ロンドンタウンとは、2013年生まれの韓国最強馬日本の競走馬である。鹿毛の牡馬。
主な勝ち鞍
2017年:コリアカップ(韓GⅠ)、佐賀記念(JpnⅢ)、エルムステークス(GⅢ)
2018年:コリアカップ(韓GⅠ)
概要
父カネヒキリ、母フェアリーバニヤン、母の父Honour and Gloryという血統。
父は砂のディープインパクトといわれた当時のダート最強馬。種牡馬入りして人気を集め、本馬は2年目の産駒である。なお、2016年に種付け中の事故により死亡した。
母は持込馬で、南関東で2勝を挙げた。母の父はメトロポリタンハンデキャップの勝ち馬で、種牡馬としてはそれほど活躍しなかったがブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズを優勝したCaressingや帝王賞を優勝した*ネームヴァリューを送り出した。
2013年4月22日誕生。生産者は松浦牧場。馬主は薪浦亨。所属は栗東の牧田和弥厩舎のとなった。
馬名の由来は曲名。おそらく「たそがれのロンドン・タウン」が由来と思われる。
2歳
2015年10月11日の東京競馬場の2歳新馬で柴田大知騎手をデビューして6着。3戦目の11月26日の京都競馬場の2歳未勝利で初勝利を挙げた。
その後は中山競馬場の2歳500万以下に出走して5着に敗れている。
3歳
2016年初戦は1月17日のはこべら賞(3歳500万以下)に出走して5着。続く中山競馬場の3歳500万以下で2勝目を挙げた。
その後は3歳オープン戦や古馬混合の1000万以下戦などに出走するが勝てず連敗続きだったが、9月4日の小金井特別(1000万以下)を5馬身差で圧勝した。更に翌月の内房ステークス(1600万以下)を1馬身3/4差で勝利してオープン入りを果たした。
その後は武蔵野ステークスに11番人気で出走して8着に敗れた。
4歳
2017年は1月22日、東海ステークスに出走。8番人気に支持され7着に敗れた。
続いて佐賀記念に単勝1番人気で出走し、2番手の追走から最終コーナーで先頭に立つと後続を突き放して4馬身の圧勝。重賞初制覇を果たした。
その後は、マーチステークス4着、アンタレスステークス2着、平安ステークス12着と勝てない競馬が続いたが、夏のエルムステークスに出走、4番人気の推される。レースでは3・4番手で追走し、直線に入ると前で粘るドリームキラリとテイエムジンソクを交わし、2着テイエムジンソクに半馬身で優勝。重賞2勝目と共にJRA重賞初制覇を挙げた。勝ち時計1分40秒9で、日本のダート1700mのレコードタイムを更新した。
そして韓国に渡って国際招待競走であるコリアカップに招待されて出走。1番人気はジャパンダートダービー馬で前年のコリアカップを6馬身差で圧勝して連覇を狙うクリソライトで、本馬は3番人気に留まった。
レースはロンドンタウンが逃げてそれをマークするようにクリソライトが2番手に付ける。第3コーナーから3番手以下は付いていけなくなり2頭のマッチレース状態。直線入り口あたりからクリソライトが仕掛けるが、それを寄せ付けずに引き離して逃げ切り4馬身差で圧勝。勝ち時計1分50秒7はレコードタイムとなった。2着クリソベリルも17馬身突き放しており、ロンドンタウンがいなければ難なく連覇していたであろう。この勝利によって本馬は異国の地にてGⅠ初制覇を果たした。えっ? コリアカップはGⅠじゃないって? 日本も自称ローカルGⅠ時代の競走もGⅠ扱いしてるから別にええやろ。
その後は日本に戻ってチャンピオンズカップに出走するが15着と惨敗。続く東京大賞典を5着に敗れた。
5歳
2018年はフェブラリーステークスから始動するも15着惨敗。その後は、マーチステークス6着、アンタレスステークス6着、連覇を狙って出走したエルムステークスは4着と今年は全敗の4連敗、去年も含めれば6連敗となった。
そして再び韓国に渡り、連覇の懸かったコリアカップに出走。帝王賞と川崎記念の優勝馬ケイティブレイブがKRAのお願いにより回避したため、6連敗中ながらも1番人気に支持された。
レースは昨年と同様に逃げ打って後続を牽引。第3コーナーから後続馬の手応えが怪しくなり、ロンドンタウンとの差が広がっていく。直線に入ると後続を更に突き放していき、最後は抑える余裕ありながら15馬身差で圧勝。勝ち時計1分50秒6と前年の自身が叩き出したレコードタイムをコンマ1秒更新して、コリアカップ連覇を飾った。正直6連敗中の馬に大差負けするぐらいならケイティブレイブに大差負けした方が良かった気もするが。
6歳
