『超星神グランセイザー』とは、東宝制作の特撮ヒーロー番組である。
2003年から2004年にかけて、全51話が放映された。
『幻星神ジャスティライザー』、『超星艦隊セイザーX』と続く、『超星神シリーズ』の第1作。
概要
星座をモチーフとする12人の戦士"グランセイザー"と宇宙連合"ウオフ・マナフ"との戦いを描いた特撮ヒーロー作品。ストーリーは全4部構成。玩具市場に参入したコナミメインスポンサーを担当していた。
月刊マガジンZで漫画版が連載されていた。作画:西川伸司、原作:グランセイザープロジェクト。全3巻。
2005年には新規映像を交えた総集編DVD『スーパーバトルメモリー』が発売された。
『劇場版 超星艦隊セイザーX 戦え!星の戦士たち』にも12人のグランセイザーと4大超星神が登場するが、全員装着後な上に声も違い、さらに登場の仕方が仕方だけに、本作に登場した12人と同一人物というイメージは弱い。
あらすじ
第1部(1~12話)
バイク便のライダー・弓道天馬は荷物を届けに行った発掘現場で、謎の戦士・グランセイザー同士の戦いに遭遇する。自身も射手座のグランセイザー・タリアスに覚醒した天馬は、地球の命運を懸けた戦いに巻き込まれていく。
第2部(13~24話)
新たな超星神・リヴァイアサンが発見されると同時に、インパクター星人が地球を襲撃する。水のトライブを加えて12人となったグランセイザーとインパクターとの激しい戦いが幕を上げた。
第3部(25~41話)
インパクターを退けた後も、異星人の襲撃が止まることはなかった。強敵ロギアも復活し、戦いは激しさを増していく。
第4部(42~51話)
遂にウオフ・マナフの最高会議幹部・ベルゼウスが自ら動き出した。絶滅者ボスキートも復活し、地球の命運を懸けたグランセイザーの戦いは終局へと向かっていく。
主な登場人物
グランセイザー
地球の超古代文明が生み出した12人の戦士達。12種類の星座と生物の力を宿しており、3人ずつ4つのトライブに分けられる。共通装備は左手の甲に現れるナックルライザーで、トライブごとに異なるポーズを取った後にボタンを押すことでグランセイザーに装着する。
炎のトライブ
- 弓道 天馬 / セイザータリアス (演:瀬川亮)
- 本作の主人公。バイク便"ジェットエクスプレス"に務める20歳。正義感が強く、炎のトライブのみならずグランセイザー全体の中心となていく。
- タリアスは隼をモチーフとする射手座の戦士。専用武器は弓形の"聖緋弓ファルコンボウ"。必殺技はファルコンボウから炎の矢を放つ"バーニングファルコン"。
- 次回作の幻星神ジャスティライザーでは、主人公のが一時期ジェットエクスプレスでバイトしていた。
- 獅堂 未加 / セイザーミトラス (演:清水あすか)
- 武道の達人である21歳。大学生で、堀口博士の研究を手伝っている。
- ミトラスは白鳥をモチーフとする牡羊座の戦士。専用武器は2本の鉄扇"聖鉄扇スワンセクター"。必殺技はスワンセクターで炎の竜巻を起こす"ブラン・トルネード"。
- ジャスティライザーの第35話にゲスト出演している。
- 獅堂 剣 / セイザーリオン (演:武田光兵)
- 18歳の高校生。未加の弟で、姉と同じくグランセイザーに覚醒する。蘭と仲が良く、二人で旅行に行くなど恋人同然の関係。
- リオンは燕をモチーフとする獅子座の戦士。専用武器は二振りの剣"聖双剣ダブル・クレッセント"。必殺技ダブル・クレッセントから燕の形をした炎を飛ばす"飛燕斬"。
- 玩具「アクショングレートモデルシリーズ」で、各トライブのリーダー以外でラインナップされた唯一の戦士。
風のトライブ
- 伝通院 洸 / セイザーレムルズ (演:芹沢秀明)
