課長バカ一代(かちょうばかいちだい)とは、講談社の漫画雑誌・ミスターマガジンで1996年から連載されていた野中英次の漫画作品である。略称カチョバカ。2000年1月、同誌の休刊と同時に連載終了。
概要補佐代理心得
とある可もなく不可もない家電メーカーに務める八神和彦を主人公とするサラリーマンマンガ。
初っ端から課長補佐代理心得という言葉に出来ない微妙な空気感のある肩書きに昇進するところから物語が始まる。
課長みたいなもんになった八神をはじめとした会社の内外の人間が、極めて非建設的な日常会話を交わしたり、至極くだらない勘違いをして大混乱したり、八神の馬鹿さ加減に振り回されたり……。
つまり、サラリーマン金太郎とか、課長島耕作とか、そういう真面目な内容を期待するともれなく痛い目を見る漫画。ましてやタイトルの元ネタとなった空手バカ一代とは絶対に間違って買ってはいけない(間違えようがないが……)。
その絵柄から、劇画ファンの手に届かないところに置いて保管せねばならないギャグマンガと注意書きがある。
趣旨がどんどん外れていきやすい適当な野中英次漫画において、会社・サラリーマンという題材や舞台を比較的守りきった作品で、後の人気作品『魁!!クロマティ高校』にキャラクターが何人か流用されているなど、クロマティ高校の始祖的な位置づけもある。ただ作者が新しくキャラ考えるの面倒だっただけだけど……。
連載終了後も細々と特別編が書かれた。(クロマティ高校連載中突然掲載されたりもした)
クロマティ高校がアニメ化された際、担当だか誰かは知らないが、巻末に記載された本作の宣伝において「こっちもアニメ化待ち」とかなんとか言ってたが結局今日に到るまでアニメ化はされていない。
まあもうアニメ化はないだろう………。
…と書かれて4年後、まさかの実写化を果たしたのだった。
主な登場人物
- 八神和彦(やがみかずひこ)
- 課長補佐代理心得という意味不明な肩書きを持つ。正式には松芝電機・商品開発部企画課の課長補佐代理心得。実は作中を総合してみると、決して無能な社員ではないのだが、いつも会社の仕事をサボることや仕事以外のことに心血を注いだりしたり、無駄話に花を咲かせて勤務時間を無為に過ごしたりと、基本的にはただの馬鹿である。馬鹿だが妙なところで常識人であるため突っ込みに回ることが多い、しかし信じられないボケをする率は彼が引き金になることが多い。ちなみに作中で一度課長補佐代理に昇進した(心得が取れただけ)。一応代理なので周囲からは課長と呼ばれる。 本来いるはずの正課長も課長補佐も結局登場しなかった。裏設定として双子の兄弟がいたり、妻と別居中という家庭事情の背景設定がある。もちろん、物語上ではほとんど生かされていない。
- 前田仁(まえだじん)
- 八神の部下。最初は八神のライバルとして登場したはずがいつの間にか親睦を深めてしまった、ツッコミ役で真面目な人かと思いきや変に融通や機転が利かないばっかりに真面目さが空回りして八神とともに道化を演じるという役柄と化す。後のクロマティ高校の前田彰の原点となったキャラクターでもある。クロ校でも母親と無茶苦茶顔が似ていることで有名だが、本作ではあろうことか父母息子と全員顔が同じという謎家庭である。
- 林田一郎(はやしだいちろう)
- 中盤から登場。元は営業部にいたウザイ焼肉奉行だったが、いつの間にか八神を遥かに超えるアホとして、八神和彦の部下的な位置に定着していた美味しい漢(あるいは仕事をサボって八神とつるんでいるだけという可能性もある)。クロマティ高校の林田慎二郎の元になったキャラで、クロマティ高校に登場する同名の林田一郎とはおそらく無関係。あのアホの八神をツッコミ役に回すほどの馬鹿さを誇る。
- 松平芝之助(まつだいらしばのすけ)
- 松芝電機の社長。八神や林田を何故入社させたのかよくわからない。林田に至っては電化製品が安く買えるからという入社理由なのに…。「仕事しろー!」が口癖の苦労人だが、この通り自業自得である。自伝のようなものを出そうとしたが、そこそこの経歴しか持たないので八神達は困っていた。
- 井上武治(いのうえたけはる)
- 八神の上司にあたる商品開発部の部長。あまりの影の薄さに部下の八神にも名前を忘れられ、あげく存在そのものが消滅したという可哀想な人。しかしこの人も結構頭が悪くで、ライバル社に自社の新製品情報が漏洩してないかどうかを電話で聞くという馬鹿丸出し大胆な行動をとっている。
- 村上源次郎(むらかみげんじろう)
- 販売促進部の部長……つまり八神直属の上司ではないのだが、井上部長の出番を総取りしてしまった強面の男。派閥拡大を狙って「少し馬鹿な奴が欲しい」と部下に注文を付けたところ八神を紹介され、それから関わりを持つように。最初は野心家だったが回を重ねるごとに可愛いおっさんへと変化していく。最後はロボット好き親父に成り下がる。
- 三宅剣蔵(みやけけんぞう)
- 鬼の本部長の異名を持つおっかない人。しかしその実は「笑い上戸だけど立場上笑いを堪えないといけないから結果顔が怖くなってしまうだけ」という可愛いおっさん。笑いにはうるさいが、部下の寝癖が立っているだけで笑ってしまうくらいその笑いのツボは浅い。わずかにしか登場しないがインパクトは残した人。人のお笑いを評定したりするあたり、クロマティの山口ノボルに通ずるところあり。
- ボブ
- メカ沢新一の元となった、正真正銘のロボット。かと思いきや最終回で驚愕の事実が発覚する。彼を元にして作った商品は録画する時CMを飛ばしてくれるロボットなど、ほとんどが役に立たない。
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関連項目ってバカだけど悪い記事じゃなかったよな
ええ、でも逆に言えば悪い記事じゃなかったけどバカでしたね
そうだよなぁ。………
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