がんばれ小傘さんとは、漫画家みずきひとし先生による東方手書き劇場のシリーズ作品の一つである。
概要
pixivにて2010年11月05日から連載開始されている4コマ漫画。
ニコニコ静画でも2011年02月27日から投稿され、現在ではpixivと同時進行している。
2013年08月26日をもって1000回、2016年05月26日には2000回、2019年2月27日には3000回を迎え、レギュラーメンバーの面々、組織やかっぱの皆様、旅先で出会う名もなき人々まで、色々な人々を巻き込みながら尚も継続中である。
また、先生の許可を得て他の投稿者が静画をまとめて動画化している。
投稿者コメントには『自分の日頃の行いを小傘さんに投影して描いてみよう』と必ず書かれてあり、前後の繋がりがあるタイプの4コマ形式の実話漫画となっている。本業が忙しいとき以外はほぼ毎日連載しているが日記漫画というわけではなく、主に旅行記やイベントレポート、風邪をこじらせた時の話、あるいは連載開始よりずっと昔の過去の話などを数週間~1ヶ月程度に亘って毎日連載するという形式をとっている。
……が、2019年から流行している新型コロナウィルスの影響で全国各地のイベントが延期・中止になった結果、ネタ切れを起こしてしまい、2021年4月16日に休載を宣言、現在は不定期更新になっている。
4コマはほぼ事実である場合が大半だが、漫画的に誇張したり、東方キャラらしく能力を使ったり、話の都合上本来複数いる人物やモブが一人に纏められたり、ごく稀に全くのフィクションという場合もある(誇張が大きい場合はコメントにそう書かれている)。
実際の人物と東方キャラは一対一で対応しているわけではないが、継続的に登場する人に関しては継続し始めた段階以降はほぼ一対一で対応している、ただし、ゆずな氏(がんばれ!小傘ちゃんの人)も多々良小傘であるなど必要に応じて意図的に対応を崩す場合もある。また、たにたけし氏のように自身のアバターが存在する場合そのまま出すことも多い。
絶妙な配役、脚色、東方ネタへのはめ込みによって制作されるそれは実話であるが故に、決して人間には創作不可能な個性的すぎるキャラクターから繰り出される予測不能なネタ、現実味のありすぎるあるあるネタ、何よりも年長の既婚者である作者の描く交際10年超のカップルによるラブコメによって(作者は病気シリーズなどを含めた)他の東方4コマとは全く趣を異にするものとなっている。
ビジュアル面では食べ物の作画に定評がある他、稀に写真加工か手描きか区別がつかないほどの作画のコマがあったりする。 また、忘れられがちだがフルカラー4コマを毎日投稿するということ自体が相当な労力であり、優れた効率化技術のなせる技である。
水難に定評のある小傘さんは旅行先では必ずと言っていいぐらい雨を降らせてしまう能力があり、4コマ中でもネタとして良く使用されるため、原作の多々良小傘にそういう能力があると勘違いさせる原因になったりもしている。
なお、作中で登場する早苗様はみずきさんの奥さんであり少なくとも同人作家だということは解っており、これまではバレるとシリーズ終了となる最大の禁忌だったのだが、早苗様の自爆とある理由から現在はまぁ秘密です程度まで格下げとなり、以降僅かずつだが基準がずり下がっていっている。
登場人物
※記述は一対一の対応が確定している人のみとし、原則として「がんばれ小傘さん」本偏での描写を誇張表現を含めてそのまま記述するため、見た目や性別以外の部分においても『事実』と異なる場合があります。敬称略。
- 多々良小傘/みずきひとし
本作の主人公。漫画家(『自称エロ漫画家』が本人の公称)。初出は1話。
欲望に忠実でそのためには労を惜しまない、人と食べ物と雨雲が何故か寄ってくる化け傘。
食べること(特に甘味・ソフトクリーム)とカラオケを趣味とし、食べ物ネタは作中で頻出し、カラオケはニコ生で配信されることもあり、18時間耐久カラオケを行った際は店側が不審がる程の大盛況となった。その性質上食べ過ぎ、買いすぎ、歌い過ぎも多く、その度に早苗様に制裁(物理攻撃だったりさしみ蒟蒻だったり)されている。その反面、頼まれたり引き受けたりで人助けも多く、人との約束は自身の状態によらず果たす責任感の強さを見せる。
特殊な点として、外出時はタブレットPCや配信セット(計10㎏弱)を常時持ち歩いており、その重装備ぶりで見た人を驚かせている。外出先から投稿や配信が可能なのはこのためである。また、その配信セットを含め組立・製作スキルの高さも並々ならぬものがあり、1897話にて「キミはいったい何屋さんなんだい?」と驚かれている(タグとしては「キミは一体何屋さんなんだい?」が用いられている)。
