M(male:男)/F(female:女)や、トイレでよく見るピクトグラムも性別記号として一般的に使われているが、この記事では主に占星術から派生した記号(♂・♀など)について説明する。
性別記号の歴史・一覧
18世紀、生物学者カール・フォン・リンネの発案により、3種の占星術の記号が性別を表す記号として生物学の分野で使われ始めた。惑星の配列が由来であるため、Unicodeでは「♀」→「♂」の順番で収録されている(そのため文字コード番号が1つ飛んでおり、間にあるのは金星と火星の間にある地球を表す「♁」である)。
♀(U+2640) | 雌記号(フェミニン)。元はローマ神話の美の女神ウェヌス(ヴィーナス)の持つ手鏡を図案化したものと言われるが、Φ(Phosphoros)の変形という説もある。金星を表す記号。 | |
♂(U+2642) | 雄記号(マスキュラ)。元はローマ神話の戦神マールス(マーズ)の持つ盾と槍を図案化したもので、火星を表す記号。 | |
☿(U+263F) | 当時は雌雄同体を表す記号として導入されたが、現在はほとんど使われていない。元はローマ神話の商人や旅人の神メルクリウス(マーキュリー)の持つ、二匹の蛇が絡みついた杖を図案化したもの。水星を表す記号。 |
現在ではLGBT(lesbian, gay, bisexual and transgender)文化の影響もあり、さらに派生的な記号も考案され、文字コードも割り当てられるようになった。
⚢(U+26A2) | 女性同性愛の記号として使われることがある。 | |
⚣(U+26A3) | 男性同性愛の記号として使われることがある。 | |
⚤(U+26A4) | 両性愛(バイセクシャル)や異性愛(ヘテロセクシャル)の記号として使われることがある。 | |
⚥(U+26A5) | インターセックス(両性具有者)やトランスジェンダー(身体の性と精神の性が異なったり、性別の枠にとらわれない人々)の記号として使われることがある。 | |
⚦(U+26A6) | トランスジェンダーの記号として使われることがある。 | |
⚧(U+26A7) | 男性・女性・第3の性記号を融合させたもの。トランスジェンダーの記号として使われることがある。 | |
⚨(U+26A8) | 男性でも女性でもない性を表す記号として使われることがある。 | |
⚩(U+26A9) | 男性でも女性でもない性を表す記号として使われることがある。 | |
⚪(U+26AA) | 無性愛(性愛を感じない人々)やジェンダーレス(性別を持たない人々)を表す記号として使われることがある。 | |
⚲(U+26B2) | 「♀」記号の原型。中性を表す記号として使われることがある。 |
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外部リンク
関連項目
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