アルピコ交通単語

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アルピコ交通とは、長野県松本市を中心にバスおよび鉄道路線を運営する地方私鉄である。旧社名は「松本電気鉄道」、旧社名の略称及び鉄道線の通称は「松電（まつでん）」

同社の運営する鉄道路線「上高地線」についても併せて述べる。

なお、日本で一番運賃が高い私鉄でもある。日本民営鉄道協会の区分では中小私鉄に該当するが、バス事業を手広く手がけているため、企業体としては大企業に属する。

概要

アルピコ交通は、松本市中心部と上高地方面を結ぶ上高地線（開業当初の名称は「島々線」）を建設するために設立された「筑摩鉄道」を前身とする。（ただしバス事業部門の前身は大戦中に合併した「松本自動車」）

現在、バス事業は松本市および大町市とその周辺地域の路線バスを運営するほか、長野、飯田、新宿、名古屋、大阪などの都市との間に高速バス路線を運行している。８０年代までは東筑摩郡の北部や諏訪地域にもバス路線を有していた。

鉄道事業は、後述する上高地線のほか、かつては松本駅と浅間温泉を結ぶ路面電車の「浅間線」（1964年廃止）を運営していた。

平成23(2011)年4月1日、松本電気鉄道及びグループ会社の諏訪バス、川中島バスが合併し「アルピコ交通株式会社」が誕生。なお社名変更後も、旅客案内上は鉄道線については「松本電鉄」の名が引き続き使用されている。

過去に倒産寸前になった事があるため最近は収益の増加に力を入れている。
その一環として渕東なぎさというイメージキャラクターを2012年 3月から採用している。
ちなみに名前は同社の上高地線にある渕東駅と渚駅から取られている。
そのため名前の由来となった渚駅の駅名看板には彼女のイラストが描かれている。
（が、悲しいことに渚駅は無人駅であり、利用客も一日20人を越えれば多い方である）
結構可愛いので私は気に入っている。（蛇足だが、筆者の家から渚駅までは徒歩1分で行けるにもかかわらず全然気がつかなかった・・・）
2013年 10月3日に公式よりこの渕東なぎさに声がつくことが発表された。
中の人はラブライブ!高坂穂乃果の中の人である新田恵海さんである。
しかし彼女の出身である長野市は長野電鉄のシマである。大丈夫なのだろうか・・・
どうやらTwitterもやっているようだ。
また、彼女とは別に鉄道むすめの派生シリーズであるバスむすめより同社をモデルにした松本あずみというキャラクターが発表されているが、残念なことにそちらの知名度はそこまで高くない。

上高地線

上高地線とは、松本市の松本駅と東筑摩郡波田町の新島々駅とを結ぶ鉄道路線である。

上高地線の概要

上高地線は松本市西部や波田町方面から松本市中心部への通勤路線であると同時に、上高地、乗鞍、白骨温泉などへの観光路線としての需要もあり、ムーンライト信州が運行される時期はその到着に合わせて松本-新島々間ノンストップの臨時列車が運行されることもある。

上高地線は元々、松本駅と波田町の龍島までを結ぶ路線として計画され、敷設免許を取得していたが、龍島に至るまでの地形の都合上建設費が膨大となることが判明し、龍島の手前1.8kmにある前渕地区（島々駅）までが「島々線」として1922年全通、龍島までの区間は未成のまま1929年に免許失効となった。

また龍島から先、飛騨山脈を越えて高山までを結ぶ路線の建設も目論んでいたといわれるが、いち地方私鉄の力で実現可能だったかは怪しいし、実際立ち消えになっている。もっとも、このような壮大すぎる構想を掲げるのは当時の地方私鉄にはよくある話(※)であり、筑摩鉄道（当時）についてもご多分に漏れず、どこまで本気で言っていたのかは定かでない。
なお、現在は松本-高山間に濃飛バスと共同で特急バスを運行している。

戦後になって島々線は現在の名称に改められ、その後用地不足を解消するために上高地方面へのバスターミナルを終着駅の島々から1つ手前の赤松駅へと移設、新島々駅と改称したが、1983年、台風10号による土砂災害で新島々-島々間が不通となり休止、復旧されることなく翌々年に廃止された。
現在でも廃線跡には遺構が一部残っている。