プロ野球2020単語

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プロ野球2020とは、2020年日本プロ野球における動向である。

この年は2月下旬から流行した新型コロナウイルスにより、開幕が6月にずれ込み、試合数減(120試合)、無観客での開幕、パ・リーグでの移動回数減のための同一カード6連戦(8月23日まで)、セ・パ交流戦オールスターゲームの開催中止、セ・リーグクライマックスシリーズ開催中止(パは1位2位のみで全4戦)など、例年とは大きく異なるシーズンとなった。

目次

出来事・予定

1月 15日 田淵幸一野球殿堂入り。
2月 1日 キャンプイン
7日 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、中日阪神ジェット風船の利用を禁止。
15日 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ロッテ楽天ファンサービス自粛を発表。
20日 ソフトバンクファンサービス自粛を発表。
26日 臨時会議が行われ、オープン戦無観客で行うことを発表した。
3月 9日 レギュラーシーズン開幕延期を発表。
26日 阪神藤浪晋太郎長坂拳弥、伊藤隼太新型コロナウイルス感染が判明。
4月 17日 セ・パ交流戦の開催中止を発表。
5月 11日 オールスターゲームフレッシュオールスターゲームの開催中止を発表。
25日 緊急事態宣言解除を受け、レギュラーシーズン6月19日に開催することを発表。試合数は120となる。
6月 2日 開幕前の練習試合(無観客)が開始。14日まで。
3日 巨人坂本勇人大城卓三、球団スタッフ2名が新型コロナウイルスに感染していたことが判明。
10日 以下の今季限定の特例ルールを発表。
  • 延長は10回まで
  • 一軍出場選手登録上限が29人から31人、ベンチ入り人数が25人から26人に変更
  • トレードなどでの新規獲得期限の延長(7月末→9月末)
  • 一軍外国人拡大(4人→5人)、ただし投手4:野手1や投手1:野手4にした場合、それ以降の配分変更不可。ベンチ入りは従来通り4人まで
  • 最高勝率タイトルの獲得条件を変更(13勝→10勝)
15日 セ・リーグクライマックスシリーズの開催中止を発表。
一方パ・リーグ1位2位チームのみで開催することを発表。
19日 無観客レギュラーシーズン開幕。
25日 【移籍】楽天ゼラス・ウィーラー巨人池田駿が交換トレード。29日示。
7月 9日 ロッテジェイ・ジャクソンが自ら申し出て退団。翌日、大麻所持で広島県警に逮捕される。
10日 上限5000人での有観客開催を開始。
14日 【移籍】楽天高梨雄平巨人高田生が交換トレード。15日示。
30日 自律神経失調症のため契約保留選手のままになっていた西武多和田真三郎が支配下契約
8月 1日 ソフトバンク長谷川勇也新型コロナウイルス感染が判明。2日の西武戦は中止になり、二軍は5日まで活動休止。3日に一軍スタッフ1名がPCR陽性となったことを表したが、濃厚接触者はいないということで一軍は活動継続とされ、4日の楽天戦は通常通り開催された。
5日 ソフトバンク佐藤直樹町達、釜元豪真砂勇介の4人が長谷川勇也濃厚接触者と判定され8月14日まで自宅待機。7日にはリチャードが同じく濃厚接触者と判定された。
6日 阪神vs巨人7回戦(甲子園球場)で、巨人増田大輝内野手)が投手として登板。野手の登板2000年6月3日五十嵐章人オリックス)以来20年ぶり。
15日 ヤクルト小川泰弘DeNA戦でノーヒットノーランを達成。史上82人、93回
20日 西武・相内佐藤龍世が、4月の球団からの自宅待機示期間中に断でゴルフ場へ外出、その際に大幅な法定速度過を犯していたことで期限の対外試合出場禁止・ユニフォーム着用禁止処分。佐藤10月8日に懲役3ヶ執行猶予2年の有罪判決を受けた。
オリックス西村徳文監督の辞任を発表。残りのシーズン二軍監督中嶋聡が一軍監督代行を務める。
23日 パ・リーグの同一カード6連戦が終了。25日からは従来通りの1カード3連戦となる。
28日 【移籍】オリックス小林阪神飯田優也が交換トレード。同日示。
31日 阪神藤川球児が今シーズン限りでの現役引退を表明。
9月 7日 【移籍】巨人澤村拓一ロッテ香月一也が交換トレード。8日示。
NPBの臨時代表者会議で、いわゆる「田澤ルール」の撤が決定。
12日 楽天渡辺直人が今シーズン限りでの現役引退を表明。
日本ハム飯山裕志一軍コーチ新型コロナウイルス感染が判明。
15日 巨人セ・リーグ史上最速の72試合優勝マジックナンバー
21日 【移籍】広島DJ.ジョンソン銭トレードで楽天に移籍。同日示。
23日 オリックス・左澤優の新型コロナウイルス感染が判明。翌24日には竹安大知の感染も判明し、25日・26日の二軍広島戦が中止となった。
25日 阪神浜地真澄岩貞祐太陽川尚将糸原健斗の5人とチームスタッフ2名の新型コロナウイルス感染が判明。19日に地と馬場小川岩崎優と個室で会食。岩貞・陽・糸原は福留孝介江越大賀木浪聖也とともに小林の歓迎会に参加しており、後者は球団の内規(会食の人数制限)に反していた。もともと二軍だった地以外の全員が同日「感染拡大防止特例2020」の対として登録抹消となり、9人を急遽一軍昇格させ同日のヤクルト戦は通常通り開催された。
29日 【移籍】巨人田中也が銭トレードで楽天に移籍。30日示。
30日 トレード、新外国人育成選手の支配下登録などの新規支配下登録選手の獲得期限が終了。
10月 4日 ロッテ岩下大輝と一軍チームスタッフ1名の新型コロナウイルス感染が判明。
5日 NPB理事会にて、巨人日本シリーズに進出した場合、開催球場京セラドーム大阪となることが決定。東京ドーム都市対抗野球で使用できないため。
6日 ロッテ荻野貴司清田育宏角中勝也菅野剛士、鳥谷敬三木亮藤岡裕大伊志嶺翔大コーチ、およびチームスタッフ3名の計11名の新型コロナウイルス感染が判明。また東妻勇輔小野郁山本和田康士朗の4人が4日の岩下濃厚接触者と判定され、選手11名全員が同日「感染拡大防止特例2020」の対として登録抹消。11名を急遽一軍昇格させ同日のオリックス戦は通常通り開催されたが、二軍戦は7日から11日までの5試合が中止に。翌日には濃厚接触者に岡大海と一軍スタッフ2名が追加され、は同様に抹消された。
9日 巨人三軍選手1名(氏名非表)とファームスタッフ2名の新型コロナウイルス感染が判明。
11日 ヤクルト五十嵐亮太が今シーズン限りでの現役引退を表明。25日に引退試合が行われた。
12日 広島石原慶幸が今シーズン限りでの現役引退を表明。
ヤクルトガブリエルイノーアの退団を発表。
19日 巨人岩隈久志が今シーズン限りでの現役引退を表明。
20日 西武高橋朋己が今シーズン限りでの現役引退を表明。
24日 DeNAアレックス・ラミレス監督の今シーズン限りでの退任が発表。
26日 2020年度新人選手選択会議が開催。支配下で73名、育成で49名が名された。詳細は当該記事へ。
27日 パ・リーグソフトバンクが3年ぶり19回リーグ優勝
30日 セ・リーグ巨人が2年連続38回リーグ優勝
11月 1日 中日吉見一起が今シーズン限りでの現役引退を表明。
西武平尾博司二軍打撃コーチが選手2人の私物を窃取したとして契約解除。
2日 戦力外通告期間開始。日本シリーズ終了翌日まで。
7日 ファーム日本選手権楽天が6-4でソフトバンクを破り、初のファーム日本一
8日 巨人坂本勇人が通算2000本安打。史上53人。右打者では史上最年少記録
9日 パ・リーグレギュラーシーズン全日程終了。
14日 セ・リーグレギュラーシーズン全日程終了。
15日 パ・リーグクライマックスシリーズソフトバンクが3勝0敗(アドバンテージ1勝を含む)でロッテを破り4年連続の日本シリーズ進出。
20日 【移籍】日本ハム吉川光夫西武銭トレード。27日示。
25日 日本シリーズソフトバンクが4勝0敗で巨人を破り4年連続11度日本一4連覇はパ・リーグ初、2年連続スイープは史上初、2018年から日本シリーズ12連勝。
26日 日本ハム有原航平ポスティングを申請。
30日 【移籍】巨人山本泰寛阪神銭トレード。12月10日示。
12月 3日 日本ハム西川遥輝ポスティングを申請。
5日 FA宣言選手示。熊代聖人西武)、増田達至西武)、松永昂大ロッテ)、小川泰弘ヤクルト)、井納翔一DeNA)、梶谷隆幸DeNA)がFA権を、澤村拓一ロッテ)が海外FA権を行使。うち、代と増田は宣言残留(8日示)。
7日 12球団合同トライアウト神宮球場で開催(一般非開)。56選手が参加。
8日 巨人菅野智之ポスティングを申請。
10日 ナゴヤドーム2021年1月1日から株式会社ネーミングライツ取得により「バンテリンドーム ナゴヤ」になることが発表。
14日 【移籍】巨人FA宣言した井納翔一梶谷隆幸の獲得を発表。同日示。

