ブラックホールとは、2017年産の日本の元競走馬である。黒鹿毛の牡馬。
※ブラックホールという競走馬は日本だけでも1976年産、1997年産、2004年産、2017年産が確認されるが、この記事では2017年産について詳述する。
概要
父 ゴールドシップ、母 ヴィーヴァブーケ、母父 キングカメハメハという血統。
父ゴールドシップはGIを6勝するも走る気にならなかったら走らず2桁着順が4回もあるクセ馬。詳述は個別記事参照。2019年が産駒デビューの年になる。
母ヴィーヴァブーケは未勝利を勝ち上がるのがやっとの馬。但し近親にダイワメジャー、ダイワスカーレット、ヴァーミリアンといった活躍馬が多数いる良血である。
母父キングカメハメハはNHKマイルカップ、東京優駿とG1を2勝し、種牡馬としても活躍したが、2019年8月9日に死亡した。
生産は杵臼牧場だがテイエムオペラオー以来JRA重賞勝ち馬が出ていなかった。
父がアレな馬なんで、どんなクセ馬が誕生するかと思えば、生まれてきた仔は素直で大人しかった。
2歳(2019年)
相沢郁(あいざわいくお)厩舎に預けられ2019年7月7日の新馬戦(函館芝1800m)に石川裕紀人騎手でデビューするが、中段から追い込むも届かずクビ差の2着に敗れる。
2週間後の未勝利戦(函館芝1800m)では1番人気に支持されるが、レース前に落鉄が発見される。鉄を打ち換えることになったが、そのときも大人しくしていて、生産者にも根性があると感心された。レースでは4コーナーから仕掛けると2着に1馬身1/4差をつけて勝利した。
8/31の札幌2歳ステークス(GIII・札幌芝1800m)でも4コーナーから仕掛け、直線で同父のサトノゴールドが追い込んできたが1馬身1/4差をつけてゴールし、新種牡馬の父ゴールドシップ産駒として重賞初勝利、杵臼牧場に18年ぶりのJRA重賞勝利をもたらした。
重賞を制したなら当然その上を目指すものであって、2歳戦最後のレースは12/28のホープフルステークス(GI・中山芝2000m)であった。ここではポジションを取りに行くレースをしたが、直線で逆に馬群に吸い込まれて9着という結果に終わってしまった。
3歳(2020年)
3歳になってからはステップレースの弥生賞ディープインパクト記念(GII・中山芝2000m)から始動した。新型コロナウイルスの影響で無観客の中、コースは重馬場となったが、後方からレースを進めると、直線で末脚を繰り出し1着のサトノフラッグから0.4秒差の4着となり、本来の競馬をすれば好走できることを見せた。
本番の皐月賞(GI・中山芝2000m)では同じく無観客で行われ、フルゲート18頭立てになったが、なんと最後方待機の策がとられた。強豪のコントレイルやサリオスなどに対抗するための奇策だと思われるが、流石にGIのレベルでは通じず、9着にまで追い上げるのがやっとだった。
同じく無観客で行われたダービー(GI・東京芝2400m)ではブービー人気となり、レースでは道中後方からの競馬となったが直線では3着以下が混戦となり、追い上げたブラックホールは3着と差がない7着と好走した。石川裕紀人騎手も「この距離にして良さが出た」と手ごたえをつかんだ。
夏は唯一の3歳馬として札幌記念(GII・札幌芝2000m)に挑み、4番人気に推されたが特に見せ場なく9着。
続いて三冠最後の一冠・菊花賞(GI・京都芝3000m)へ。鞍上はここまで全戦の手綱をとった石川から藤岡佑介に乗り替わった。単勝万馬券の14番人気だったが、後方から直線で大外を猛然と追い込み、3着サトノフラッグには惜しくも届かなかったが掲示板入りの5着と大健闘。それでも鞍上の藤岡は「悔しいです」と語った。
4歳(2021年)
古馬初戦は1月5日の万葉ステークス(OP・中京芝3000m)から始動。1番人気に推されたが、直線で全く伸びず8着。
その後、3月に左浅趾屈腱脱位の故障が判明。競走能力喪失と診断され、これからというところで残念ながら引退となった。通算10戦2勝[2-1-0-7]。
引退後
引退後は千葉県の牧場で乗馬となる予定と報じられていたが、それ以降の情報が途絶えてしまう。しかし2022年7月23日、本馬名義でTwitterアカウント(@BlackHole0216)が開設され、福島県の相馬野馬追に参加することが発表された。
ツイートを読み込み中です
https://twitter.com/BlackHole0216/status/1550620681171529728
また2022年、半妹(75%同血)のライラック(父オルフェーヴル)がGIIIフェアリーSを制し、兄妹重賞制覇を為し遂げた。
血統表
ゴールドシップ 2009 芦毛 |
ステイゴールド 1994 黒鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | |||
ゴールデンサッシュ | *ディクタス | ||
ダイナサッシュ | |||
ポイントフラッグ 1998 芦毛 |
メジロマックイーン | メジロティターン | |
メジロオーロラ | |||
パストラリズム | *プルラリズム | ||
トクノエイティー | |||
ヴィーヴァブーケ 2006 青鹿毛 FNo.4-d |
キングカメハメハ 2001 鹿毛 |
Kingmambo | Mr. Prospector |
Miesque | |||
*マンファス | *ラストタイクーン | ||
Pilot Bird | |||
ブルーリッジリバー 1999 黒鹿毛 |
フジキセキ | *サンデーサイレンス | |
*ミルレーサー | |||
スカーレットブルー | *ノーザンテースト | ||
*スカーレットインク | |||
競走馬の4代血統表 |
クロス:サンデーサイレンス 3×4(18.75%) 、ノーザンテースト 4×5(9.38%)
関連動画
これから増えることを期待。
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