概要
1927年1月30日生まれ。テアトル・エコー所属で、同社の代表取締役演劇担当を務める。また、山田康雄や納谷悟朗をテアトル・エコーに誘ったのも彼である(山田曰く「熊ちゃんは人さらいだった」とのこと)。
かつて日本テレビ社員だった縁で「ヒッチコック劇場」のキャスティングプロデューサーを担当。その際、ヒッチコックに合う吹き替えが居ない、と担当ディレクターに相談したところ、熊倉自身にやるように言われそれを吹き替え、熊倉の最初の成功作となり、以後声優の仕事が増えた。
アルフレッド・ヒッチコックほか、TVドラマ版「名探偵ポワロ」のエルキュール・ポアロ(デヴィッド・スーシェ)の吹き替え、NHK総合テレビの人形劇「ひょっこりひょうたん島」のトラヒゲ、NHK教育テレビ「ばくさんのかばん」のばくさんでも知られる。
1968年にアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」の主題歌を歌い、キングレコード賞を受賞した。また、2010年の第61回紅白歌合戦の特別企画「ファミリー紅白歌合戦」で「ゲゲゲの鬼太郎」のテーマソングを歌った。
前述の名探偵ポワロのポワロの吹替には並々ならぬ愛着を持っており、この仕事だけは誰にも譲らないとしていたほか、生きている間に全エピソードの吹替を完遂させたいという思いを幾度も語っていた。このため、ポワロ関連のNHK特番でもナレーションを吹き替えるなどしていた。
その後、シリーズそのものが幾度も中断の目に遭いながらも、2014年10月6日放映分にて、ポワロは全エピソードの映像化を達成し、熊倉の吹替もすべての作品で揃うこととなった。これについて熊倉は仕事を果たした気持ちになったと語っている。
原語版で演じていたデヴィッド・スーシェからも「ポワロの声に最も合う」と評されており、実質的に演者公認のフィックス声優となっていた。(但し、スーシェの吹替はポワロくらいで他の映画などでは別の人物が吹替を担当していたことが多い)
なお、デアゴスティーニから発売されたポワロのDVDマガジンは権利面の関係もあり、ポワロは大塚智則が吹き替えているが、大塚版ポワロは刊行時期の関係から最終シリーズが存在しておらず、全エピソードの吹替を担当したポワロ声優は今のところ熊倉ただ一人である。
ポワロ完結の翌年となる2015年10月12日、直腸がんにより逝去。享年88歳。
出演
吹き替え
洋画や海外ドラマ
- 名探偵ポワロ(エルキュール・ポアロ:デヴィッド・スーシェ)
- 猿の惑星(ゼイウス博士:モーリス・エバンス)
- 宇宙家族ロビンソン(ドクター・スミス:ジョナサン・ハリス)
- オズの魔法使(オズの大魔法使い/占い師マーヴェル、誤者、門番)
など
海外アニメ
- 美女と野獣(コグスワース)
- ピノキオ(ゼペット)
- 白雪姫(ドク)
- ピーターパン(スミー君)
- コルドロン(ドルベン)
- わんわん物語(トニー)
- おしゃれキャット(スキャット・キャット)
ほかディズニー作品多数。
アニメ
- MONSTER(赤ん坊)
- 鉄腕アトム〈アニメ第2作〉(ヒゲオヤジ)
- ポパイ(ブルート)
- オズの魔法使い 東宝劇場版(オズの大魔法使い)
- ジャングル大帝〈アニメ第1作〉(ディック)
- 三国志〈日本テレビ版〉(水鏡)
- パンダコパンダ(パパンダ)
など
ゲーム
人形劇
関連動画
関連コミュニティ
関連項目
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