2019年はマーチステークスから始動。コリアカップこそ大差勝ちしたものの国内では6連敗中だったため11番人気という低評価であった。12番ゲートから発馬すると6番手から少し押し上げながら追走し、4番手まで上がってから直線へ侵入。脚を伸ばして前の馬を捉えようとするも後方から追い込んだ勃起王サトノティターンの豪脚に屈して2着。負けはしたものの力は十分あることを示した。
続いてアンタレスステークスに出走。前走の激走馬券購入者たちも学習したようで3番人気に支持されたが、前の馬を捉えられず3着に敗れた。その後は平安ステークスに5番人気で出走するが12着に敗れた。
秋は当然3連覇を狙ってコリアカップ参戦を目論んでいたが、日韓関係の悪化により日本馬の招待が中止。万が一、日本馬に危害を加えられたら日韓の競馬交流の危機、どころか世界中の競馬業界から非難されかねない事態になる恐れもある。韓国競馬を運営するKRAにとっても苦渋の決断であっただろう。
牧田調教師は「残念ですが仕方がないです」と語り、3連覇は水の泡と消え去った。
日本馬が招待されずに行わたコリアカップは地元馬Moonhak Chiefが優勝。その勝ち時計は1分53秒3と前年と比べて2.7秒も遅いものであった。
気を取り直して日本テレビ盃に4番人気で出走。内を空けながら逃げを打って後続を牽引。第3コーナーから後続を突き放そうとするも単勝1.1倍のジャパンダートダービー馬クリソベリルはぴったり後ろに付いており、直線に入って並び掛けられると抵抗しようとあっさり交わされクリソベリルから4馬身差の2着。本馬も3着ノンコノユメに4馬身つけており、今回は相手が唯々強かったと称えるしかない。
ちなみにクリソベリルはロンドンタウンがコリアカップで下したクリソライトの全弟であり、兄を負かした逃げを弟が捻じ伏せて借りを返された形となった。
続いて南部杯に出走して3番人気に支持されるも5着に敗れた。その後は、チャンピオンズカップ10着、東京大賞典13着と惨敗した。
7歳になってからは出走することはなく、2020年6月17日付けでJRAから競走競走馬登録を抹消して引退した。
競走馬引退後
引退後は韓国で種牡馬入りする方向で話が進められていた。しかし、コロナ禍の影響により、韓国へ渡航することができなくなり、韓国行きを断念することになった。
その後は馬事公苑で乗馬となる予定だったが、腰を痛めたため断念。状況が二転三転してアロースタッドで種牡馬入りすることとなった。
2023年、改めて韓国で種牡馬入りすることが発表。既に韓国に渡航しており、済州島のグレイトヒルファームで繋養されている。
コリアカップも二度もレコードタイムで優勝した本馬。韓国競馬発展の礎になれるような活躍に期待したい。
余談
2,019年第4回コリアカップより国際GⅢの格付けが得られるはずだったが、日韓関係の悪化により日本馬を招待せずに行うことになったため、国際グレードの所得はお預けとなった。KRAさんめげないで
その後、第5回より改めて国際GⅢを格付けることとなったが、2020年と2021年はコロナ禍により開催そのものが中止。当然国際グレード獲得は出来なかった。KRAは泣いてもいい。
そして2022年、無事に第5回コリアカップを実施。2年ぶりの開催となり、日本馬の出走は3年ぶりとなった。レースは地元馬Winner's Manが差し切り勝ちを収めてた。
血統表
カネヒキリ 2002 栗毛 |
フジキセキ 1992 青鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | |||
*ミルレーサー | Le Fabuleux | ||
Marston's Mill | |||
ライフアウトゼア 1992 栗毛 |
Deputy Minister | Vice Regent | |
Mint Copy | |||
Silver Valley | Mr. Prospector | ||
Seven Valleys | |||
フェアリーバニヤン 2003 青鹿毛 FNo.13-c |
Honour and Glory 1993 鹿毛 |
Relaunch | In Reality |
Foggy Note | |||
Fair to All | Al Nasr | ||
Gonfalon | |||
*キャタラクト 1999 黒鹿毛 |
Storm Cat | Storm Bird | |
Terlingua | |||
Queen Tutta | Kris S. | ||
Tutta |
クロス:In Reality 5×4×5(12.50%)、Mr. Prospector・Gold Mine 4×5(9.38%)、Northern Dancer 5×5(6.25%)
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