財団の皆さん、
人類を恐怖から守るのは私たちです。
私たちの組織には、人々を護るための技術と人員が、
豊富に備わっているのですから……。
超電救助隊HEROハブ - SCP財団より,2022/09/22閲覧
超電救助隊HEROとは、シェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場する要注意団体(GoI)である。
概要
超電救助隊HEROは正しくは「超電救助隊」のみが正式名称であり、HERO部分は「超電救助隊」の英語表記である『Hyper Electric Rescue Organization』の略称であるようだ。しかしながら、構成員は皆『超電救助隊HERO』と名乗るため、以下でも超電救助隊HEROと表記していくこととする。要注意団体としてのIDは歴史的経緯からGoI-8139、GoI-4586の2つが存在する[1]。
この団体は人命救助や平和維持を目的に、様々なパラテクノロジー物品を積極的に使用する団体であり、構成員の大半は日本の特撮ヒーローに類似した外見をしている。このスーツは基本的に脱着が困難であり、着っぱなしで生活していることが多数。
見た目通り彼らはヒーローなので、行うことは災害・事故現場での救助活動や犯罪行為の取締、医療支援などのヒロイックなことが基本となる。しかし、もう一つの側面を忘れてはいけない――彼らは非合法組織である。彼らは、自分たちの、ともすれば独善的な正義感を振りかざし、それを法秩序に優先してしまう傾向がある。また、彼らの行動で被害者が出たとしても、「大勢を救うためには少数の犠牲が必要だったのだ」と正当化を図ることもしばしば見られる。また、犯罪者に対しても罪刑法定主義なんて概念は超電救助隊HEROとは相容れないらしく、私刑を行うことも辞さない。
結果として、超電救助隊HEROの活動により被害が拡大してしまったり、現場が混乱することは必至。その上、彼らのヒーロースーツには奇妙なことに彼らの行動を称賛させるためなのか、同団体への好意を誘導する目的の薬剤やミームの散布を行う装置がついていることも。末端の構成員は基本的に独善的な正義に生きているが、上層部はまた別の目的――少なくとも正義や平和とは程遠い何かを持ち合わせていることが考えられよう。最も、上層部の企みは情報を遮断されており、末端のヒーローたちは自分たちは正義のために戦っていると信じて疑わないのだが。
なお、彼らは自らの行いを隠蔽することはまずない。ヒーローなので、お天道様の下を堂々と歩くことができるからである。つまり、彼らのパラテクノロジーは放っておけばマスメディアなどに容易に露出してしまう。このため、その能力以上に財団はヴェール政策への影響から同団体構成員を積極的に追跡対象としている。
関連オブジェクト
SCP-387-JP
『高速心臓再動士リバーサル・ゴールド』という電気ショックで心停止状態からの救出を行う金色のヒーローとその相棒で心停止状態の人を検知する『エイド・フェニックス』。
超電救助隊HEROのなかでは珍しく周囲に迷惑をかけることもなく多くの人を助けられるのだが、財団はアノマリーである以上収容しなければならないので――。
なお、項目名は財団日本支部最長タイトルである。このため、本記事においては掲載するとそれだけでレイアウトが著しく崩れてしまうこともあり、省略をさせて頂く。しかもある意味では皮肉ともいえるタイトルであり、このタイトルを読んでから報告書を読むと胸糞悪さを覚えることであろう。
SCP-509-JP - 超援調理師ミーレイド・カーキ
SCP-509-JP | |
基本情報 | |
---|---|
OC | Euclid |
著者 | blackey |
作成日 | 2015年7月17日 |
リンク | SCP-509-JP |
SCPテンプレート |
『クッキング・コンバーター』という装置でどんなものでも美味しいご飯に作り変える、カーキ色のヒーロー。文字通り、何でもであり、ゴミだろうが瓦礫だろうが美味しく可食なものに作り変えてくれる (流石に金属等はどうにもならないが)。
独善性は低く、まっとうな善意を持っているのだが、装甲服のほうが問題で、目の前に空腹の人を見つけると近くの材料を使って何かしらの食事を作り、食わせようとする。仮にそれが食べられない場合でも、相手が食べることを拒否した場合であっても。この間、SCP-509-JP当人は意識が飛んでいる。
ある日彼が意識を取り戻すと、そこにはご飯に作り変えられた死体と、それを食わされそうになって抵抗して窒息死した別の死者たちの山ができあがっていた。
SCP-990-JP - 特装救命士トリアージ・レッド
火災現場で消火と人命救助を行う、赤色のヒーロー。超電救助隊HEROのオブジェクトでも古参の部類であると同時に、超電救助隊HEROの方向性を決定づけてしまったと言えるオブジェクト。
非常に独善的であり、自身の行動を疑うことは全くない。そんな彼の「救助活動」に、財団エージェントは鋭く問いかける。
はたして、彼の「トリアージ」は本当に必要だったのだろうか。本当に、彼は多くの人を救うためだけに、その幼い命を散らす必要はあったのだろうか。SCP-990-JPは、ただ無意味に被害を増やしてしまったのではないだろうか。SCP-990-JPは、答えられない。
SCP-1099-JP - 瞬間脳腫救命士ドレナージ・ホワイト
頭を近づけるだけで、相手の脳腫瘍を治療するという能力をもった、白色のスーパーヒロイン。日本中のありとあらゆる病院に現れては、脳腫瘍を摘出した。
しかし、そのたびに彼女の頭は肥大化していき、言動もどんどん支離滅裂になっていく。やがて逆に過去に助けた少年の脳を肥大化させて殺害してしまった挙句、最後は破裂してその生命を散らしてしまう。
善意は紛れもなく持っていたのだろうと思われるが、脳腫瘍を「吸い取る」ような彼女の治療は、かえって白衣の悪魔を顕現させてしまったのではないだろうか。
SCP-1860-JP - 不完全出血のバッド・ヒーロー
『超速救命瀉血戦士ソニック・デブリードメンター』を自称するヒーロー。珍しく、色にちなんだヒーローネームではない。
日本全国の重篤な疾病に罹患した人物に対して、その装備によってその病巣を摘出する。ただしその際に人間の生体機能に必要な部位であっても切除してしまうため、切除された側のその後の人生におけるQOLは低下する。紛れもなく命を救うヒーローなのだが、生存を優先しすぎてその人の人生を壊してしまうのはいただけない。やはり、超電救助隊HEROらしい独善的なヒーローであるといえよう。
超電救助隊HEROの末端と上層部には全く異なる思惑が存在することが垣間見える最期は見ていて悲しさを覚える。
SCP-2031-JP - 児童加虐者断罪戦士ジャッジング・バイオレット
児童を苦しめるやつは許せないと私刑をはたらく、紫色のヒーロー。超電救助隊HEROのメンバーではあるが、「本隊」と呼ばれる本部とは考えを異にするため先輩ともども追放されている模様。
彼もまたセンサーによって子供たちをいじめる者を探し出し、私刑を加え、場合によっては殺害する。しかしこのセンサー、誤検知することもあるらしく、自身が子供の親を奪ったことに気づいてしまう。更に、別の事件で助けた子供が他の子供をいじめてしまい、しかもそれが自身に憧れたためであることを知って苦しむ。やがてSCP-2031-JPは自身が行ったことの過ちに動揺し、悪である自身に相応しい悪役らしい最期を遂げてしまう。
関連コミュニティ・チャンネル
関連リンク
関連項目
脚注
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