名古屋空港単語

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名古屋空港は愛知県北部に存在する空港である。航空法上は名古屋飛行場とされ、空港施設等の通称は県営名古屋空港である。

2005年までは名古屋空港が正式名称であり、東海地方を代表する第二種空港であった。同年の中部国際空港（セントレア）開港に伴い大部分の路線が移り、現在はフジドリームエアラインズ（FDA）のみ定期旅客線を発着させている。
中部国際空港と識別するため小牧空港と呼ぶことや、時刻表等で名古屋（小牧）と表記することがある。
空港自体はその小牧市のほか、豊山町、春日井市、名古屋市にまたがっている。

滑走路を挟んで西側が県営名古屋空港（民間）、東側が航空自衛隊小牧基地の軍民共用空港である。

名古屋空港/名古屋飛行場、小牧空港といった名称とは裏腹に、地図上で見ると敷地の大半は豊山町。

滑走路長は2740×45ｍ。

概要

元は第二次世界大戦中、日本陸軍小牧飛行場として建設されたものである。戦後は長らく米軍が接収していたが、1958年に返還された。返還前の1952年より定期旅客便が就航している。

長らく名古屋都市圏の中心空港であり、1966年からは国際線も就航していたが、元が日本陸軍→米軍の空港であった名残で航空自衛隊小牧基地と滑走路を供用しており、また戦時中に宅地と農地を接収して建設された経緯から周囲には住宅も多く、容量と騒音の問題で便数の増加に次第に対応できなくなっていった。

そのため名古屋圏の新たな中核となる国際空港として中部国際空港が建設され、2000年着工ののち2005年に開港。

これにより名古屋空港は国際空港としての役目を終え県営飛行場となり、同時に日本航空（JAL）系のジェイエアが広島西飛行場に代わり新たな本拠地として入ることとなった。

2010年の日本航空経営破綻後、中部国際空港への一元化を図りたい地元政財界、中部と小牧の共倒れを恐れた政府関係者の声もありジェイエアは伊丹空港へ本拠を移し小牧から撤退することとなったが、代わりに静岡空港を本拠としていたフジドリームエアラインズ（FDA）が日本航空とコードシェアのうえ小牧発着便を設定することになり、現在では同社の9路線が発着する空港となっている。

なお中部国際空港の計画が既に進んでいた1999年、容量が限界に達していた国際線用の新ターミナルビルが開業している。これは中部開港後、商業施設へ改装・転用されることとなり、2008年にユニー系のSC「エアポートウォーク名古屋」として開店した。

近隣には三菱重工業小牧南工場があり、国産旅客機であるMRJが生産されている。完成後のMRJの試験飛行は当空港で実施される。

国内線ターミナル内に名古屋空港航空宇宙館が設置されていたが2004年に閉館。
その後、2017年にエアポートウォークに隣接する形であいち航空ミュージアムがオープン。YS-11やMU-2などの機体が展示されている。

名古屋市・東山動植物園にある東山スカイタワーからも名古屋空港の滑走路を認識できる。（12km弱）

小牧基地に所属しているC-130 輸送機やUH-60救難ヘリコプターが飛行する姿は名古屋市上空でもよく見られる。

1994年 4月26日に台北・中正国際空港発の中華航空 140便エアバス 300 型機が着陸に失敗して墜落する事故が発生。乗員乗客271人の中264人が死亡し、日本国内の航空事故としては日本航空123便墜落事故に次ぐ犠牲者数となった。
着陸間際に副操縦士が誤ってゴーアラウンド(着陸やり直し装置)とオートパイロットをオンにしてしまった事で機体が自動的に上昇し、なおかつそれに気づかない機長は手動でレバー操作して着陸しようと試みるがその反動で機体が垂直上昇したところで失速、墜落した。
この事故を契機にエアバスの全機種にも手動でオートパイロットが解除される仕様に改修された。(ボーイングの機種はこの事故以前に対応済となっていた)