八雲なみ単語

彼女の経歴はほとんど当時のプロデューサーで現在の主人公の上司・天井努との二人三脚で形作られた「伝説」でしかない。実際の彼女は元々女優志望だったが、演技の才能は全くなくオーディションに落ち続けていた所を天井がアイドル路線に転換させた。
しかしそうかといって歌の才能もあったわけでもなく、当時を知る録音技師は「上手いと思わせるように収録するのは本当に苦労した」という有様だったため、天井はダンスに特化させることにした。だが「足に合わせるんじゃない、靴に合わせるんだ」という強引なプロデュース方針はなみの心を次第に蝕んでいき、「こんなの私じゃない！」とスタジオを飛び出したこともあった。しかし天井の意向を無視した活動は誰からも見向きもされなかったため、次第に彼に従順になっていった。
だが海外進出当日のクリスマス、ついに彼女の心は限界を迎え、失踪騒動を引き起こす。本来現れるはずの空港の近くの神社までなみを探しに来た天井に、彼から送られたダンスシューズを「もう履けない、合わせられない！」と突き返し、そのまま引退してしまった。
このスキャンダルにより旧283プロは活動を停止することとなる。それから20数年後、天井は自身の過ちの答えを知るべく自ら社長として283プロを再出発させたが、社長室にはなみの直筆で「そうなの？」と書かれた「そうだよ」の白ディスクが戒めとして保管されているという。

一方なみは引退後とあるスナックのママとなり、斑鳩ルカを出産。娘とは姓が異なるが、これは既に離婚した夫の姓であると推測される。親子関係は良好な模様。そしてルカは「母親が天井に潰された」と283プロを敵視することとなる。