水難に定評があり良く水による被害を受けるが、それ以上に旅行に出かけると天気予報や地域特性を無視して雨を降らせるという、ある意味本家多々良小傘よりも傘の妖怪じみた強力な神通力を持ち、度々ネタになる。その力は日増しに強くなっており、以前はイベントでは降らなかったが最近はイベントでも容赦なく雨が降る。下記のメンバーの同人誌に寄稿する時もある。
しばしば入浴シーンや下着姿、ぱんつなどサービスカットを披露することがあるが、外見は多々良小傘であるものの中身はみずき先生であるため、複雑な心境になる視聴者も多いとか… - 東風谷早苗/【秘密】
本作のヒロイン。うp主の嫁(リアル話)、親友であり管理者であり支配者・・・そして恋人である。初出は3話。
基本的に常識人担当で冷静なツッコミキャラだが、たまに常識壊し(コチヤサナエ)な発想(性的な意味で)をする時があり、そうなると誰も手がつけられない、またペンギンを見ると見境がなくなる。また4コマオリジナルの設定として持っている御幣が紙とは思えないほど硬く鋭利で、人や物に刺さる。(セラミック製の刃物と言う説が有力、実はこの設定は本作以前の18禁同人誌のころから存在)。
イベント時には同人仲間として一喜一憂し、小傘が組織の攻撃(後述)やカラオケの歌い過ぎで身持ちを崩さないよう日々管理し、病気になれば心配で眠れなくなる、そうかと思えばことあるごとに尻に敷き、無意識に嗜虐心を垣間見せ、制裁時は無慈悲に半殺しにする(多分誇張表現)。しかし、驚異的な料理の腕前を誇り、旦那様の出撃時には気を回して準備を整え、記念日や思い出を決して忘れず、たまにイチャつくと周囲が羨むを通り越して妬くレベルに達する。
BLについての言及や艦これイベントへ参加した描写があり、東方以外のジャンルを主とする商業作家だということは作中で解っている。そのため小傘さんのお手伝いで東方のイベントに参加した時には、キャラの多さに大変な思いもしたりするとの事(2580話キャプションより)。
長らく正体は絶対に詮索していけないとされてきたが、自身のニコ生配信でまさかの自爆。だが、現在も一応正体は秘密。
コミュニティのBSPを持っているほか、総集編7以外の全てに『早苗(偽)』名義で寄稿している。なお、前述の通り東方キャラに詳しくなかったがためか、小傘さんが総集編を作る際に「早苗さんの描きおろし4コマ載せればサービスになるんじゃない?」と、うっかり提案してしまったことが原因らしい(461話)。
同居者ならではのネタが多く、料理関係の様々なネタ、作業時に夫がうるさい(音量的な意味で)という苦情、それ以上に突っ込んだネタもある。一方で小傘さんがついていけないほどの下ネタを突然発したり、ドジっ娘だったりと、いろんな意味でのネタ要素も豊富である。また、おっぱい星人でもある。本作のさなぱい早苗さんの胸は小傘さん曰く「大きく描きすぎたので直そうとした」との事だが、早苗さんの「おっぱいいっぱい夢いっぱいだからこのまま!」との鶴の一声で採用となった経緯がある(129話キャプションより)。
小傘さんの水難に対し早苗さんは豪雪に見舞われたり、入ろうとした店が休業・貸切・閉店しているという災難によく遭う。 - おさゆく/たにたけし
言わずと知れたおさゆくの宴の人、みずき氏と並ぶ東方毎日投稿の双璧。
そもそもがおさゆくであるため、本人の名前と自画像そのままで登場している。
キャラ投影の影響をモロに受けており、本家おさゆく同様言葉を発せず物凄く怪奇な動きをするが、奇怪に見えるだけでその実大変解りやすいらしい。危機回避能力に定評がある。趣味は喫茶店を巡ることのようだ。
初出は第2話と早苗様より早く、その時は「超有名変態作家のたにたけし氏」と何とも仰々しい紹介がされていた。みずき氏(379話のキャプション)曰く、『氏の「東方けしからん劇場 おさゆくの宴」の毎日更新を励みに負けずに毎日更新している・・・』と書いたあたりからたに氏自身の登場回数が激増し、しばらくしてたにさんの方のオフレポなどにも小傘さんが登場するようになった。
総集編5に寄稿している コミュニティのBSPを持っているため生放送にも稀に登場する。 - 黒谷ヤマメ/蒼馬みずき
いろんな意味でネタに困らない人、主にROを扱っているサークル「海賊帆船」首領。女性。
コテコテの大阪人だが流石に実際は関西弁ではないん・・・やで?初出は364話。(「アメちゃんあげようねェ」のインパクトが強すぎたため関西弁キャラになったらしいのだが、詳細は不明)
