餅カエルとは、遊戯王OCGに登場するモンスターカードである。
概要
《餅カエル/Toadally Awesome》
エクシーズ・効果モンスター(禁止カード)
ランク2/水属性/水族/攻2200/守 0
水族レベル2モンスター×2
(1):お互いのスタンバイフェイズにこのカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
デッキから「ガエル」モンスター1体を特殊召喚する。
(2):1ターンに1度、相手がモンスターの効果・魔法・罠カードを発動した時、
自分の手札・フィールドの水族モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
その後、破壊したカードを自分フィールドにセットできる。
(3):このカードが墓地へ送られた場合、
自分の墓地の水属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。
2016年7月9日の「インベイション・オブ・ヴェノム」にて登場。
「持ち帰る」と「餅」+「カエル」を組み合わせたものであり、前者は効果、後者はイラストを意識したネーミングである。
餅のように白いカエルの親子がみかん(ダイダイ)を乗せており、その名の通り色んな物どどこからともなく持ってくる。
英語版は"Toally Awesome"(意訳:マジやばい)と"Toad"(ヒキガエル)を組み合わせている。
性能
【ガエル】のサポートカードで、(1)の効果で互いのスタンバイフェイズに「ガエル」モンスターをリクルートする。《魔知ガエル》で戦闘から守ったり、《鬼ガエル》で更に展開することが可能。
(2)の効果は広範囲の無効効果なのだが、無効・破壊後にそのカードを自分フィールドにセットすることが可能。まさに、相手の使いたいカードを持ち帰るのに有効な効果だ。
ターン1かつ水族モンスターを墓地へ送る必要があるが、自身を墓地に送った上で(3)の効果を発動すれば、自身をEXデッキに戻すことが可能。そもそも(2)の効果にX素材は不要であり、名称ターン1ではないため、一度発動したターンでも蘇生してしまえば再度使用することが可能。
総じて、召喚素材・手段を用意して(2)と(3)の効果を繰り返すか、蘇生手段を用意して(2)の効果を繰り返すことで何度でも妨害しつつ墓地効果すら使わせない恐ろしいカードと化す。
バハシャ餅
餅カエルの相棒として最も有名なのが《バハムート・シャーク》である。
《バハムート・シャーク/Bahamut Shark》
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/水属性/海竜族/攻2600/守2100
水属性レベル4モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
EXデッキからランク3以下の水属性Xモンスター1体を特殊召喚する。
このターン、このカードは攻撃できない。
X素材を取り除くことで餅カエルを特殊召喚することが可能。一度餅カエルの効果を使ってEXデッキに戻したとしても、X素材が1つ残っているためターンを跨いで餅カエルを特殊召喚することが可能。
水属性のレベル4には展開力のあるものが多く、直近では【海晶乙女(マリンセス)】で用いられることが多い。マリンセス側も《海晶乙女アクア・アルゴノート》や《海晶乙女波動》といった妨害手段も持っているため、組み合わせると強力。
リミットレギュレーションについて
発売当初から《E・HEROバブルマン》を用いた【HERO】や【シャーク】でバハシャ餅として活躍していたが、9月のEXTRA PACK 2016で海外発のテーマの1つとしてバージェストマが登場。罠カードながら通常モンスターにもなるバージェストマと組み合わせた【ガエルバジェ】が登場。バハシャ餅や【ガエルバジェ】が環境で活躍したことにより、2017年1月1日に制限カードとなった。
一見すると、バハシャ餅で使い回せるから無傷のように思えるが、更に追い打ちを掛けたのが環境のインフレと10期の新ルールである。
前者は「十二獣真竜」時代と呼ばれるように十二獣と真竜が強力であったこと、後者は『新マスタールール』というリンク召喚主体のルールとなり、エクシーズモンスターを複数体展開するバハシャ餅は新環境で後れをとることになる。
暫くは制限カードのままだったが、2019年4月1日で準制限、7月1日で制限解除となった。
2020年4月1日、不遇の10期が終わり餅カエル最盛期の11期へ。
『マスタールール』が実装されることとなり、新マスタールールにおける融合・シンクロ・エクシーズモンスターの召喚制約が緩和されることとなった。これによって餅カエルが再び大活躍……
と思いきや、同日の改訂でOCG・TCG共に制限カードに再指定された。9期で活躍したカードとして公式に先手を打たれる形となったが、幸いにもマリンセスが実装されていたため、バハシャ餅の再就職先は確保された形となる。
その後は環境のインフレでマリンセスを始めとした水属性デッキは劣勢に立たされるも、マリンセスの強化により再び環境に立ち向かえるようになった。
……と、ここまでなら平和だったかもしれない。
2022年4月から5月にかけ、環境はスプライト一強に包まれた。
スプライトはレベル2・ランク2・リンク2モンスターを駆使するテーマなのだが、これに「ガエル」を組み合わせた【ガエルスプライト】が主流となっていた。
《ギガンティック・スプライト》でニビルケアをしつつ、《ユニオン・キャリアー》からの《破壊剣-ドラゴンバスターブレード》装備で相手のEXモンスターを封じ、餅カエルでも妨害。
餅カエルにとっては天国であったが、大会が阿鼻叫喚の巷と化したのは言うまでもない。
結果、2022年7月で餅カエルが禁止カードに指定された。そしてバハシャ餅も解散へ
海外では2020年12月に制限解除されているが、スプライトが環境に与える影響次第といったところか。
遊戯王マスターデュエルにおいて
マスターデュエルではOCG同様、マリンセスが強化されたタイミングで見かけるようになった。
とはいえ、かつての【ドライトロン】や【電脳堺】ほど頻繁に見かける訳ではないため、《崇光なる宣告者》や《真竜皇V.F.D》ほどのヘイトを買っている訳ではないようだ。
むしろスプライトが実装された時にヘイトを買うのが目に見えて……
2023年1月1日、鏡餅の代わりに餅カエルのメイト(フィールドの横に置くことが可能なアクセサリ)の1体として登場。
メイトの説明文で餅カエルの2体が親子であったことを知る決闘者も多かったことだろう。
あれ?VFDも確かアイコン実装から2か月で……
と思いきや、メイト実装から1か月後の2022年2月6日にユニオン・キャリアーと共に禁止カードに指定された。流石の運営も現環境を破壊するであろう【ガエルスプライト】の到来を恐れたためか、スプライト実装前に手を打たれてしまった。
そのため、VFD同様、餅カエルのメイトが動く遺影と化してしまった。
関連動画
関連静画
関連項目
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