スパイ経済の人(通称・自称:スパ帝)とはシミュレーションゲーム『CivilizationIV』の質の高い音声解説付きプレイ動画をアップロードすることで定評があるゲーマーのことである。 Civilizationスパイ経済シリーズにて人気を得て「スパイ経済の人」としてその地位を不動のものとした。美声を生かした翻訳動画に朗読動画、自作ゲーム動画などを投稿している。
概要
最新作
摘要
ニコニコ動画ユーザー登録名はverdamil。「日本語ユニット音声」以後は本人も上記通称に由来すると思われるスパ帝という名前も使用している。『CivilizationIV』の最高難易度「天帝」でプレイする凄腕プレイヤーである。もともとCiv4 Wikiに上質なプレイレポ(後述)を多数上げていた人物であり、抜群の腕前と分かりやすい解説は一部で知られていた。さらに海外攻略サイト翻訳記事も数多く投稿しており、シングルプレイに関しては日本有数のCivilizationIVプレイヤーであることは間違いない。一方でマルチプレイについては未経験だったが、2009年11月にスパイ経済の人主催のマルチが行われた。(→sm8934117, sm8946243)
ニコニコのプレイ動画「スパイ経済」「サラディン戦記」では、その技量と解説のみならず、流麗な語りと切れ味抜群のネタ群をも見せつけ、一気にその名声を高めた。
2008年9月、病気により音声解説が困難になったとの理由で動画シリーズとしての「サラディン戦記」は途中で打ち切られ、残りはWikiにプレイレポ「サラディン戦記」として掲載された。このプレイレポのコメント欄には、感謝と励まし、回復を願うコメントが次々と寄せられた。その数は100件を大きく超え、さながら「英雄叙事詩」のようであった。
そして2009年4月、彼は帰ってきた!英雄の帰還に民衆は歓喜した。
「天帝」難易度
『CivilizationIV』の難易度は、初心者向けの「開拓者」からはじまり、「酋長」「将軍」「貴族」「皇子」「国王」といった名称で設定されており、ヒエラルキーが上層に行くにしたがって敵国のAIはプレイヤーよりも有利な条件でゲームを進めることができる。かなりやりこんだプレイヤーでも「国王」を楽々クリアできるということはまれだが、上記の難易度のさらに上に「皇帝」「不死」、そしてスパイ経済の人がプレイする「天帝」という、およそ常人では理解不能な世界が広がっている。
「どうやらこの国(天帝のAI)では43ハンマーで寺がひとつ建つらしい(通常80ハンマーが必要)。これをテラ理不尽という。」 (動画より引用)
さらに最近は、本来CivilizationIVの最高難易度であるはずの天帝にすら満足できなくなったのか、「天帝はヌルゲー(キリッ」との言葉を発し、天帝を上回る「シド」難易度MODを自作しクリアーするという神業をやってのけた。どこまで進化するのか、空恐ろしい。
スパイ経済
スパイは『CivilizationIV』の要素の一つで、その拡張パック『Beyond the Sword』(通称BtS)では様々な使い方ができるユニットである。ただし、その全てを使いこなすのは容易ではない。
スパイ経済の人はCiv4 Wikiペリク鯖において今や名プレイレポの一つになった『天帝陛下のスパイ戦』で、高難易度におけるスパイの使用法を示してみせた。『Civilization4 スパイ経済』シリーズでは、動画によってその実践方法を披露している。
語り口の魅力
プレイヤーとしての実力は当然のこととして、彼の動画が支持されているのには他に理由がある。それはなんといっても彼の語り口であろう。聞く人に不快感を与えぬさわやかな声、滑舌の良さ、またゲームの進行状況を説明する際に引用されるネタの範囲の広さにも定評がある。
