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S C H N E I D E R
本稿では、ゲーム『アーマード・コアⅥ ファイアーズ・オブ・ルビコン』に登場する架空の企業を解説する。
その他の「シュナイダー」は当該記事を参照のこと。
組織概要
アーキバスグループの系列軍需企業。現在は惑星ルビコン3に進駐し、実質的なアーキバス・コーポレーション(以下、アーキバス本社)の尖兵としてコーラル利権紛争に参加している。
アーキバス本社とはコーラル利権を貪欲に欲している点で強固な協力関係を築いているが、本質的には思想を異にする所が多い模様。また、かつてはルビコン解放戦線の幹部ミドル・フラットウェルがスパイとして潜り込んでおり、人事部門に強力なパイプを作っているという不安要素がある。
グループの強化人間部隊「ヴェスパー」の4番隊長、V.Ⅳ ラスティはシュナイダー出身。シュナイダーは「人材公募プログラム」なる取り組みを行っており、そこで優れた操縦技術のラスティを見出したようだ。
ACパーツメーカーとしても営業している。特に「空力特性」に関しての技術蓄積が素晴らしく、確かな品質の高機動戦闘用パーツを多く送り出している。一方、それらを市場に送り出す前の試作段階ではいろいろと割り切った、まさしく「実験機」としか言いようのない、ユニークな問題作試作品を作っている。
「空力バカ」……?
ストーリーの本筋にも少し絡んでくるとはいえ、アーキバス本社のネタ性が強いこともあり、ファンの間では「ネタ的には見る所のない会社」という評価が固まっていた。
そんな評価が一変したのは2023年12月のアップデート。追加された新フレーム・LAMMERGEIERシリーズのぶっ飛んだ設定がファンの心を鷲摑みにしたのだ。徹底した空力性能を追求しすぎるあまり、パイロットの安全性を軽視したり、ACの腕を翼にしようとしたり、試作機だからこそ辛うじて許され……いや許されないかもしれない、ACを戦闘機か何かのように考えている開発部の狂気的空力思想が垣間見えたのである。
「アーキバス本社から駄目出しされてこうなった」という一文から「LAMMERGEIERが原因でアーキバス本社と関係が悪化していたのではないか」と邪推したり、「フラットウェルの機体名が『ツバサ』なのは空力思想に汚染されたからだ」と言いがかりをつける珍説をぶち上げるファンが続出。シュナイダーはACシリーズ恒例の「変態企業」の仲間入りをしてしまったのだった。
製品
中~重量級フレームを主に開発するアーキバスに対し、こちらは高機動戦闘を志向した軽装フレームを開発している。防御性能を犠牲に、機動力・安定性・システムパフォーマンス・燃費を高レベルで実現したピーキーなパーツはプレイヤーにも人気。何もLAMMERGEIERが全てじゃないんだぞ
インナーパーツはブースタを製造。アーキバスグループACの「脚」と「翼」を一手に担っている。超軽量級用の高機動型、軽量級用のバランス型、中~重量級の巡航型をバランスよく揃える。
武装パーツはエネルギー武器を製造。他社にはない独特の着眼点で作られた変わり種が多い。凝った外装も見所。
形式番号は「NACHTREIHER / 44E」のように「愛称(ペットネーム)/識別記号」の順で記載される。愛称はドイツ語の鳥類関連用語で統一されている。
ACパーツ
フレーム
- NACHTREIHER(ナハトライアー / ゴイサギ)
シュナイダー渾身の軽量フレーム。艶めかしい曲線と鋭いエッジが組み合わさって作られたパーツ群は、軽量級ユーザーを虜にして離さない。いかにもな「軽量級」パーツで、統一機を組むなら中々のテクニックが要求される。
特にコア「NACHTREIHER/40E」は、常に前傾姿勢のビジュアルもさることながら、最高レベルのクイック補正と最低レベルの出力補正を併せ持つ、非常にクセの強いパーツ。高燃費ブースタを無理やり低燃費に、高出力ジェネレータを凡庸な出力に変えてしまい、アセンブルは一筋縄ではいかない。
脚部「NACHTREIHER/42E」は逆関節にしか見えないが、実は常に中腰で立っている人間型2脚。 - KASUAR(カズワー / ヒクイドリ)
拡張パーツとして頭部・脚部が製造されているシリーズ。頭部は空戦向けにセンサーを強化している。脚部は跳躍力を意識した軽量逆関節。 - LAMMERGEIER(レマーガイア / ヒゲワシ)ラマ―ガイアと読まれることも多い
1.05アップデートで追加された試作機。ゲームの都合とはいえ、通常市場に出回らない筈の製品が普通に売買される事態になってしまった。
