医学記事 医療や健康に関する相談は各医療機関へ |
ビラスチン(Bilastine)とは、抗ヒスタミン薬である。先発医薬品名はビラノア®。
概要
ビラスチンは、第2世代ヒスタミンH1受容体拮抗薬(抗ヒスタミン薬)である。スペインの製薬企業ファエス・ファルマによって創製された。日本ではビラノア®の名で製造販売されている。2016年にビラノア®錠20mgが承認され、2021年には水なしで服用可能なビラノア®OD錠20mgが承認された。ジェネリック医薬品は未発売。
ビラスチン(Bilastine)の“-astine”は、抗ヒスタミン薬(Antihistamine)のステムで同様の例にエピナスチンやベポタスチンがある。販売名のビラノア®
効能・効果
用法・用量
成人には、1回20mgを1日1回空腹時に経口投与する。海外では小児にも用いられるが、日本では成人のみ。ビラスチンを食後に投与するとAUCや最高血中濃度が低下する(薬剤の吸収が低下する可能性がある)ため、食事の影響を受けないように空腹時投与と規定されている。
作用機序
ビラスチンなどの抗ヒスタミン薬は、ヒスタミンH1受容体においてヒスタミンと競合的に拮抗し、H1受容体へのヒスタミンの結合を抑制することで、血管透過性の亢進や気道の収縮といった炎症反応を抑制する。また、ほとんど薬物代謝を受けず未変化体のまま排泄される。
禁忌・副作用
ビラスチンに対する過敏症の既往歴のある患者への投与は禁忌。
副作用として、眠気、頭痛、口渇、下痢などがある。一般に、抗ヒスタミン薬の副作用として眠気が知られているが、ビラスチンは比較的眠くなりにくいとされており、医薬品添付文書においても自動車の運転などを制限する文言がない。
同種同効薬
ビラスチンは第2世代抗ヒスタミン薬である。ビラスチンのように比較的眠くなりにくく、医薬品添付文書に自動車運転を制限する記載のない第2世代抗ヒスタミン薬として、フェキソフェナジン(アレグラ®)、ロラタジン(クラリチン®)、デスロラタジン(デザレックス®)がある。
関連動画
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 0
- 0pt