赤い実はじけたとは以下の用法がある。
1.名木田恵子による短編小説および同作の掲載された短編集のタイトル。
2.samfree作のVOCALOID楽曲。→初音ミク「赤い実はじけた」【オリジナル曲】を参照。
本項目では1について記載する。
赤い実がはじけるって、どんな感じかしら。
概要
原作は漫画『キャンディ・キャンディ』(水木杏子名義)やポプラ社のとんでる学園シリーズの『ふーことユーレイ』『エッチと怪盗アンパン』、岩崎書店の『シャンプー王子シリーズ』『バレリーナ事件簿』などを手がけた名木田恵子。
1992年から1999年にかけて光村出版の小学6年生向けの国語教科書のトップバッターを飾っている(イラスト・三木由記子)。
話の内容は小学6年生の米田綾子が同じクラスの岡本哲夫をある日突然意識するようになるロマンティックな瞬間を描いたもの。
原作者は本作について「赤い実がはじけるってどんなことですか?」という質問がほぼ必ず来ることに対してこのように答えているという。
人の心には、だれにでも"小さな実”がいっぱいあて、いろいろなことに出会うたびに色づいていくと思うの。"赤い実”になるのは、知らないうちに、いろんなドキドキが色をつけているんじゃないかしら・・・。
その赤い実がはじけたとき- パッと目の前の景色が変わったような感じ・・・ 今まで見ていた人が、別の人のように思えたり。
でも"赤い実”は好きな人に出会ったときにだけ、はじけるのではないと思うの・・・ なんでもいい・・・ その人が「ああ」と心の底からなにかを感じたときにはじけるの-
そう、いくつになっても"赤い実”がはじける瞬間はあるはず。
私だって、まだまだ何に"はじける”かわからなくて、ドキドキしてしまうのよ-つらいはじけ方もあるかもしれない。
でもね、はじけたときの胸の痛みは、飛びちった実の種から、またきれな実がなりきっとおおってくれるはず・・・ それを信じて、くじけないで-
1999年にはPHP研究所から同作を収録した短編集が刊行(イラスト・三村久美子)。2011年には、PHP版収録作品の主人公たちのその後を描いた『赤い実たちのラブソング』も刊行されている。それらとは別に、2015年に講談社青い鳥文庫より「12歳の初恋」をテーマにした短編集『初恋×12歳 赤い実はじけた』(イラスト・山田デイジー)が新たに編纂され、本作が巻頭を飾っている。
あらすじ
綾子は小学6年生。いとこの千代から聞いた赤い実の話をときどき考えていた。
その日は突然訪れた。風邪を引いたお母さんの代わりに同級生の哲夫の家である魚屋の「魚進」に買い物に出かける。
哲夫が魚屋を手伝うまっすぐな様子を見ていた綾子は急に胸が苦しくなって・・・
登場人物
- 米田綾子
本作の主人公。小学6年生。挿絵では三つ編みのお下げ。1つ年上のいとこの千代から「赤い実」の話を聞いて、自分にもその時がいつかくるのかとドキドキしていた。
しかし、その相手がまさか特段に意識してなかった哲夫だったとは思っていなかった様子。
そのことを千代に手紙で教えようとしたところで物語は終わっており、二人のその後は読者に委ねられている。
- 岡本哲夫
綾子と1年生の時から同じクラスだった男子。
実家は「魚進」という魚屋を経営している。
綾子にとっての印象は、声が大きくてなんだかこわいというあまり好意的なものではなかった。
そんな先入観もあって魚進にだけは買い物にいかなかったのだが、実際には一人前の魚屋の息子であり、その様子を見ていた綾子に"ある変化”が訪れた。
- 哲夫の父
「魚進」の店主。顔は哲夫そっくりらしい。うちの哲もよくてつだってくれます、などとオヤジギャグを飛ばす陽気な人物。綾子に対して今の季節はアジのたたきや鯛を薦めているが、二人の邪魔にならないようにと思ったのか、途中で店の中に引っ込んでしまった。
コミカライズ
2018年にハーゲンダッツから本作をイメージした期間限定商品「クリスピーサンド 赤い実はじけた恋の味 マスカルポーネ&ベリー」が発売された際、プロモーションとして横槍メンゴによる全8ページのコミカライズと、それを元にしたプロモーションビテオ「はじめてのチュウ meets 赤い実はじけた」(企画・栗林和明、監督・篠田利隆、唄・あさぎーにょ)が制作された。
関連商品
関連コミュニティ・チャンネル
赤い実はじけたに関するニコニコミュニティもしくはニコニコチャンネルを紹介してください。
関連リンク
- 光村図書公式サイト:教科書クロニクル「赤い実はじけた」
- 横槍メンゴ 公式Twitter @Yorimen 午後0:25 · 2018年11月14日
- 【MV】はじめてのチュウ meets「赤い実はじけた」 / あさぎーにょ by ハーゲンダッツ
関連項目
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