五十嵐の41球とは、2014年9月25日に行われたプロ野球パ・リーグ公式戦、福岡ソフトバンクホークス対東北楽天ゴールデンイーグルス第23回戦において、ソフトバンクのセットアッパー・四十一嵐五十嵐亮太が7回表の守備で投じた全投球を指す。
概要
抑えの切り札デニス・サファテの獲得により2014年シーズンはセットアッパーを任されていた五十嵐亮太が、6-4で2点リードの7回表一死一・二塁で4番のアンドリュー・ジョーンズを迎えた場面で登板。頼れるセットアッパー五十嵐がピンチを切り抜けてくれるかに思えた。が、しかし・・・
打順 | 打者 | 投球内容[1] | 結果(備考) | 球数 |
4番 | A・ジョーンズ | S B B B B | 四球(一死満塁) | 5 |
5番 | 嶋基宏 | B B B B | 四球(押し出し) | 4 |
6番 | 枡田慎太郎 | S S B B B F B | 四球(押し出し) | 7 |
7番 | 松井稼頭央 | B F F B F F B F F F F S | 三振(二死満塁) | 12 |
8番 | 岩﨑達郎 | S S B F B F B B | 四球(押し出し) | 8 |
9番 | 西田哲朗 | B S B B B | 四球(押し出し) | 5 |
結果 | 0 1/3回・41球・四球5・自責点2 (2点分の責任投手は走者を出していた森唯斗) |
41 |
結果はご覧の通り、“お散歩おじさん”ことAJを歩かせた後に2連続押し出し。松井稼頭央には粘られたものの三振に切って2アウトまでこぎつけたが、更に2連続押し出しで合計4つの押し出しをしたところで降板。打たれることなく逆転を許してしまった。
この試合は結局7-8のルーズヴェルト・ゲームで敗戦となり、五十嵐は敗戦投手に。
首位を走るソフトバンクがオリックスと終盤の激しいパ・リーグ首位争いをしてる最中に起きた出来事であったことから、野球ファンへ大きな笑撃衝撃を与えた。
備考
- 1人目の対戦打者であるAJを歩かせ、その後も4四球・・・そう、五十嵐の41球の裏側では、お散歩おじさんが散歩したままホームへ帰還するという珍事も起こっていたのである。
- AJはMLBアトランタ・ブレーブス在籍時の1996年にも、地区シリーズでカージナルス時代の若手投手リック・アンキールの大炎上劇に関与している(Wikipedia参照)。ちなみにこの時の対戦結果も四球である。また、アンキールはこの試合以降まともな投球ができなくなり、野手転向している。
- 五十嵐亮太の後を継いだ岡島秀樹投手は、二死満塁のピンチで迎えた1番・島内宏明をわずか1球で遊ゴロに抑えた。この回の出来事は一体なんだったのか・・・。
- 五十嵐亮太の2014年シーズン成績[2]は、9月25日までに60登板で1勝2敗43H2S防御率1.26と圧倒的だった。
更に付け加えれば、9月7日にシーズン初黒星を喫するまで1勝40H2S防御率0.67と神懸り的な成績を残していた。
この試合の後に2試合登板しシーズンを終えたが、いずれも無難に無失点で抑えている。
本当に、五十嵐の41球とはなんだったのか・・・。 - 楽天の先発投手である則本昂大は8回まで投げて7失点を喫するものの、9回裏を「サブちゃん」こと福山博之が抑え(プロ初セーブを記録)たため、則本は勝利投手に。
これは則本にとって2014年シーズン終了時点で勝利投手になった試合の最多失点である。 - そもそも、この試合ではソフトバンクが5回裏に逆転した経過もいわくつきである。
連打で3-3の同点に追いつき、一死一・二塁で今宮がセンター前ヒットを放つ。すると、楽天のセンター・島内宏明がこれを後逸。打った今宮まで生還して3点勝ち越すという、とんでもない珍プレーとなった。
なんなんだこの試合、ネタ盛りすぎだろう・・・。 - 当時首位ソフトバンクが敗戦し、2位のオリックス・バファローズが埼玉西武ライオンズに勝利したためオリックスに優勝マジックが点灯した。
また、あえて言及するまでもないことだが、うかつにこの手のネタを持ち出すと気分を害する人もいる。
使いどころには十分気をつけましょう。みんなでニコニコ!
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本当に悪夢としか・・・(絶句)
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関連項目
参考記事
[1]投球内容については新・なんJ用語集wikiより。公式データが見つからなかったため、あればそちらの引用でも。
[2]シーズン成績の経過はプロ野球ヌルデータ置き場を参照した。
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