「棺担ぎのクロ。〜懐中旅話〜」(ひつぎかつぎのくろ。かいちゅうたびのわ)とは、黒装束の眼鏡っ娘「クロ」と人語を話す蝙蝠「セン」、そして猫耳双子娘の「ニジュク」と「サンジュ」達が織りなす旅物語である。きゆづきさとこ氏作の童話風四コマ漫画作品。
けれどもきっと 旅人さんは今も
この空の下のどこかで ながいながい旅の最中で、このお話もまた、そのほんの一部になってしまうのでしょう。
※作品性を考慮してかコマの周りは基本的に黒ベタで塗りつぶされている。
※「まんがタイムきらら」2005年1月号から連載開始。2018年6月号をもって完結した。
全7巻+単行本未収録話等を纏めた外伝が発売予定。
概要
自分と同じくらいの大きさの棺を担いで旅する黒装束の眼鏡っ娘「クロ」が、人語を話す元人間の蝙蝠「セン」と共に、「魔女」を探して世界を巡っていく物語。
人々が次々と黒くなって死んでいくダークファンタジー的な話があったり、「クロ」と共に旅することになった猫耳娘の双子「ニジュク」と「サンジュ」に微笑んでしまう様な話があったり、かぼちゃ料理と断頭台に定評のある王女様が登場したりといった所謂西洋童話的な内容でが特徴である。「ユグドラユニオン」や「GA 芸術科アートデザインクラス」のきゆづきさとこ氏独特の大きな目のかわいいキャラと丁寧に描かれたストーリーに定評がある、ちょっと怖い事もあるけど暖かい気持ちになれる作品。
なおカバー下の裏表紙を読むと本編の余韻がぶっ壊されるのでご注意。
ニコニコ動画では正式タイトルよりも「棺担ぎのクロ」がタグとして機能している。
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主要登場人物
「クロ」(ドラマCD/きららファンタジアCV:高山みなみ/金澤まい)
黒装束に身を包んだ眼鏡っ娘で、自分の背丈程もある棺を担いで旅をしている。長い旅路を経てきたがためかドライな性格であり他人を寄せ付けない印象を与えるが、根はわりと心配性かつロマンチスト。後述する二人を旅路に加えてからは物腰も柔らかくなっていった。
現在の姿は「魔女」の力により変化させられたものであり、旅を始めた直後は白が似合う、普通の少女の外見をしていた。ちなみに「セン」とは旅立つ前からの付き合いである。
作中の呼び名である「クロ」は、「ニジュク」と「サンジュ」に対して便宜的に名乗った名前であり、本当の名前は作中に登場せず、ただゼンマイ丘の魔女のみが「可愛い名前」と評している。
「セン」(ドラマCDのCV:津久井教生)
「クロ」と共に旅する蝙蝠で、人語を話すほかに「クロ」が担いでいる棺の中に999匹の分身がいる。女好きの軟派であり、大きな酒場に寄る度に女性を口説いては酒をかっ食らい、次の日二日酔いになるのがお約束。
元々は人間だったらしく、その頃から「クロ」とは知り合いで「センセイ」と呼ばれていたが、「魔女」の手で体を細々に切り刻まれた挙げ句1000匹の蝙蝠の姿に変えられた。「クロ」と旅を続けているのは、彼もまた自分の姿を取り戻したいがためである。
「ニジュク」(ドラマCDのCV:徳永愛)/「サンジュ」(ドラマCDのCV:野中藍)
「はかせ」と呼ばれる人物の家の地下室の檻にいた猫耳・猫の尾装備の双子の幼女。
「はかせ」より
これからしばらく あぶないことあるから
あんぜんな ここにいて まっていなさい
といわれてずっと檻に入って隠れていたら、「クロ」に見つかってしまい、とおいところにいってしまった「はかせ」を探すため「クロ」の旅に同行することになった。
二人とも申告通り「はかせ」の実験の産物であり、名前もそれぞれ被検体番号である「29番」と「30番」に由来している。幼い子供の姿をしているものの、実際のところ生まれてから何年経っているのかは分からない。しかし性格は素直で好奇心旺盛、ときどき拗ねることもある、天真爛漫でちょっと手がかかる子供そのものである。特にサンジュは「はかせ」の思い出を大事にしたいあまりダダをこねる時があった。
二人とも白い耳と尾をもっていたが、ニジュクはとある出来事から耳と尾が黒くなった。
