ジョブ・ジョンとは、TVアニメ『機動戦士ガンダム』に登場するサブキャラクターである。
声 - 鈴木清信(テレビ版、第8・16・17・18話)/ 古川登志夫(テレビ版、第11・40話)、塩沢兼人(テレビ版、第21・28・35・38)、二又一成(テレビ版、第43話)/ 龍田直樹(テレビ版、第13話・『SDガンダム GGENERATION』〈F90版〉)/ 三輪禎大(劇場版II)/ 小林通孝(劇場版III) / 岸尾だいすけ(特別版・『SDガンダム GGENERATION』〈1st版〉) / 千葉一伸(ギレンの野望シリーズ〈ジオン独立戦争記以降〉)/近藤隆(劇場版『ククルス・ドアンの島』)
概要
主人公アムロが乗艦したホワイトベースの予備MSパイロットの1人である金髪の少年。年齢は不明だが同じパイロットであるリュウ・ホセイをさん付けしているので16~17歳だと思われる。名前の由来がジョブ(職)から来ている便利屋。
登場する度に声が変わり、また顔も割とコロコロ変わる。ジョブなのかただの別キャラのモブなのかと間違えられた事も。殆ど脇役同然の扱いだが、公式HPでは主要キャラの1人として紹介されている。
一年戦争を最後まで生き延びているが、モブ同然の脇役なのでその後の続編では登場する機会すら与えられなかった。
そのまま歴史から姿を消すかと思われたが、漫画『機動戦士ガンダムF90』に再登場。作者曰くあくまで「ゲスト・お遊びの範疇」だったのだが、これをきっかけに様々な外伝作品でキャラクター性が肉付けされ始める。
その後『THE ORIGIN』ではレギュラーキャラに昇格。ただの空気の薄い脇役から1キャラクターとして30年以上様々な掘り起こしが行われ有名になった、多数のサブキャラが登場したホワイトベースクルーのその後を描いた成功例の一つに数えられる。
活躍(時代順)
1st/THE ORIGIN…U.C.0079
ホワイトベースの予備パイロット。MSパイロット候補として名が上がるがあまり搭乗する機会に恵まれず、精々ガンタンクのサブパイロットを務めたくらいで、主にガンペリーの操縦やホワイトベース砲撃手としての役割、更には白兵戦に駆り出され潜入工作を行ったり歩哨を務めたりMSの整備も手伝っており、様々な仕事を担っている。
リュウが白兵戦で負傷した時は代わりにガンタンクの操縦士を務めたが、行動不能に陥ってしまい、そこへ怪我をおして現れたリュウに操縦席を奪われると、リュウはコア・ファイターを分離させて出撃、そのまま特攻して帰らぬ人となり「僕が殺しちゃったんです…」と悔恨している。最終回では救命用スペースランチの操縦手を務めていた。
一方『THE ORIGIN』ではホワイトベース正規クルーの生き残りであり、ガンキャノンの正式なパイロットとなっている。民間人出であるアムロたちの先輩のポジションにあたり、原作のカイのような二番手パイロットとなっており終始活躍していた(カイは逆に活躍が激減したが生き残った)。終盤では量産されたジムに搭乗し、新編成されたジム隊の隊長を務める等破格の扱いを受けていた。
上記外伝になる劇場版『ククルス・ドアンの島』にも出演。近藤隆氏が声を当てている。
デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのメモリーより―…U.C.0105
スペースノイドとアースノイドの平和の式典「一年戦争展」でサナリィの役員として登場、カイとの再会を果たす。
一年戦争後、帰郷したジョブはホワイトベースの生き残りとしてチヤホヤされていたが、やがて情報が広まると、ジョブは正規軍人でありながらアムロ達民間人に活躍の場を奪われていた事が判明し扱いが逆転、耐えられなくなり軍を退役、戦争から背けスペースデブリの回収作業員などを務めてその後の人生を生きていた。その後はサナリィに入社し、重要なポストにまで登りつめている。カイと出会い、昔の事で恨んでいた時期があった事と、再び戦争ごとに関わり、自分もまた戦争も忘れ去られた時代になっても一年戦争に縛られた人間の1人である事を告げ、その上で再び立ち直り今では人に評価される人間となれた事を感謝した。
F90ファステストフォーミュラ…U.C.0112~0116
F90の開発責任者として登場する。またF70等派生機にも携わっている。『THE ORIGIN』の背景もあってか自ら操縦桿を握りF70のテストをする一幕もありスタッフをヤキモキさせる一幕も
もうニュータイプという言葉が廃れ掛けてる時代に「ガンダム」という存在、ひいてはそれに導かれるように搭乗する「ニュータイプ」の神話を信仰しているようで、テストの度に何らかの事件に巻き込まれるF90二号機の戦闘を容認し、「ネクスト」の搭乗者を探している。ガンダムという機体には危険を呼び寄せ、またそれを退ける力があり、その過程でニュータイプがガンダムF90に導かれるのを期待し、実際にニュータイプである少年リヴのデータが手に入ると喜々として「ネクスト」用の戦闘機を用意し、テスト部隊に紛れさせた。
物語が進むにつれサナリィに所属するまでの経緯も描かれており、シャアの反乱時には88艦隊の整備班長として所属し(最終階級は技術少佐)、アクシズ・ショックの際にはアムロやブライト戦友たちの為に応援を送り出し、サイコ・フレームの輝きを見ており現在に至っている。また、ロンド・ベルに所属しているボッシュ・ウェラーとも私的に交流があることが示唆されている。
F90…U.C.0120
F90にはC.A.ⅢやA.R.等の特殊プログラムが組み込まれ、それらの力が発揮されるのを眺めていた。突如現れたジオン残党「オールズモビル」によってF90二号機が奪われるが、周りの動揺とは反してジョブは「良いデータが取れそうだ」と冷静に機体のテストを促す為、機体を奪われた第13実験戦団の処罰を不問にするために働きかけ、追撃させるように進言。F90vsF90の実戦データを手に入れる為にしたたかに行動していた。
余談
髪型は金髪のパーマなのだが、後の時代に行くほどに髪型が後退しており、『F90』では殆どハゲになっている。『デイアフタートゥモロー』の時はデコは広いもののまだ髪の毛が残っているが、7年後の『F90FF』ではもう大分進行している。サナリィ幹部になってストレスでも溜まったのだろうか。
『Gジェネレーションシリーズ』ではホワイトベースのメカニックチーフであるオムル・ハングを差し置いて、毎回何故かWBの整備士として登場する上に、整備以外の能力も他のクルーと比べればやや高めと相変わらずの何でも屋にされている。『GジェネF』ではF90時代の彼も登場する。
関連項目
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