna-da-ji-néのように挿入されるとnaが直後の歯茎音dと連してniないしnになる一方で、daの位置に置かれる接辞はjiとは歯茎音だが連できずnidajinéとなる。)
・不規則な動詞がある(同様の方法でdがwの前に来たとき、ある動詞ではdwは'wになる一方で、他の動詞ではgになる)
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