謎本とは、アニメ、漫画、小説等のフィクション作品を現実的な視点で真面目に考察する本である。
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概要
「ウルトラマン」の科学特捜隊について物理学、法学、経済学などの専門家が真面目に論じた1991年の「ウルトラマン研究序説」(中京出版)が40万部を売り上げたのをきっかけにブームが本格化。
200万部を売り上げた「サザエさん」考察本「磯野家の謎」(飛鳥新社、1992年)、60万部を売り上げた「空想科学読本」(宝島社、1996年)など好評によりシリーズ化するものもあれば、「出せば売れる」と量産され、徒花に終わるものも多数。ブーム最盛期は相撲、皇室、政治、芸能人、TV番組など何でもありの状態だった。
「磯野家の謎」が許可を得られなかったことから原作のコマなどを引用せずに出版したが非常にヒットしたこともあり、往々にして非公式に(原作のコマを引用せず)出版される事が多い。
テーマとしては普遍的な面白さがあるため、ブーム本格化前から同様のコンセプトの書籍がいくつか出版されていたり、現在でも進撃の巨人、ワンピース、キングダム、鬼滅の刃などヒット作品の謎本がいろいろと非公式に刊行されていたりする。
「謎」を考察する内容であるため、「意味深に隠された情報が多く、考察の余地が残されている」作品で制作しやすいようだ。1995年から1996年にかけて放映されたテレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」はまさにそういったタイプの作品であり、放映終了後のしばらくの間は「謎本」が複数の出版社から何冊も粗製乱造された。アニメ自体が一大ブームを起こしたことも影響してそれらは全てそれなりに売れたとされ、1997年の書籍ベストセラーランキングにはエヴァンゲリオンの「謎本」が2冊もランクインしている[1]。
「磯野家の謎」は最初の出版から20数年経った2018年に宝島社から最新刊「磯野家の危機」が出版された。なお最初の仕掛け人であった飛鳥新社の編集者・赤田祐一はのちに「バトル・ロワイアル」「Quick Japan」などを手がけ、サブカルチャー界隈に大きく影響を与えた。
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関連項目
脚注
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