- 京南大学附属病院の外科医である28歳。登場人物の一部や視聴者からは「伝通院先生」と呼ばれる。
- レムルズはカブトムシをモチーフとする双子座の戦士。専用武器はライフル型の"聖甲銃アイアン・ゲイル"。必殺技はアイアン・ゲイルから放つエネルギー弾"ファイナル・ジャッジメント"。
- 序盤でダムを誤って破壊した際に発言してから"「しまった!」と言う人"というイメージが強い。ジャスティライザーにゲスト出演した際は、「「しまった!」と言ってからでは遅い」とレギュラーキャラにアドバイスしており、公式ネタとなっている。
- 雨宮 涼子 / セイザーヴェルソー (演:星野マヤ)
- 24歳のエアロビクスインストラクター。精神的に年長者な立ち位置で、他のトライブのメンバーにも気を配っていた。
- ヴェルソーはチョウをモチーフとする水瓶座の戦士。専用武器は刃の付いた2つの盾"聖月刀セルクロス"。必殺技はセルクロスから風の刃を飛ばす"フルムーン・スラッシュ"。
- 最終回で直人と結ばれ、後に子宝に恵まれる。
- 秤谷 仁 / セイザーダイル (演:松沢蓮)
- 25歳のファッションデザイナー。軽い性格ながらも、困っている人は放っておけない性分。
- ダイルはクワガタムシをモチーフとする天秤座の戦士。専用武器はトンファー型の2本の斧"聖闘拐アックスタッガー"。必殺技はアックスタッガーで起こす突風"大旋風破"。
- 涼子に惚れているが、当の本人からはあまり相手にされていない。
大地のトライブ
- 松坂 直人 / セイザータウロン (演:高原知秀)
- 26歳のプロ格闘家。強者との戦いを求めており、そのため覚醒直後は他のグランセイザーと戦った。単独行動が多かったが、終盤では仲間思いな一面も見せた。
- タウロンは牛をモチーフとする牡牛座の戦士。専用武器は両肩に装備するキャノン砲"聖撃砲ブルキャノン"。必殺技はブルキャノンから放つ光弾"マタドール・バースト"。
- ジャスティライザーにゲスト出演した際は、2話連続出演した上に主人公を導き、さらには敵戦闘員との戦闘シーンで一瞬タウロンの姿が重なるという破格の扱いであった。
- 早乙女 蘭 / セイザーヴィジュエル (演:磯山さやか)
- 20歳のストリートダンサー。
- ヴィジュエルは豹をモチーフとする乙女座の戦士。専用武器はカギ爪付きの手甲"聖烈爪レディ・クロー"。必殺技はエネルギーを溜めて敵を切り裂く"ナイト・スクラッチ"。
- 12人のグランセイザーの中でも特に重い役目を担っており、そのため終盤では悩み暴走することもあった。
- 神谷 豪 / セイザートラゴス (演:正木蒼二)
- 25歳の警察官で、正義感が強い堅物。警察として捜査していた事件が宇宙人関連だったこともあった。
- トラゴスは山羊をモチーフとする山羊座の戦士。専用武器は右手に装着するドリル"聖貫槍スパイラル・ホーン"。必殺技はスパイラル・ホーンを構え敵目掛けて落下する"ペネトレート・サンダー"。
- モチーフの星座と生物が同じ戦士はトラゴスとタウロンのみ。
水のトライブ
- 反町 誠 / セイザーゴルビオン (演:岡田秀樹)
- 24歳のフリーカメラマン。戦場カメラマンだった過去から、用心深い性格。当初は他のトライブとの間に溝があったが、徐々に歩み寄っていた。
- ゴルビオンは鮫をモチーフとする蠍座の戦士。専用武器は鋸のような刃を持つ剣"聖転鋸ブラスト・ソー"。必殺技は水を刃のようにして飛ばす"アクアスラッシャー"。
- 劇中では野良猫などを撮っていた。
- 魚住 愛 / セイザーパイシーズ (演:伊藤久美子)
- 17歳の看護師見習い。洸と同じ病院に勤務しているため、同時に登場することも多かった。