ちなみに、時々勘違いされるようだが、彼のプレイ動画は、音声による解説を後付けするという、ゆっくり実況に近いスタイルであり、プレイをしながら解説を入れていくいわゆる実況プレイ動画ではない。これは、解説の台本を十分に練りこみ、また、発声の練習もしているという事であり、元からの美声もあいまって、分かりやすく面白い解説が実現されているのである。
ネタの例
スパイ経済の人によるプレイ動画の中で使われているネタは極めて幅広い。
代表例は、動画 「文明野郎Aチーム」 (『特攻野郎Aチーム』のパロディ)であるが、これは一端にすぎない。
Civilization4 スパイ経済(15)では般若心経を全文無呼吸と感じられるほど淀みなく高速で唱え、「ありがたや」「本職か?」などのコメントが集まったが、リアル住職「リア住」については09年10月23日の生放送、「モブストライク・ロアナプラ連絡会議」でゲスト参加した時に否定している。
スパイ経済最終回では米軍のイラク侵攻の経緯をモチーフに、「インカ 核製造か?」と疑惑をこじつけて宣戦の名目にしていた。日本陸軍の戦車「チハ」の弱さをネタにして、チハたんを愛する軍事ファンたちから(冗談と思われるが)猛反発のコメント弾幕を喰らったこともある。
ゲーム内での出来事をネタにしたトークもさえていて、マスケット兵を必要以上に貶めたり(実際、微妙なユニットではある)、スパイを交互に移動させて忍術にたとえてみたりと見るものを飽きさせない。
他には文明数が5つなのに「四天王」、「数学が重要な理由は4つある」と断っておいて結局理由を3つしか挙げない(その上「数も数えられない暗君に帝国の管理など務まるはずもない」と自分にトドメをさす)、前回の次回予告で予告していたのと違うタイトルがつけられている、など聞き過ごしてしまいそうな細かいジョークも豊富だ。ネタがディープすぎてほとんどネタと認識されていない場合さえある。
他にも様々なものを元に、ネタの絨毯爆撃を炸裂させている。以下はそのごく一部である。
- メジャーな漫画: 『ジョジョの奇妙な冒険』『北斗の拳』『ドラえもん』など
- 懐かしいゲーム: 『ファイアーエムブレム』『ボコスカウォーズ』『ドラゴンクエスト』『ロマンシング・サガ』『スーパーマリオブラザーズ』『かまいたちの夜』など
- その他の作品: 『ガリア戦記』『ビッグオー』『∀ガンダム』『くそみそテクニック』『ソードマスターヤマト』『賭博黙示録カイジ』『逆転裁判』など
- 歴史・軍事用語: 「ピュロスの勝利」「飽和攻撃」など
- 時事ネタ:「いつまでもデブと思うなよ」「イラク戦争」
- タモリの中国人物まね、日本昔話(こぶとりじいさん)、などなど…
フラグと無言タイム
さらに特筆すべきは伏線の張り方である。これは本人が断っているように、動画作成の際、生プレイ動画を録画しているのではなく「1度クリアしたセーブファイルを掘り起こし、後ろから順に1ターンずつ撮影してつないでいる」(本人が第1作で断っている)ので可能なのであろう。
伏線、所謂「フラグ」は随所にちりばめられており、スパイ経済の人が「~はず」とか「~にちがいない」といった断定的な推量文をアナウンスした場合、その推量に反する出来事が起こるようになっている。そしてフラグに忠実に、スパイ経済の人に都合の悪いことが起こると、ナレーションが途切れ唖然としているとも長考しているともとらえられる「無言タイム」が訪れる。もちろん生プレイ動画ではないので、その無言タイムは意図して作られた時間なのではあるが、スパイ経済の人が状況打破の方法を考えているように見え、また同時に見る者にもゲーム展開を考えさせる効果を持たせている。
使用上の注意
スパイ経済の人のプレイは大変高度なテクニックが駆使されているので、動画を見たことで自分が上手くなった気になってしまうかもしれない。要は任侠映画鑑賞後の客が殺気を漂わせているのと同じ感覚だが、実際に上手くなったわけではないのでサラディンで天帝に挑もうとしたりしても多分ボロ負けだ。