物凄くドジが多く、当人は大真面目なのに時間通りに来るほうが珍しいと言われ、原稿データ入りのUSBを無くしたと思って探しまわった挙句実は既に持っていたのを忘れていたり、かなり大手なのに当日売り子ゼロになりかけたりと色々なことをしでかしている。エピソードが豊富すぎるため、みずき氏にヤマメモなる記録までつけられてしまっている。
女性なのに早苗様を手にかけようとしたり(性的な意味で)、こちらもネタに困らない。キマシタワ-。
上記のとおり作中で散々な描かれようであるため、逆襲すべくこの「がんばれ小傘さん」をヤマメさんの視点から観察した場合どうなるのかという本を何冊か出して墓穴を掘っている他、総集編3、4、5にも寄稿している。
コミュニティのBSPを持っているため生放送にも稀に登場する。小傘さんのカラオケ配信に出ることは長らく渋っていたが、「早苗はんがニコ生出たらカラオケ配信出たるわー」の砦を崩されて参加することになった(1129話)。また墓穴掘った。最初は恥ずかしがっていたが、男性の女声ボーカルに対抗心を燃やして小傘さんとデュエットもした。 - フランドール・スカーレット/胡桃沢太郎
小傘さんと以前から親交のある、ちゃっかりもので隙のないドS。サークル「百八煩悩」の首領。
初出は207話で「10年前の話」である結婚式偏に軽く登場しただけだったが、大きく間をおいて1020話で現代に再登場、それ以降そのままレギュラー化した。
憤怒と粛清の早苗様に対し、こちらは屈託のない笑顔で人を弄くり回し、時に暴力に訴えるサディストにしておさとう氏のセンスについていけると言う狂気の妹。本人はドジを踏まないため4コマのネタにされる率は高くない。
ヤマメさんのお友達で、ヤマメさん同様の本を出しているがその際も本人はツッコミ役となっていた。
総集編4と5に寄稿している。またコミュニティのBSPを持っており、生放送にたまに登場する。 - おさとうゆっくり/おさとう
おさとうゆっくりを生みだした伝説の男。993話にして満を持しての登場。
この男がいなければおさゆくの宴はなく、従ってがんばれ小傘さんも無かったと言う意味では全ての元凶である。おさゆくと親交が深いためおさゆくと一緒に登場することが多い。
たにたけし氏が泣いて謝るレベルの桁外れのセンスは氏の作品中以外でも遺憾なく発揮されており、周囲の仲間と視聴者に大爆笑を提供している。本家おさゆくのシュールさも一部顕在。ちなみにオリジナルのおさとうゆっくりより材質が固く、フランちゃんが全力で弄らないと変形しない。
日本酒の呑み方と寛ぎ方が堂に入っている甘味料(1151話)。
総集編6に寄稿している。 - ナズーリン
小傘さんと以前から親交のある同人作家仲間、記念すべき第1話から登場。
東方以外を主とする同人作家であり、場合によっては早苗様と一緒に活動する場合もあるようである。
また、ガンダムに反応する描写が何度かある。他にも自衛隊演習などミリタリー関連の回では小傘さんも驚くほどの行動力を発揮している。
早苗様のスペース(早苗様とあと1名しか入れない)で売り子をした時に申し訳なさそうだったり、自身のPCが故障して小傘さんに相談した時に実際は故障が無かったにも関わらずおにくを奢ったりと律儀に周囲に気を使う人である。
この気づかいは小傘さんが18時間耐久カラオケを行った際も発揮され、乱入カラオケとしてはあり得ない規模の壮絶な人数を見事にコントロールしきった。
総集編3とにも寄稿しており、その中で「この人(小傘さん)には敵わないと思った」ことを語っている。 - 八雲紫
小傘さんと以前から親交がある大手サークルの首領と思しき人。ゆゆ様程ではないがかなり食う模様。
時々一緒に旅行に出かけることがあるようだ。 - 八雲藍
小傘さんと以前から親交のある大手サークルの人。八雲一家の中では小傘さんとの接触機会が最も多い。
小傘さんに売り子を頼んだことや小傘さんを救ったこともある。また、ヤマメさんと親交があり、ヤマメさん曰く「足を向けて寝られない」とのこと。
とにかく敏腕で管理能力に長けており、八雲一家と一緒の際は車を運転しているシーンが多いほか、同人イベントの際は指示を飛ばしたり打ち上げの手配等をやっているシーンも多く見られる。その他、時々ビール券やスカイツリーの入場券など奇妙なものを調達してイベントを起こす時がある。
乗り物関係に熱く、大の鉄道好き。 - 橙
小傘さんと以前から親交のある大手サークルの人。コミケでは主に買い子をしている模様。
演出上子供のように描かれているが別に子供と言うわけではない。
藍しゃまに変Tを着せられることに定評がある。某サガのゴミみたいにダサいTシャツを見せられて以来、藍しゃまに口をきかなくなったらしい(3048話)。残当。 - 西行寺幽々子
