父内国産馬とは、父が内国産馬である内国産馬のサラブレッドのことである。2007年まではこの分類が使用されており、○の中に父で表記していたことからマル父という通称もあった。
概要
かつての日本では種牡馬といえば海外から輸入した馬が結果を残しており、内国産種牡馬で活躍していたのはシンザン、アローエクスプレスなどのごく一部に限られていた。ノーザンテースト、サンデーサイレンス、ブライアンズタイム、トニービンなどの活躍は言うまでもないだろう。そのため、生産振興を目的として父内国産馬の優遇が行われるようになった。
父内国産馬限定重賞として愛知杯、カブトヤマ記念、中日新聞杯の3つの重賞が施行されていたほか、下級条件戦で父内国産馬奨励賞として賞金が加算され、JRA賞にも最優秀父内国産馬という部門が存在した。
しかしながら、輸入された種牡馬の産駒が種牡馬入りして活躍するようになったこともあり、重賞でも父内国産馬の割合が高くなってきたこともあって、優遇措置の必要性もなくなってきたことから、父内国産馬限定重賞は2004年以降中日新聞杯のみに[1]。2008年以降は父内国産馬限定競走の廃止と奨励賞の撤廃によりすべての優遇措置がなくなったことから、マル父の表記もされなくなった。
なお、外国産馬の場合は父が内国産馬でも優遇措置は受けられなかった。フジキセキなど海外で種牡馬として供用された馬の産駒が該当する。ただし、表記上はマル父とマル外が併記されていた。
JRA賞最優秀父内国産馬(1984年までは優駿賞)
年度 | 受賞馬 | 父 |
1982 | メジロティターン | メジロアサマ |
1983 | ミスターシービー | トウショウボーイ |
1984 | ミスターシービー | トウショウボーイ |
1985 | ミホシンザン | シンザン |
1986 | ミホシンザン | シンザン |
1987 | ミホシンザン | シンザン |
1988 | タマモクロス | シービークロス |
1989 | バンブービギン | バンブーアトラス |
1990 | ヤエノムテキ | ヤマニンスキー |
1991 | トウカイテイオー | シンボリルドルフ |
1992 | メジロパーマー | メジロイーグル |
1993 | ヤマニンゼファー | ニホンピロウイナー |
1994 | ネーハイシーザー | サクラトウコウ |
1995 | フジヤマケンザン | ラッキーキャスト |
1996 | フラワーパーク | ニホンピロウイナー |
1997 | メジロドーベル | メジロライアン |
1998 | メジロブライト | メジロライアン |
1999 | エアジハード | サクラユタカオー |
2000 | ダイタクヤマト | ダイタクヘリオス |
2001 | 該当馬なし[2] | |
2002 | トウカイポイント | トウカイテイオー |
2003 | ヒシミラクル | サッカーボーイ |
2004 | デルタブルース | ダンスインザダーク |
2005 | シーザリオ | スペシャルウィーク |
2006 | カワカミプリンセス | キングヘイロー |
2007 | ダイワスカーレット | アグネスタキオン |
関連項目
脚注
- *愛知杯は牝馬限定重賞に変更され、カブトヤマ記念は廃止(翌年度より同時期・同距離で福島牝馬ステークスが開催)となった。
- *競走馬への投票で最多だったのはナリタトップロードだが、得票数は1/3未満の87票(31%)で、該当馬なしが174票(61%)と大幅に上回っていたため該当馬なしとなった。
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