概要
城之内克也が使用する魔法カード。元々は遊戯が持っていたカードで、千年パズルを入れていた箱に収納されていたが、後に城之内に譲られた(原作では王国へ行く前の遊戯の部屋、アニメでは船の中)。
テキストがないが、原作初期の効果は以下の通り(ダイナソー竜崎戦、ゴースト骨塚戦での説明による)。バンデット・キース戦以降、1の効果がなくなり、必ず2の効果処理が行われるようになった。「ベビードラゴン」の時間経過は、2の効果で成功判定が出た場合のみに起こるようになった。
- 「ベビードラゴン」が存在する状態で発動した場合、フィールドのときを固定で100年経過させる。
- 単体で発動した場合、手にしたステッキの先にある「時」のルーレットによって効果が決定する。
外れた場合は自分モンスターが「時の狭間」に吸い込まれて自滅し、さらにそのモンスターの攻撃力の合計の半分だけライフを失う。
当たりの場合は相手モンスターに「時魔法」(タイム・マジック)をかける。
初めて使用されたのは王国での孔雀舞とのデュエル。
起死回生の一手として発動され、「ベビードラゴン」を「千年竜」にするとともに、舞の「ハーピィ・レディ」を老化させて弱体化した。
味をしめた城之内は次のダイナソー竜崎とのデュエルでも「ベビードラゴン」とのコンボを狙ったが、何も考えずに「ベビードラゴン」をフィールドに出してしまったため、「二頭を持つキングレックス」で「ベビードラゴン」を倒され、コンボ失敗に終わった。
その後はフィールドにセットされていたが、終盤になってこのカードのことを思い出した城之内によって発動された。ルーレットであたりを引き、ダイナソーの恐竜モンスター(と「真紅眼の黒竜」)を化石化させて勝利した。
ゴースト骨塚とのデュエルでも単体で使用されたが、外れを引き自滅してしまった。
アニメオリジナルも含めて、ルーレット自体に失敗したのはこれが唯一。
バンデット・キースとのデュエルでも登場。
キースの「リボルバー・ドラゴン」に対抗する形で発動され、ルーレットを当て、「ベビードラゴン」を「千年竜」に変身させ、さらに「リボルバー・ドラゴン」を錆びつかせてスクラップ・モンスターとした。
バトルシティ編では、レアハンターに奪われた「真紅眼の黒竜」に代わり、城之内はこのカードをアンティ用のレアカードとしてバトルシティに参加していたが、デュエルで使用されることはなかった。
(バトルシティ編ラストの遊戯VS城之内で使用させる構想はあったらしいが、結局描かれていない)
アニメではバトルシティ編以降も登場しているほか、アニメオリジナルエピソードでも出番が与えられている。
王国編のアニメオリジナル、遊戯とのデュエルでは、ルーレットを成功させて「千年竜」を出現させたが、同時に遊戯のフィールドの「ブラック・マジシャン」を「黒衣の大賢者」としてしまった。
バトルシティ編のエスパー絽場戦では、原作と展開が変えられており、このカードが登場。ルーレットを成功させ、「千年竜」を出したが、「人造人間-サイコ・ショッカー」にはタイム・マジックが通用せず、「千年竜」も倒された。
バトルシティのアニメオリジナル、海馬とのデュエルでもルーレットを成功させ、「千年竜」を出すとともに「青眼の白龍」を消滅させようとしたが、「亜空間物質転送装置」で逃げられた。
ドーマ編の舞とのデュエルでは、「ヘルモスの爪」と融合して装備魔法「タイムマジック・ハンマー」となった。その効果は、装備モンスターの攻撃宣言時に相手モンスター全てをランダムに数ターン先の未来に飛ばすというもの。
漫画Rではキースとのデュエルで登場。
「確率変動」とのコンボで成功率を上げようとしていたが、「カード・ヘキサチーフ」でセットされたまま発動を封じられてしまい、「邪神イレイザー」の攻撃力上昇の手助けをしてしまった。最終的に、「邪神イレイザー」による全体除去の際にまとめて破壊されている。
効果名は「タイム・ルーレット」、ルーレット成功時の時間経過の効果名は「タイム・マジック」(「時魔法」と表記することもあるが、読みは同じ)。
ルーレットの当たりは6つの内2つ、つまり成功率3分の1。しかし、アニメでは当たりと外れの部分の面積が違っており、2分の1のように見えてしまう場面があった(OCGの確率を再現していたのかもしれない)。
ダイナソー竜崎とのデュエルでは、「ベビードラゴン」がいる場合フィールドを固定で100年経過させると説明されていたが、バンデット・キース戦では経過時間が100年から数百年に延びている。いずれにしても「千年竜」の割に千年経過していない。ただし、アニメのエスパー絽場戦では千年ということになっている。また、ダイナソー竜崎とのデュエルでは、アニメによると何千万年も経過していたらしい(原作では「幾千の『時』を越え」とされている)。