では、また次回までごきげんよう…
関連動画
Civ4 スパイ経済
Civ4 サラディン戦記
Civ4 大商人経済
Civ5 モアイ経済
単発プレイレポ・音声MODなど
ゲーム以外の動画
Civ4 Wiki プレイレポ
- 『天帝陛下のスパイ戦』
- 『スパイ再び』 (スパイ経済動画の中で語られていた、核兵器を70発プレゼントしたプレイレポ)
- 『難易度天帝における文化勝利』 (つー助教授が動画の最後にモナー達に出したレポートのテーマを実演)
- 『群島戦記』
- 『スパイ経済を超えて』
- 『海のモンテズマ』
- 『激闘の大地』
- 『OCC天帝攻撃AI』
- 『ローマを継ぐ者』
- 『サラディン戦記』 (ニコニコ・プレイ動画シリーズ「サラディン戦記」の続き)
すとすて
スパイ経済の人の最近のお気に入りは、Civilizationのデザイナーが作った新たなブラウザゲーム・Strategy Station(通称「すとすて」)である。シンプルながら奥深い戦略性が彼の心をつかんだようだ。
スパイ経済の人自ら、すとすての日本語化を主導し、各方面ですとすての面白さをアピールした。これにより日本人すとすてプレイヤーが大幅に増加したようであり、普及への貢献度は計り知れない。もちろんプレイヤーとしての腕前も一流であり、すとすての大会では上位に入っている。
Strategy Station研究室(スパイ経済の人のブログ)
※ 残念ながら、Stratagy Stationは2011年9月に閉鎖になってしまった模様。残念な事である。
スパ帝国
スパ帝は最近、卓上でできる比較的簡易なゲームを自作するという活動に凝っている。その活動拠点たるスパ帝国には、スパ帝たちが制作したゲームや、その際に参考にした海外のゲーム考察記事の和訳などが掲載されている。「ゲーム」なるものに一言も二言もあるような猛者は是非スパ帝国を訪れるべし。
ニンジャスレイヤー
アイエエエエ!ニンジャ!?ニンジャナンデ!?
スパ帝は重篤なニンジャヘッズ(twitterで連載されているネット小説「ニンジャスレイヤー」のファン)であり、いくつものニンジャスレイヤー朗読動画をあげている。タツジン!ニコニコの動画製作者の中でも比較的早い段階でニンジャスレイヤーに着目した一人である。ゴウランガ!
スパ帝の日々の言動が気になるという閣下達はtwitterを嗜まれるといいだろう。毎日、スパ帝のありがたいお言葉を聴いていれば機知に富んだ天才になった気分になれる事間違いなしだ。なお、以前はCiv4に関するツイートも多数みられたが、最近はさすがに減少している。
歴史・時事ネタについて
スパ帝は動画中で歴史・時事ネタを多用するが、それについてスパイ経済(4)にて、以下のようにコメントしている。
「この動画シリーズには、特定の国家指導者に対する侮蔑と受け取られかねない表現が多数含まれているが、
それらは決して人種と文化に基づく差別を助長するものではなく、歴史上のいかなる文明・人物・団体をも
平等に貶める意図を持っていることをご理解いただきたい。」
このようなスパ帝のスタンスを無視したコメントを書く事は、他の視聴者からの失笑も的となる事請け合いなので、歴史・時事ネタにコメントする時は一呼吸置いて、付近のコメントの空気を読むよう心がけたいものである。
関連商品
関連項目
- Civilization / Civilization4 / Civilization5
- 大商人経済
- ネタのデススタック
- 夢がらいふりんぐ
- 友人は大事にしよう
- The Great 仏陀 Wall
- 革命的フューダリスト国家社会民主主義神聖ソヴィエトローマ人民連邦共和帝国
- すとすて
- ○○の人の一覧
- 投稿作品の総再生数が多い動画投稿者一覧500-1000
- ニンジャスレイヤー
- 29
- 0pt