- パイシーズは鯱をモチーフとする魚座の戦士。専用武器はウォーターガンの"聖滴弾アクアブリッツ"。必殺技はアクアブリッツから放つ高圧水流"ブリンクショット"。
- 「ドクターベアー」なる足長おじさんがおり、グランセイザーの戦いに思わぬ方向で関係することになった。
- 三上 辰平 / セイザーギャンズ (演:菅原卓磨)
- 水族館で働く20歳のイルカ調教師。愛とは幼馴染みの関係にあり、想いを寄せている。
- ギャンズはオニイトマキエイをモチーフとする蟹座の戦士。専用武器は両端に鎌の付いた棒"聖鎖鎌カルニコス"。必殺技は水流を放ちながらカルニコスで敵を切り裂く"大海嘯切断"。
- 覚醒が一番遅い、捕まった仲間を助けに行って逆に捕まる、乗っていたグランビークルが撃墜され大怪我を負う…など今ひとつパッとしない。
グランセイザーの協力者
- 堀口 一郎 (演:赤星昇一郎)
- 宇宙考古学を専攻する大学教授。水晶板を解読し、グランセイザーの存在を知る。グランセイザーの頭脳的存在。
- 御園木 篤司 (演:工藤俊作)
- 国防省特命課課長。当初はグランセイザーを国防の戦力にしようとしていたが、後に理解ある協力者となる。
- 沖田 総一郎 (演:吉田友紀)
忍者部隊特殊部隊"月光"の隊長。グランセイザーに対しては協力的。五式支援機士ユウヒの操縦者に抜擢される。
ウオフ・マナフ
宇宙の調和を保つことを目的とする宇宙連合。多種多様な異星人で構成されている。4億年前に地球の超古代文明を滅ぼしたとされている。
アケロン人
- 佐伯 カリン (演:千葉美加)
- 風のトライブをまとめていた女性科学者。その正体はウオフ・マナフの尖兵であるアケロン人。風のトライブを操り、グランセイザー同士をつぶし合わせようとしていた。
- 暗躍を続ける中で洸のことを本気で愛するようになったが、正体を知られたことで
掌を返され彼に倒される。 - クローンアケロン人
- 国防省が秘密裏に手に入れていたカリン(アケロン人)の細胞から生み出されたクローン。戦力として利用するのが目的だったが
案の定お約束で暴走し、グランセイザーと戦った。
インパクター星人
地球人とよく似た宇宙人。アルカニスと呼ばれるカードで戦闘用のスーツを装着する。
- インパクター・ロギア (演:阿部進之介)
- インパクターのリーダー。超星神ガントラスを手に入れるため、地球人の科学者に扮し暗躍していた。サブタイトルで「非情」と言われているが、仲間に対しての情には厚い。天馬/タリアスのライバル的存在。
- グランセイザーに匹敵する高い戦闘能力を持つ。専用武器は変形機能を持つ銃"ホロスナイパー"で、腰のホルスターに収めたままホロスナイパーを撃つ様は「オシャレ撃ち」などと呼ばれている。また専用ロボ"ダイロギアン"を持つ。
- 中盤でタリアスとの戦いの末に退場した…かと思いきや、しばらくして復活する。その際の説明は「インパクター・ロギアは生きていた!」というナレーションだけだった。
- インパクター・ルシア (演:ちすん)
- 地球に降り立ったインパクターの一人。戦いの末に功を焦り、自ら巨大化・暴走してグランセイザーに戦いを挑む。
- インパクター・ラディア (演:北岡久貴(現・北岡龍貴))
- 地球に降り立ったインパクターの一人。リヴァイアサンの破壊が目的だったが、覚醒したリヴァイアサンとの戦闘で倒される。
ガルバ星人
- ベルゼウス (声:谷口節)
- 地球攻撃軍総司令官にして最高会議の幹部。本作の戦いを裏で操っていた黒幕。
- ブライトン (演:桑原太市)
- 地球人に化けたガルバ星人。国防省に取り入り、グランセイザーを混乱させた。
その他
- ギグファイター
- ウオフ・マナフの戦闘員。シリーズ第3作の『セイザーX』にも登場する。
- ボスキート (声:羽賀聖)
