フロントミッションオルタナティヴとはスクウェア(現スクウェア・エニックス)より発売されたプレイステーション用リアルタイムシミュレーションである。略称はFA。現在はゲームアーカイブスでもリリースされている。
概要
フロントミッションシリーズの外伝であり、時系列では最初期に当たる。人型機動兵器ヴァンツァー(ヴァンダーパンツァー)の前身であるWAW(ヴァンダーワーゲン)の活躍と、それを取り巻くアフリカ紛争の模様を描く。
実はマルチシナリオであり、その分岐条件は「選択肢」ではなく「システムを熟知した腕の良いプレイヤーであるほどストーリーの真相から遠のく」というもので、分かりづらい攻略方法や荒さの残るAI及びインターフェース等、初見のプレイヤーにとっては様々な面で不親切である。
しかしながら、WAWのきしむ鉄感、各シーンに合致したリョウアライの音楽、センスに溢れた設定と台詞、後のシリーズに続くフラグを立てるなど、評価される部分も多くリメイク希望の声も少なくない。
あらすじ
21世紀初頭 アフリカ大陸は激しい混乱の中にあった。 地球環境の悪化によって加速度的に進行した砂漠化が、新たな民族の移動と衝突を引き起こし、激化した内戦、紛争は大陸全土へと広がっていった。
そんな最中、2034年3月 中部アフリカ共同政権に反発する旧政府軍が、同国北部に集結し、ザインゴの樹立を宣言。共同体政権側に対し武力攻撃を開始する。
事態を重く見た南部アフリカ共同体はOCUに協力を打診。OCUは対機甲兵器戦の切り札として、史上初の「戦闘用WAW部隊」を編成し、実戦への投入を開始した。
登場人物
アール・マッコイ(R[Earl] Mccoy)
本作の主人公にしてIMAC(独立機動攻撃中隊)第1小隊隊長。フラグを立てられてもそれに気づかない朴念仁。
ブルース・ブレイクウッド
通称BB、マッコイとは入隊以来の戦友。作中では女運が無いがその後はちゃっかり結婚する。子は1STでも登場するウィラス・E・ブレイクウッド、孫はナタリー。
ダル・ファーフィー
本作のメインヒロイン。薔薇ゲーと言われるのはだいたいこいつのせい。
ピーター・リキン
第2小隊隊長。オノサイ先生のお守りをベニサドに丸投げの上司で、影は薄い。
マンリー・ベニサド
第2小隊最後の良心。昔はワルだったらしい。
ジョー・オノサイ
通称オノサイ先生。カムシンとアデニンを盛大に間違えながらも、戦闘で破壊された民家を見て心を痛め、さらに撃破した敵の家族を思いやる心の広さを持つナイスガイ。後に謎のコネクションによって武器商人バッタール商会を呼び寄せる。オウッ!
ノーマン・ライツ
第3小隊隊長。気弱かつ部下がアレなので胃痛が絶えない。
ブラハム・マグナッソン
愛称マグナス。バスターナックの喧嘩相手にしてライツ隊長の胃癌の原因その1。
マックス・バスターナック
マグナスの喧嘩相手。ライツ隊長胃癌の原因その2。オノサイ先生絡みになる時だけはマグナスと団結する。
ユージン・ボルヒェルト
ぬぅ・・・シブいなシブすぎる!おまえ達はこのスゴさが判らないのか?
チャミリ・フィリシター
後方支援隊隊長。XY染色体を持つインド系乙女。
オットー・ボギナール
料理が上手い。実はマゾだが本編では全くそれが活かされない。
ヴィオラ・キシュ
出番が少ない上、後にアンフェタミンの横流しで逮捕される。
イデ・サンゴール
元祖軍デレ大佐。勘違いするな!貴様等の”ゆりかご”には高い金がかかっている。
バッタール商会
通称ボッタクール商会。オノサイ先生が連れてきた怪しげな武器商人。パラリラリロ。
トップ
ドロンジョ様。シンセミア小隊の頭にして本作唯一のXX染色体の持ち主。将来の夢はお嫁さん。
バッズ
ボヤッキー。他人の痛みはおろか自分の痛みでも昇天する変態紳士。
リーフ
トンズラー。我慢できなくなると性的な意味で昇天する。
その他
その他様々なコネタ、逸話も多い。
- 武器の大半は性器、シールドは避妊具の隠語である。
- とあるルートで入手できる武器「ブラスティ」は上記における唯一の例外であるが、元ネタは旧スクウェアの黒歴史によるもの。
- IMACの徽章は「角付きの髑髏」だが、これはアフリカ大陸を見立てたものであり、南アフリカ大使館から抗議を受けた。
- エンディングは黒地に薔薇が飛び交うという類を見ない内容である。薔薇はアフリカ原産の植物で欧州で品種改良された花、そして同性愛の比喩でもあり、様々な暗示を持つ。
- 本作では史上初のヴァンツァーである「シケイダ」が登場する。シケイダとはセミの意で欧州においてセミは馴染みのない昆虫であり、これもまた欧州とアフリカにおける様々な暗示を持つ。
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関連項目
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