スクーデリア・アルファタウリ(Scuderia Alpha Tauri)とは、イタリアのF1チームである。チーム本拠地は同国のエミリア=ロマーニャ州ファエンツァ。チームオーナーはオーストリアの飲料メーカーRed Bullを主軸とするレッドブル・グループ。パワーユニットはホンダ製を搭載している。
エントリー名 | スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ |
---|---|
チーム国籍 | イタリア |
チーム本拠地 | イタリア エミリア=ロマーニャ州ファエンツァ |
チーム代表 | フランツ・トスト |
テクニカルディレクター | ジョディ・エジントン 田辺豊治(ホンダ) |
ドライバー | ピエール・ガスリー(フランス) 角田裕毅(日本) |
テストドライバー | |
シャーシ | AT-02 |
パワーユニット | RA620H(ホンダ製) |
タイヤ | ピレリ |
概要
2019年シーズンまでF1に参戦していた「スクーデリア・トロ・ロッソ」を前身とするチーム。オーナーは引き続きレッドブル・グループであり、チーム体制はトロ・ロッソの頃と殆ど変更していない。もっと言えばトロ・ロッソは更にその前身のミナルディとオーナーと名称が変わった以外は体制がほとんど変わらなかったため、アルファタウリはミナルディの流れを引くチームとも言える。
2019年9月にレッドブル・グループよりチーム名及びコンストラクター名をトロ・ロッソから「アルファタウリ」に変更する事が発表された。これは同グループが展開するファッションブランド「アルファタウリ」のプロモーション活動強化の一環であり、これをもって2019年シーズンで14年間継続参戦していたトロ・ロッソというチームが消滅し、新たに2020年より「アルファタウリ」という新規チームが誕生した。
レッドブルの兄弟チームではあるが、トロ・ロッソ時代と同様にジュニアチームという扱いなのかは現時点で不明。ただし引き続き車体はレッドブル・テクノロジーで開発された技術の一部を使用する模様。
なおトロ・ロッソは親会社レッドブルをイタリア語でそのまま翻訳したものであったが、アルファタウリはおうし座(Taurus)で最も明るい恒星であるアルデバラン(学名:α-Tauri)に由来する。
戦歴
2020年(AT-01)
1月18日に新車のクラッシュテスト合格を発表。アルファタウリは2月14日に新車・体制発表を実施すると公表している。2月9日にはマシンのファイアアップを行ったと発表。ホンダ製PU「RA620H」のエンジンサウドを公開した。
2月14日にアルファタウリとして本格的に活動を開始する。新型車体を「AT-01」とナンバリングを改め、カラーリングも前身のトロ・ロッソが赤と青であったのに対し、AT-01は白と濃紺とデザインを一新した。ドライバーは前年のトロ・ロッソから引き続きダニール・クビアトとピエール・ガスリー。
イタリアGPではピエール・ガスリーが初優勝を遂げた。これはチームにとって、トロ・ロッソ時代の2008年以来(その時もイタリアGP)の優勝である。
全17戦の結果として、ドライバーズランキングはガスリーが第10位(優勝1回含む入賞10回)、クビアトが第14位(入賞7回・最高位は4位)。コンストラクター部門は第7位だった。
2021年
ドライバーはガスリーが継続参戦。クビアトが前年限りで離脱し、新たに角田裕毅が加入する。
アルファタウリの車体
アルファタウリの車体は前身のトロ・ロッソから引き続きレッドブル・テクノロジーの技術提供を受ける形となっている。具体的に言えば昨年のトロ・ロッソの車体「STR-14」はレッドブル・テクノロジーが開発したレッドブルの「RB-14」の技術の一部を流用して設計されている。
これに対して一部メディアは「トロ・ロッソがレッドブルの前年型シャーシを流用している」や「トロ・ロッソがレッドブル化か」と報じられているが、これはやや過大解釈である。
F1の協定である「コンコルド協定」には車体の大部分の設計は自チームで行わなければならず、技術提供を行える部分は限られている。その為レッドブルから技術提供を受けても車体全てがレッドブル化するわけでは無く、大部分はアルファタウリ/トロ・ロッソが製造しなければならない。
しかしレッドブルの車体は確実にトロ・ロッソを含む中団グループが製造する車体よりも速いことは火を見るよりも明らかである為、少なくともレッドブルから提供を受ける設計で遅い車にはならない。アルファタウリ/トロ・ロッソは技術提供を受けた分だけ本来その部分に使用するはずのリソースを他の部分につぎ込むことが出来、結果的にコストの削減と優れた車体設計が可能となる。前年型の技術である為今年型のレッドブルに匹敵する車体を開発する事は困難であるが、少なくとも遅い車体を設計してしまう可能性は低くなり、中団争いを堅実に行う事ができる。
よく比較対象として挙げられるのは2006年~2009年までトロ・ロッソがレッドブル・テクノロジーから、2007~2008年までスーパーアグリがホンダ栃木研究所からそれぞれ車体設計を流用していた事例であるが、これらは当時の「F1に参戦する他チームから車体設計を流用してはならない=チーム以外が設計した車体設計であれば使用してはならないとは言ってない」という抜け穴を利用した方針であった。この抜け穴的な車体設計はウイリアムズとスパイカーF1によって異議申し立てが行われ2010年のコンコルド協定改正によって禁止となった。
スポンサー
- ALPHA TAURI(オーストリアの飲料メーカー、Red Bullのファッションブランド、オーナー)
- HONDA(日本の東京都港区に本社を置く四輪、二輪、船舶、航空機、耕運機製造会社。パワーユニットサプライヤー)
- myWorld(オーストリアのマルチマーケティング会社Lyonessのブランド)
- EDIFICE(日本の電子メーカー、カシオの時計ブランド)
- MOOSE(タイの飲料メーカー)
- Randstad(オランダの人材派遣会社)
- Pirelli(イタリアのタイヤ・フィルターメーカー。タイヤサプライヤー)
- Riedel(オーストリアのワイングラスメーカー)
- RDS(日本の埼玉県寄居町に本社を置く設計、加工会社)
関連コミュニティ・チャンネル
スクーデリア・アルファタウリに関するニコニコミュニティもしくはニコニコチャンネルを紹介してください。(特にない場合はこの部分を削除してください)
関連リンク
関連項目
- 1
- 0pt