桐壺源氏とは、源氏物語の中で桐壺の巻で読み終えること、転じて勉強を中途半端で終えること、いい加減な教養のことである。
概要
源氏物語は紫式部により書かれた平安時代における王朝物語の傑作であり、その評価は日本文学史上最高ともされ、更にその影響は後の文学のみならず、芸術全般にわたっている。そのため、源氏物語は成立以後、その物語は様々な人に読まれ、また読まれることを推奨されてきた。
然し、文学史上における傑作と評されるだけあって、読破するために読み手は十分な教養と、なにより通常54帖100万文字に及ぶ膨大な量の文章を読む根気が必要となる。ましてや人から読まされれば、脱落する者もまた多く、自分で志を立てたとしても、それを貫徹することは難しい。桐壺源氏とはそうしたさまをある種、雅に表した一語である。
同様の趣旨で「須磨源氏」「明石源氏(明石の巻までたち消え)」と言われる事などもあったらしい。ちなみに「桐壷」は源氏物語54帖のうち1帖目。「須磨」は12帖目。「明石」は13帖目。
源氏物語以外の著作における類似した言葉として「公冶長論語」「雍也論語」「隠公左伝」「三月庭訓」といったものもある。
関連項目
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記事作成乙です。「須磨源氏」「明石源氏」「隠公左伝」「三月庭訓」「公冶長論語」「雍也論語」について追記しました。