カメラに整流板を載せただけの頭部。コアブロックむき出しのコア。実はもともと装着予定がなく、適当にでっち上げられた腕部(本来は脚部に翼を付けるつもりだった)。複雑な可変機構を搭載した四脚と、設定的にもビジュアル的にも性能的にもクセの強いパーツが揃っている。一度は統一機を組んで、その超絶速度を体験してみてほしい。
全体的にフレームは「異形」。特に頭部のダークヒーロー感は異常。しかしエッジの利いたデザインにより、他社パーツとの親和性はまだ確保されている方。紙装甲や高い機体負荷を乗り越え、自在に空を駆けるアセンブルを実現した時、その時キミは美しい。
ブースタ
- ALULA/21E(アルーラ / 鳥翼の第一指)
瞬発力重視。シリーズ恒例の高燃費高機動型で、平面の戦いに向く。オールマインドの傭兵訓練プログラムの報酬だが、どっちかというと熟練者向けではなかろうか。 - FLUEGEL/21Z(フリューゲル / 翼)
高機動戦向け。低めの保証重量以外は優れたトータルバランスを誇る。迷ったらこれかファーロンのP04で決まり。 - BUERZEL/21D(ビューツェル / 鳥の尾羽)
長距離巡航型。アサルトブーストに特化したモデル。敵を蹴り殺したいあなたに。
武器
- FASAN/60E(ファザーン / キツツキ)(プラズマキャノン)
VCPLからの技術供与を受け開発された、チャージ発射弾速が全武器トップクラスのプラズマ砲。スタッガー中の敵に直撃すればそのまま蒸発させかねない高威力だが、劣悪な搭載負荷でアセンブルが難しい玄人向け武装。デザインが非常に俊逸。
V.Ⅵ メーテルリンクの愛砲。 - KRANICH/60Z(カーニッシ / ツル)(パルスキャノン)
タキガワ・ハーモニクスのお株を奪いかねないパルス機関砲。軽めの搭載負荷・構え不要で連射可能・意外と長い射程といいことづくめだが、すぐにオーバーヒートするのが玉に瑕な玄人向け武装。
オーバーヒート時に弦を冷却する構造が白眉。V.Ⅷ ペイターの愛砲。 - EULE/60D(オイレ / フクロウ)(パルスシールドランチャー)
本作随一の玄人向け武装。パルス防壁を射出する特殊兵装だが、扱いこなすのがとにかく難しい。当然ながらCPUの搭載機はゼロ。 - WUERGER/66E(Würger:ヴュルガァ / モズ)(レーザーショットガン)
小型レーザー散弾銃。ジャマダハルに似た形状で、チャージ時には刺突用のレーザー刃を形成する。一丁で射撃・格闘を兼用できる玄人向け武装。コールドコールの愛銃。 - PFAU/66D(ファウ / クジャク)(パルスハンドミサイル)
LAMMERGEIERと共に追加されたエネルギーランチャー。6発のエネルギーセルを装填し、誘導パルス弾を発射する。チャージすることで高速バースト発射が可能な遠近万能武器。
玄人向けばっかりだな……
ストーリー中の活躍
レイヴン。この節は『ルビコンの解放者』を 見届けた後に閲覧するべきです。 |
フラットウェル、そしてルビコン解放戦線のスパイであるラスティによる調略はかなり進行していたらしく、解放戦線とはそれなりに通じていた模様(シュナイダーの意思決定部が関与していたかいなかったかはわからないが)。ラスティは、恐らくはフラットウェルの伝手でシュナイダーに入社し、ヴェスパーへ潜り込んだのだろう。
また、ルビコン土着企業のエルカノ社が開発したALBAフレームには、シュナイダーから盗用した技術が用いられている。
『ルビコンの解放者』ルートでは、一斉蜂起したルビコン解放戦線が「シュナイダーAC」を使用していることが明らかになる。ラスティ曰く「いろいろ仕込んでいた」そうだが、シュナイダー社内の裏切り者が解放戦線に流したのか、それともシュナイダー自体がアーキバスグループに造反したのかは判然としない。例によってLAMMERGEIER追加後には「アーキバス本社に空力を否定されたから寝返った」とか「コーラル利権を独占して空力に生かしたかった」とか、もっともらしいことを言われている。
それにしてもシュナイダーACとは何なのだろう。NACHTREIHERにしろKASUARにしろ、BAWSのBASHOくらいしか乗ったこと無さそうな解放戦線のパイロットが対応できるのか、ちょっと不安である(LAMMERGEIER? だからあれは実験機だっつってんだろ!)。以前からどこかで訓練していたのか、シュナイダーがパイロットごと提供したのか、あるいは劇中に登場しない新型の、もっと扱いやすい機体なのか。フロム脳は深刻化するばかりである。
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