ミクソロジーとは、2019年生まれの日本の競走馬である。栗毛の牡馬。
主な勝ち鞍
2023年:ダイヤモンドステークス(GⅢ)
概要
父オルフェーヴル、母スターエンジェル、母の父*アフリートという血統。
父は金色の暴君といわれた三冠馬。種牡馬としてはラッキーライラックやエポカドーロを輩出しておりダート方面ではG1級馬を輩出して好調。その反面で芝での勝ち上がり率に難があるものの、メロディーレーンやシルヴァーソニックなどの長距離を得意とする馬が近年は多い。
母は地方競馬にて3勝を挙げている。母の父はカナダの年度代表馬で、種牡馬として桜花賞馬プリモディーネやJDD馬ビッグウルフなどを輩出した。
伯母にGⅡ2勝のゴールデンジャック、その産駒(本馬の従兄)にGⅢ3勝のサイドワインダーがいる。また、叔父にJBCスプリントの優勝馬スターリングローズがいる。下記の血統表も参照。
2019年5月4日誕生。生産者は北海道日高町のタバタファーム。馬主は江馬由将。所属は栗東の辻野泰之となった。
馬名の由来は『mix(混ぜる)とology(~論)の掛合せ』。ロンドン発祥の新しいカクテルスタイルであり、お酒と日本茶やフルーツ、野菜といった自然食材などを用いたカクテルを指す。
芝三冠馬+ダート牝馬=芝長距離重賞馬
2歳~3歳
2021年10月16日の阪神競馬場の2歳新馬(芝1800m)で吉田隼人を背にデビュー。11番人気ながら5着に好走した。
2022年は3歳未勝利を11番人気4着、1番人気2着。5月の新潟競馬場の3歳未勝利(芝1800m)に出走し、西村敦也を背に初勝利。その後は6月の1勝クラスの競走である城崎特別に出走するが6着に敗れた。
秋初戦は中京競馬場の3歳以上1勝クラス(芝2000m)で坂井瑠星を背に出走して3着。再び西村騎手に戻って萬代橋特別に出走し、2400mへの距離延長も問題なく熟して2勝目。
その後は11月の阪神競馬場の3歳以上2勝クラスにライアン・ムーアと共に出走して、3馬身の圧勝で連勝。3勝クラスへ昇格する。
4歳
2023年、古馬初戦は条件馬ながらオープン特別の万葉ステークスに出走。とはいえ条件馬の万葉ステークスへの出走は珍しいものではなく、過去3年は条件馬が優勝している。条件馬ながらも勢いがあることや斤量が軽かったこともあり1番人気に支持された。
西村騎手に再び乗り替わり、発馬を決めて先団で追走し、直線残り200mを過ぎたところで先頭に立って後続を完封。条件馬ながらオープン戦初勝利、勝ち時計はコースレコードであった。
その後は2月の長距離重賞ダイヤモンドステークスに出走。前走とは打って変わってトップハンデ56kgを背負うことになり、1番人気はクリストフ・ルメール騎乗のシルブロンとなった。
レースでは中団を追走して内で脚を貯める。最終コーナーで外に持ち出して直線に入ると、大外からシルブロンを交わして、最内で粘り込みを図るヒュミドールをクビ差で交わして優勝。4連勝で重賞初制覇、勝ち時計3分29秒1は東京芝3400mのコースレコードを更新した。
次走は天皇賞(春)に登録していたが右前脚の蹄球をぶつけて痛めたため回避。ダービー後の伝統GⅡ・目黒記念に目標をスライドするとみられていたが、結局そこにも出走せず、次走は宝塚記念(阪神競馬場・芝2200m・GI)。2勝クラス以来のこの距離でのレースとなる。まだ4歳、オルフェーヴル産駒は芝ダート共に古馬から本格化する傾向が強いので確実に結果を積み重ねていきたい。
血統表
オルフェーヴル 2008 栗毛 |
ステイゴールド 1994 黒鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo |
Wishing Well | |||
ゴールデンサッシュ | *ディクタス | ||
ダイナサッシュ | |||
オリエンタルアート 1994 黒鹿毛 |
メジロマックイーン | メジロティターン | |
メジロオーロラ | |||
エレクトロアート | *ノーザンテースト | ||
*グランマスティーヴンス | |||
スターエンジェル 2004 栗毛 FNo.1-e |
*アフリート 1984 栗毛 |
Mr. Prospector | Raise a Native |
Gold Digger | |||
Polite Lady | Venetian Jester | ||
Venetian Jester | |||
*コマーズ 1983 鹿毛 |
Danzig | Northern Dancer | |
Pas de Nom | |||
*ミドルマーチ | Buckpasser | ||
Nice Princess |
クロス:Northern Dancer 5×4(9.38%)、*ノーザンテースト 5×4(9.38%)、Tom Fool 5×5(6.25%)
母父の*アフリートは日本に輸入された種牡馬。持ち込みで牝馬トライアルの重賞を買ったゴールデンジャックを出したため輸入され、供用初年度に桜花賞馬のプリモディーネを出したが、芝の活躍馬は供用初期を除きほぼ例外的で大半はスターリングローズやビッグウルフに代表されるようにダート専用。はっきり言ってしまえば日本に目をつけられたのは不運だったと言える種牡馬である。短い期間しか供用されなかった北米でGI馬を出し、非GI馬だが後継種牡馬も残したので、アメリカで供用され続けていればリーディング級の大種牡馬になりえた可能性が高かったと言える。日本にミスプロ系は北米ほど合わないと言われた時期に大量輸入されてしまった不幸な例の一頭であるが、それでも日本ではダートで堅実な馬主孝行の仔が多くリーディング上位にコンスタントにきており、大成功に近い部類に入っていたために、アメリカからの買戻しオファーが蹴っ飛ばされたエピソードが物語るように名種牡馬なのは確かである。*フォーティナイナーともども日本に来たがゆえに名種牡馬どまりに終わってしまった不運な例の種牡馬である。両馬ともアメリカで活躍馬を出し、輸入された日本でアメリカほどのインパクトはなくとも、それなり以上に成功してしまったあたりも共通している。
母母父ダンジグ、母母母父のバックパサーは説明不要の大種牡馬。母父も合わせて母系はコテコテのアメリカン血統である。
関連動画
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関連項目
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