耳や尾を隠されるとクロですら外見上区別がつかない。反面、性格の細かな違いはバッチリ把握している。
- 「クロ」以外のあらゆるものから色を貰って、別のものに色を移す
- 体の大きさを檻の隙間をすり抜けられるくらいに小さくする
- お互いが片方ずつもっている翼を使って、二人が協力することで短時間飛行可能
- 小さな体に見合わぬ怪力を発揮できる。人の指を引きちぎれるくらいには
などの様々な特殊能力をもっているが、本人たちにはそれが不思議なことであるという自覚はない。
翼が片方ずつしかないなど、30番中の2人というよりもニジュクとサンジュそろってのこその存在であることが度々強調されている感がある。
二人とも100まで数を数えられない。
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「了  ̄ヽ:.: : .: : : : : : /
し' 廴 . : : : : : :. /
「すごいね 『そとのせかい』ってすごいんだね」
「あんなに ひろくて おっきかったんだね」
その他の登場人物
- ゼンマイ丘の魔女
- ゼンマイ丘の上に住んでいるまじない師で、薬学や民間療法に通じている物腰穏やかなうら若き女性。「クロ」が探している魔女とは別人だったが、抽象的ながらも事の本質を言い当てる不思議な一面を持つ。
- はかせ
- 「ニジュク」と「サンジュ」の産みの親で、「クロ」に実験動物に殺害されたと思われる白骨死体として発見された。
- ケイ
- 軍用バイクで旅する青年。得意のアコーディオン演奏と「クロ」の歌と双子の踊りで路銀をえようとする。文字が読めない。悪い人ではないが「クロ」からはちょっと避けられている。ゼンマイ丘の魔女の家に立ち寄ったことがある。
- チョウ
- 飛行機で運送屋をしている女性パイロット。「クロ」たちと知り合った他、後に「ケイ」と時を同じくしてゼンマイ丘の魔女と出会った。
- 旅人
- 犬の様な頭をした謎の人物で、「クロ」が自分にかけられた冤罪を「犯人はヤス」と晴らしてくれたことから愛用の帽子を託した。基本的に手ぶらで旅をし、旅先で人助けをする為に人気はあるが本人は人嫌いだったりする。ときどきクロと入れ違いに旅先を訪れる。
- 魔女
- 「クロ」と「セン」が長きに渡って追い求めている者。二人を黒く染め上げ、悍ましい体にした張本人である。
人間か化物かすらも定かではない謎の存在であるが、数少ないながらも各地で彼女が残していった痕跡を辿ることにより、二人はその正体と真相に迫っていく。
関連動画
関連静画
関連項目
関連リンク
- 【外部】まんがタイムきらら ー 作品紹介ページ|棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ 第1巻
- 【外部】まんがタイムきらら ー 作品紹介ページ|棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ 第2巻
- 【外部】まんがタイムきらら ー 作品紹介ページ|棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ 第3巻
- 【外部】まんがタイムきらら ー 作品紹介ページ|棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ 第4巻
- 【外部】まんがタイムきらら ー 作品紹介ページ|棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ 第5巻
- 【外部】まんがタイムきらら ー 作品紹介ページ|棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ 第6巻
- 【外部】まんがタイムきらら ー 作品紹介ページ|棺担ぎのクロ。~懐中旅話~ 第7巻
- 【外部】まんがタイムきらら ー 作品紹介ページ|棺担ぎのクロ。~追憶旅話~
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