このカードの効果を受けた相手モンスターがどのようになるかはその時々で様々であり、TRPGの性質が強かった王国編までのマジック&ウィザーズ/デュエルモンスターズの代表のような1枚。
- ハーピィ・レディ:老いて力を失うことで魔法の効果が受けられなくなる。
- 恐竜カード:化石化して身を滅ぼす。なぜかプレイヤーにもダメージ(王国編に直接攻撃はない)。
- リボルバー・ドラゴン:錆びついて攻撃力・守備力が下がる。
- ブラック・マジシャン(アニメオリジナル):「黒衣の大賢者」に変化する。
- 人造人間-サイコ・ショッカー(アニメオリジナル):特殊合金でできているので変化なし。
アニメでも魔法カード扱いだが、カード画像はOCGのものを流用したため、モンスターを魔法として発動するという滅茶苦茶な状態になってしまった。
OCG版
「PREMIUM PACK 1」(1999年8月26日発売)でOCGに登場。
効果モンスター
星2/光属性/魔法使い族/ATK 500/DEF 400
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
コイントスを1回行い、裏表を当てる。
当たった場合、相手フィールドのモンスターを全て破壊する。
ハズレの場合、自分フィールドのモンスターを全て破壊し、
自分は表側表示で破壊されたモンスターの
攻撃力を合計した数値の半分のダメージを受ける。
原作とは異なり、効果モンスターとされた。また、ルーレットはコイントスで表され、タイム・マジックは相手モンスターの全破壊とされた。「ベビードラゴン」とのコンボは、融合モンスターという形で無理やり再現されている。
ステータスが低いので、「見習い魔術師」などのサポートカードは多く、フィールドに出すのは容易。「千年竜」の融合素材なので、「融合準備」でこのカードをサーチすることも可能。
コイントスに成功すれば「サンダー・ボルト」に等しい効果が得られる。失敗すると自分に被害が及ぶが、自分フィールドのモンスターがこのカードだけの場合は250のダメージで済む。そのため、劣勢時は挑む価値がある。一方で、お互いにモンスターが並んでいる場合はこちらが受けるリスクも大きくなるため、注意が必要。
ギャンブル系のデッキでは「セカンド・チャンス」と併用することで成功率を上げられる。成功すれば強力な効果なので採用してみるのもよいだろう。
「黒衣の大賢者」を使用したい場合は必須カードとなる。
「ブラック・マジシャン」共々魔法使い族なのである程度サポートカードを共有できる。このカードは光属性、向こうは闇属性なので、墓地へ行った後はカオスの除外コストにする手もある。
相手フィールドにモンスターが存在しない場合でも、効果を発動すること自体は可能。
当然当たっても何もなく、ハズレのデメリットはしっかり受ける。
お互いのフィールドにモンスターが存在する状態であれば、必ずどちらかのモンスターが破壊されるので、このカードの効果を「スターダスト・ドラゴン」などで止めることが可能。残念ながら、「スナイプストーカー」のような使い方はできない。
後に「タイムマジック・ハンマー」もOCG化されたが、素材が魔法使い族全般になったため、あえてこのカードを使う必要がなくなってしまった。
2013年にVジャンプで行われた企画「レジェンドモンスター総選挙」では20体中16位となった。得票数は712票。
その他の作品において
効果モンスター自体が存在しなかった初期のゲーム作品(DM1~2)では、効果を持たないモンスターとして収録されており、「時間を自由に操る魔術師 どう見ても弱いがかなり役に立つ」というテキストが与えられていた。
また、この仕様上、原作同様に「ベビードラゴン」とのコンボが再現できないため、「千年竜」はドラゴン族モンスターとこのカードを融合することで出せるモンスターとされており、これがOCGに輸入されたことで、「千年竜」は融合モンスターとされている。
効果モンスターが登場したDM3以降は「ベビードラゴン」を「千年竜」に成長させる効果を得ている。
アニメ5D'sではOCG仕様のこのカードが登場。レオが幼少期にもらった父の形見で、超レアカードとされていた。
クロウとのデュエルで使用。召喚して効果発動、ルーレットを当てて、戦闘破壊耐性を持つクロウの「BF-アーマード・ウィング」を破壊し、モンスターの総攻撃へつなげた。
タイム・ルーレットが回っている間、レオは小さいころの記憶を回想していた。レオは「時の魔術師が見せているのか?」と考えていたが、実際に何らかの作用をしていたのならば、まさにタイム・マジック。
このときの効果はOCG仕様だが、ソリッドビジョン上では成功率3分の1のルーレットで表されていた。
関連動画
関連静画
関連商品
関連項目
- 0
- 0pt