ハル・ノート単語

22件
ハルノート
2.5千文字の記事
  • 8
  • 0pt
掲示板へ

ハル・ノート(Hull Note)とは、1941年11月26日アメリカから日本に手渡された外交試案である。

概要

ハル・ノートという名称は、正式なものではなく、当時の務長官であり、対日交渉を行っていたコーデル・ハル務長官の名をつけて便宜的に呼んでいるものである。

書面のタイトルとしては、"Outline of Proposed Basis for Agreement Between the United States and Japan"、つまり、「日間の同意のために提案された叩き台の概要」という建前になっている。

ハル・ノートの冒頭には、"Strictly confidential(極秘), tentative(試案であり) and without commitment(拘束はない)"と記載してあり、アメリカからの最大限の要を明示したものという色合いが強い。
内容的にも、アメリカがそれまで度々してきた中国太平洋地域での権益の解放や、貿易の自由化を再度めた形になっているが、当時は野党としてルーズベルトの日開戦に反対だった共和党の党首ハミルトンフィッシュは自身のメモに、「々はハル・ノートについて何も知らなかった。外交委員である自分にさえ彼(フランクリン・ルーズベルト)は知らせていなかった。私はフランクリン・ルーズベルトがこのような要日本にしたことを知らなかった。このような要をしたら、日本戦争に訴えるのは当然だ。」と記している。

”we did not know such Hull note at all” ”He did not tell me who was a diplomatic committee either” ”I dod not know FDR demanded such things to Japan. It is natural for Japan to become war if it require such a thing

そして「私は40年にわたり日戦争を勉強してきた。そして私は驚くべきことを発見した。がハル・ノートを書いたか? アメリカ人でさえ驚くだろう。それはコミンテルンのスパイハリーデクスターホワイトだった。」とも発言している。

”I studied Japan-U.S. war for 40 years.And I discovered a surprising thing. it is who wrote Hull note?. Even the American will be surprised. this was Harry_Dexter_White who was a spy of Comintern”

ハリーデクスターホワイトは財務次官補としてハル・ノート案(モーゲンソー案)作成に携わり、ソ連軍情報部の協者であり、ソ連情報部と接触し、ホワイトの名にちなんだ「スノウsnow作戦」という工作に関係した事が1995年のベノナ文書開示により確認されている。

アメリカでは、まず南部印からの撤退と引き換えに、非軍事的に限って石油の輸出を解禁するという、三ヶ限定の暫定協定を結び、その後めてハル・ノートにあるような恒久的な条約を締結する案もあったが、最終的にはこのハル・ノートのみが手渡される事となった。

この時点で、日本12月1日までに外交的解決が行えなかった場合、対攻撃を行うことを決定しており、真珠湾を攻撃する機動部隊は既に出発していた。
この段階から4日で対案をまとめて合意まで進めるのは不可能であり、アメリカ日本中国戦略を承認することを前提として進められていた、アメリカとの外交協定締結をもってを抑える構想は頓挫することとなる。

一方で、建前上は外交試案で叩き台であるハル・ノートを渡した翌日27日ハル務長官はスチムソン陸軍長官に"broken the whole matter off."と伝え、大統領はスチムソンに"talks had been called off."と発言している。

内容

タイトルの通り、これはアウトライン、つまり概要であるので、細かい条文などの記載は存在しない。全体としては、大きく第一項と第二項に分かれている。

まず、第一項では、日が共同で太平洋平和立と維持についての明を行うことに触れ、内容として、、

  • 国家領土・権の不可侵
  • 内問題への不関与
  • 通商上の機会の等化
  • 紛争防止・調停のための際協

政治的原則とし、次に、

  • 通商関係における差別のない待遇
  • 過度の通商制限の撤
  • 原料物資獲得の自由
  • 国家間協定における消費国家および民衆の保護
  • 貿易手続のための組みの作成