小傘が師匠と仰ぐ、小傘が食道楽に走る原因となった謎多き人。
描写から見る限りかなりの大御所らしく、それでもいつもマイペースで超然としている様はゆゆ様そのものである。だが、それ以上にゆゆ様なのはご飯を食べてたらお腹が空いてきた、食前食は当たり前とまで言う異常なまでの食欲と、「自分が食べたいだけだから♪」と言いつつ超高いものでも人にまで奢ってしまう財力、そして出されたものは例え某山の喫茶店のえげつないメニューだとしても残さないという真摯な姿勢である。まさに食道楽の鑑である。
なぜか小傘さんを太らせようしている節があり、「組織の首領」であると言われている。 - リリカ・プリズムリバー
当初はモブ役が割り振られていたが、1123話より固定キャラに。藍の紹介で知り合うことになった音楽サークルの人。
初登場時の挨拶後の第一声が「いっぱい食べさせてこの方を太らせればいいのよね?」だった事からもわかる通り、組織の一員。
夕張まんがメロン祭り編(1315話~)や野外バーベキュー編(1438話~)など、この方が登場するイベントは音楽サークルの有名人が良く出てくるが、それもそのはずこの人自身がサークル・人物ともに大百科の記事があるくらいの有名人。正体は杜の軌跡22編から絞り込めるので、興味があれば調べてみよう。こんな方にまで影響力がある組織っていったい……。 - 小悪魔/クレセント
当初は客室乗務員などモブ役が割り振られていたが、1188話より固定キャラに。ランカー絵師イラストサークルの人。
20年ぶりの大雪と重なった中四国東方祭1.5では飛行機が欠航、新幹線+在来線での移動となり小傘さんと明暗を分けることになったり、伊勢では小傘さんと二人で食事の神様の社(多賀宮)に参拝し忘れたためか夕食で悲劇に襲われたりと、何かと不運なエピソードが多い。
カミングアウトはないものの、1188話などの絵柄で中の人が誰かはバレバレ。イベントではかなりの部数を用意する人だが、宅配搬入はしない主義の様子。 - 組織/不特定多数
小傘さんを太らせようと目論む謎の組織。まんじゅうこわいが成功しすぎて本当に恐ろしいことになった例。
元々、小傘さんは食べるのが好きでそれを早苗様は太らせないように管理しているという関係で、人からの食事の誘いやイベントでの差し入れに小傘が喜び早苗様が悩むと言うネタがたまにさしはさまれることがあった。
その結果、その流れをさらに加速させるべくイベントで新刊だけでなく差し入れを渡すこと自体も目的とする人が多数出るようになり、「小傘さんを太らせようとする謎の組織が存在する」ということになったものである。最近は業者のひとや大手サークルまでもが組織化したり、出演した他の人の差し入れまでもが増加するという現象まで起きている。
※差し入れは必須ではありません、また食べ物である必要もありません、念のため。
また、「同人イベントという環境上貰うと困るモノ」もあるため同人即売会での差し入れの慣例に則り、また自分の差し入れと同じようなものを他の人も差し入れたら累計としてどうなるかと言う点は考慮しましょう。(→1725話) -
まじんがっぱ/特定の多数
小傘さんはカラオケ配信時に乱入待ちすることがあり、乱入した人が作中で描かれる時はまじんがっぱになる。
これは、初めて突撃してきたリスナーが自らを「かっぱ1号」としたため名乗った結果描写上もかっぱになり、その後カラオケ乱入者を一目で区別できるようにという配慮によって乱入した人は一律かっぱになるようになった。突撃した順に1号、2号、3号・・・と番号がふられていくシステムになっており、2回目以降の突撃ではその人が以前誰だったかが解るようになっている。乱入OKのカラオケや18時間耐久カラオケの度に雪だるま式に増加していき、2016年02月22日現在242号まで存在する。
関連動画
みずきひとし先生本人による紹介動画
また、有志により動画化されている。動画制作者は以下の通り
関連静画
関連商品
最近のニコニコ静画にある市場は面白い事になっているが実際にみずき先生ご本人が買ってしまったものもある。
関連コミュニティ
関連項目
- 東方Project
- 東方手書き劇場
- 東方動画シリーズの一覧
- 多々良小傘
- 東風谷早苗
- 雨を降らせる程度の能力
- がんばれ!小傘ちゃん -ゆずな氏による、同じく小傘を主人公とした手書き動画シリーズ
- たったら小傘ちゃん -タイキ氏による、同じく小傘を主人公とした手書き動画シリーズ
- こがさなは俺の相合傘
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