- あらゆる生物のエネルギーを吸収し無限に増殖する、通称"絶滅者"。地球の超古代文明の滅亡にも密に関わっている。ウオフ・マナフにも敵視されているが、劇中ではウオフ・マナフが利用しようとして復活させた。
登場メカ
超星神
各トライブの3人が揃って召喚する巨大ロボ。動物形態のライブモードと、人型形態のウォーリアモードの2つの形態を持つ。グランセイザーが搭乗(ダイブイン)して操縦する。戦士ごとに固有のフェイスギア"セイザーギア"を装着することが可能。
- ガルーダ
- 炎のトライブの超星神。ライブモードは鳥型。武器はバーニングセイバーと両手首のガルクロー。必殺技は炎エネルギーで伸びたガルクローで切り裂く"ファイヤーバードクラッシュ"。
- ドルクルス
- 風のトライブの超星神。ライブモードはカブトムシ型。武器は両肩のドルキャノンや、背中のインセクタマグナム。必殺技は全装備を一斉発射する"ヘラクレスハリケーン"。
- ガンシーサー
- 大地のトライブの超星神。ライブモードはライオン型。武器はマシンガンにもなる背中のライガーライアット。必殺技はライガーライアットから一斉掃射する"グラビティバースト"。
- リヴァイアサン
- 水のトライブの超星神。ライブモードはクジラ型。武器は両刃の大剣・メイルストロームと、オーシャンシールドという盾。メイルストロームは分離して双剣のダブルストロームにもなる。必殺技は高速回転させたメイルストロームを敵目掛けて飛ばす"ハイタイドブレイク"。
- ガントラス
- どのトライブにも属さない第5の超星神。ダイブインによってではなく、ガントローラーと呼ばれるコントローラーで操作される。他の4大超星神を相手に互角以上に渡り合う力があるが、グランセイザーの戦力として単独で戦うことは少なかった。
- 合神獣王ダイセイザー
- ガントラスを中心に、ガルーダが頭頂部・胸部・背中、ドルクルスが両脛、ガンシーサーが右腕、リヴァイアサンが左腕と尻尾に合体することで完成する、超星神の最強形態。強大な力を持つ一方で、搭乗する4人の心が一つにならなければ暴走してしまう。最強の必殺技は、胸部から放つ"ハイパーバースト"。
グランセイザーのサポートメカ
- 超星獣連クラウドドラゴン
- 頭部に4つの台座が連結したような龍型のメカ。超星神の運搬と修理を行うことが出来る。武装は口から放つギャラクティカ・プロミネンス砲。普段は地球の成層圏を飛行しており、宇宙からの脅威に対しては自らの判断で攻撃を加えることもある。
- グランビークル
- クラウドドラゴンに格納されている小型戦闘機。それぞれのトライブに専用のものが存在し、それぞれフレイム、ウィンド、アース、アクアトライバーと呼称される。
その他のメカ
- ダイロギアン
- インパクター・ロギア専用の巨大ロボット。ロギアが精神を直結して操縦するため、超星神以上の俊敏性を誇る。戦闘能力も高く、胸のリフレクターにはビームを吸収する機能がある。武装は胸から放つカラミティサンダーやディストラクションサンダー。
- 五式支援機士ユウヒ
- ウオフ・マナフに対抗すべく国防省がダイロギアンを参考に開発した巨大ロボット。ヘッドセットとグローブによって外部から遠隔操作される。武装はロケットランチャーと滑腔砲で、動力はなんとディーゼルエンジン。映画『戦え!星の戦士たち』にも新撮で登場する。
主題歌
OP「Life goes on」
作詞:浅岡雄也 / 作曲:Eddy Blues / 編曲:沢崎公一 / 歌:浅岡雄也
ED「きみをつれていく」
作詞:326 / 作曲:筒美京平 / 編曲:井上ヨシマサ / 歌:安倍麻美
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