経済的原則とする旨を提案している。

第二項では、日本中国アジア戦略において具体的に行う措置について述べられており、

の10項が定められている。

関連動画

ハル・ノートに関するニコニコ動画動画紹介してください。

関連商品

ハル・ノートに関するニコニコ市場の商品を紹介してください。

関連コミュニティ

ハル・ノートに関するニコニコミュニティ紹介してください。

関連項目

【スポンサーリンク】

  • 8
  • 0pt
記事編集 編集履歴を閲覧

ニコニ広告で宣伝された記事

ニコニ広告 (単) 記事と一緒に動画もおすすめ!
提供: 仲 達也
もっと見る

この記事の掲示板に最近描かれたお絵カキコ

お絵カキコがありません

この記事の掲示板に最近投稿されたピコカキコ

ピコカキコがありません

ハル・ノート

758 ななしのよっしん
2023/08/16(水) 00:10:23 ID: 60b/gioNGY
当時は中華民国政権で国民党軍が優勢で八路軍が劣勢だったんだけどな
👍
高評価
4
👎
低評価
0
759 ななしのよっしん
2023/08/19(土) 10:09:51 ID: dOFB5LEHZa
移民だらけでまとまりのないだから自分達の脅威になる敵をわざと育てて愛国心を作ってるイカれただもんな
👍
高評価
1
👎
低評価
9
760 ななしのよっしん
2023/09/24(日) 00:56:34 ID: me6JQ43x5J
みたいに泥沼ってた日中戦争を終わらせることが出来るというメリットべたらハルノートを受け入れることによるデメリットなんてみたいなもんだと思うんだけど、さすがに事後諸葛亮すぎるかな
満州の権益については後回し(というより最初から考慮されてない)されてるんだからソ連への防波も維持できたのに
👍
高評価
3
👎
低評価
0
761 ななしのよっしん
2023/11/08(水) 09:40:22 ID: SF4FC7i+AG
現代で言うと、ロシア侵略をやめてウクライナから撤兵しろ、占領地域を解放しろ、クリミアウクライナに返還せよってところか
👍
高評価
3
👎
低評価
0
762 ななしのよっしん
2024/02/01(木) 06:23:53 ID: zLP+iVtLeb
>>761
客観的に見れば実にごもっともだけどウクライナは併合されて当たり前と思って併合した後のこと考えながら一人で好き勝手やって盛り上がってるロシアからしたら確かに冷やを浴びせられてるような事実上の宣戦布告とも言えるな
やっぱり大日本帝国ロシアはそっくりだ
👍
高評価
4
👎
低評価
0
763 ななしのよっしん
2024/02/13(火) 17:13:30 ID: lTV2kZTImA
>>760
別に日本に限ったことじゃないけど、HOIみたいな戦略シミュレーションやってるならハルノートなんて「OK」ボタン即押しだと思うし、実際当時の政府もそうしてたと思うよ

でも人間そこまで合理的にはいかないんだよな
どれだけ政府が「OK」ボタンを押したくても日中戦争の亡霊がその手を引っり、利益にくらん人間口を突きつけられ、大衆への説得を考えないと押すに押せないんだよ
👍
高評価
0
👎
低評価
0
764 ななしのよっしん
2024/04/09(火) 23:51:37 ID: MnrrAlOBV2
明記はされていないけど米国の意図としてハル・ノートの撤退範囲に満州は含まれていないんで
ウクライナ侵攻に例えるなら「22年2月の線まで戻ったら制裁全部やめてあげるよ」ぐらいの話だぞ
👍
高評価
0
👎
低評価
0
765 ななしのよっしん
2024/04/12(金) 20:01:34 ID: SaKp9I4hl5
>>764

中国大陸」では
あくまでも印と中華民国から撤兵しろってのがミソよな

現代で言う対中露前線沖縄から満州に変わるだけで
満州利権アメリカにもお裾分けしてあげる代わりに一緒に共産主義の脅威から守ってくれって言うカードは出せたはずや
👍
高評価
0
👎
低評価
0
766 ななしのよっしん
2024/04/12(金) 20:41:39 ID: 51On3k39jQ
すごい結果論だけどハル・ノート受け入れて中立連合側で第二次世界大戦終えてたら少なくとも今日自由社会は来なかったないし大幅に遅れていた可性が高いわけで。
変な話だけど史実が少なくとも大多数の庶民にとってはよかったという奇妙な歴史たどってるのが日本なんだよね。
敗戦による価値観の転換とGHQによる強権的な社会革があって今日があるのを考えたら、ハル・ノート受諾以降の歴史がそれ以上に良い結果になってる未来が想像できない
👍
高評価
0
👎
低評価
0
767 ななしのよっしん
2024/04/15(月) 20:04:51 ID: yORrhwXqjW
そもそもハルノートを受け入れる受け入れないという考え方がおかしいのではないか。戦争の原因はハルノートではなく案のほうなわけで
案を白紙撤回しないかぎり戦争は回避出来ない。ハルノート受け入れだってそこを実現できないと意味ない
案を避けた話になりやすいのは、このあたりをめぐる議論における日本歪みだと思う
👍
高評価
1
👎
低評価
0