大橋穣単語

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大橋穣（おおはし ゆたか）とは、元プロ野球選手である。

概要

1946年5月29日生まれ。東京都新宿区出身。中学時代に本格的に野球を始め、このときからショートとしてプレーしている。

日本大学第三高等学校に進学。同期には佐藤道郎がいた。1年時には控えの野手として夏の甲子園大会に出場。3年時にはチームの中心選手として春の甲子園大会に出場している。

卒業後、亜細亜大学に進学。チームの中心選手として在学4年間で2度のリーグ優勝を経験。2年秋のリーグ戦でMVPを受賞に、4度のベストナイン選出、大学日本代表も経験した他、通算20本塁打は、井口資仁に抜かれるまで東都大学野球リーグ記録であった。

1968年ドラフト会議にて、1位指名を受けて阪急ブレーブスに入団。同期入団には金田留広がいた。

入団初年度の1969年、ショートのレギュラーであった大下剛史をセカンドに追いやると、その大下ともに鉄壁の二遊間コンビを形成。122試合に出場。打率.217、8本塁打、31打点を記録。

1970年、打率は.183と低打率に終わったが7本塁打を放ち、加えて華麗な守備面を評価されて、オールスターゲームにも初出場している。

1971年もレギュラーとして活躍。同年シーズンオフ、阪本敏三・岡村浩二らとのトレードで、種茂雅之とともに阪急ブレーブスへ移籍。守備力強化を掲げた阪急・上田利治監督の強い要請によるものであり、同ポジションのレギュラー同士という珍しいケースの移籍となった。

1972年、阪急でもショートのレギュラーに固定され、初めて規定打席に到達。打率.216、15本塁打、42打点を記録し、パ・リーグ制覇に貢献。ベストナインとダイヤモンドグラブ賞に選ばれると、以降ベストナインは1976年まで5年連続で、ダイヤモンドグラブ賞は1978年まで7年連続で受賞するなど、阪急黄金時代の不動のショートとして活躍。

1973年にはキャリアハイとなる17本塁打を放ち、1977年にはパ・リーグトップの23犠打を記録するなど、つなぎの役割もこなした。また、1975年の日本シリーズでは逆転本塁打を放つなど活躍し、日本シリーズ打撃賞にも選ばれている。

1979年頃から徐々に出場試合を減らしていき、1981年、春季キャンプ中に指を骨折し出遅れると、新人の弓岡敬二郎にレギュラーの座を奪われる。

1982年、42試合の出場にとどまり、シーズン終了後に上田監督からコーチ就任を打診され、現役を引退。

引退後、阪急でコーチとしてのキャリアをスタートさせると、中日ドラゴンズ、ヤクルトスワローズ、台湾プロ野球の統一ライオンズ、KBOのSKワイバーンズなどでコーチを務めた。

人物・エピソード

日本人離れした強肩と広い守備範囲で阪急黄金時代を支えた守備の名手。打率は毎年ギリギリ2割という低打率であったが、二桁本塁打を3度記録するなどパンチ力と意外性のある打撃も特徴であった。

阪急黄金時代の不動のレギュラーではあったが、前述のように確実性に難があり、「勝っている場合は絶対に代えない」と上田監督から信頼されていた一方で、負けている場面では代打を出されることも多かった。

1976年には打率.196と2割を切る打率ながらベストナインを受賞している。

通算成績

打撃成績

通算:14年	試合	打席	打数	得点	安打	本塁打	打点	盗塁	犠打	犠飛	四球	死球	三振	併殺打	打率	出塁率
NPB	1372	4004	3512	421	739	96	311	87	129	18	293	52	839	74	.210	.280

獲得タイトル・表彰・記録

• ベストナイン：5回 （1972年～1976年）
• ダイヤモンドグラブ賞：7回 （1972年～1978年）　※遊撃手部門での7年連続、7度受賞はいずれも歴代2位かつパ・リーグ記録
• 日本シリーズ打撃賞：1回（1975年）

関連項目

• プロ野球
• 東映フライヤーズ
• 阪急ブレーブス
• オリックス・ブレーブス
• 中日ドラゴンズ
• ヤクルトスワローズ
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