ディディウス・ユリアヌス / インペラトル・カエサル・マルクス・ディディウス・セウェルス・ユリアヌス・アウグストゥス(133年~193年)とは、ローマ皇帝である。
概要
ペルティナクスの死によって皇帝になった人物。しかしセプティミウス・セウェルスの即位によって、2か月でその治世は終わった
ディディウス・ユリアヌスの治世
ペルティナクスの暗殺後、親衛隊は後継者候補を用意できず、営舎で競売を行った。これに名乗りを上げたのが、ペルティナクスの妻の父スルピキアヌス、そして資産家の元執政官ディディウス・ユリアヌスであった。ディディウス・ユリアヌスは高い値を付けて競り勝っただけではなく、スルピキアヌスが勝てば復讐をされるとの脅しで皇帝位についたのであった。
しかしペルティナクスの死で転がり込んできた自身の皇帝位のもろさを理解していたにもかかわらず、親衛隊に約束した金を与えられなかった。そして他にも皇帝候補たちが名乗りを上げる。シリア総督ペスケンニウス・ニゲル、ブリタニア総督クロディウス・アルビヌス、そしてパンノニア総督セプティミウス・セウェルスである。3人は相争い、最終的にライン川、ドナウ川全域の軍団の支持を獲得したセプティミウス・セウェルスが、ペルティナクスの死後2週間で皇帝位を宣言。アルビヌスを味方に引き入れたセプティミウス・セウェルスはローマに進軍した。
ディディウス・ユリアヌスは防衛用の土塁の建造や、暗殺団の派遣、共治帝の申し出などあがいたが、戦況はあっけなく、セプティミウス・セウェルス優位に推移。そして6月1日に処刑された。
こうしてセウェルス朝が始まる。
関連項目
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