達成された記録

パシフィック・リーグ
埼玉西武ライオンズ 福岡ソフトバンクホークス
7月16日 中村剛也が通算300二塁打 6月21日 津森宥紀プロ登板で最初の打者に満塁ホームランを被弾 史上初
7月26日 栗山巧が通算350二塁打 7月3日 今宮健太が通算300犠打
史上7人最年少記録
8月22日 内海哲也が通算1500奪三振 7月10日 福岡ドーム通算1000
8月26日 中村剛也が通算1500安打 7月28日 柳田悠岐が通算1000安打
9月12日 山川穂高が通算150本塁打
日本人選手最速
7月31日 柳田悠岐間32得点 NPBタイ記録
9月22日 金子侑司が通算200盗塁 8月20日 森唯斗が通算100ホールド
9月17日 中村晃が通算1000安打
10月8日 中村晃が通算1000試合出場
10月11日 松田宣浩が通算3000塁打
森唯斗が通算100セーブ100ホールド
史上6人、両方同年達成は初
10月29日 周東佑京が12試合連続盗塁成功
NPB記録、13試合(世界記録)でストップ
10月31日 間22勝、間貯18 ともにNPB記録
11月3日 リバン・モイネロが通算100ホールド
11月4日 千賀滉大が通算1000奪三振
パ・リーグ最速
11月9日 周東佑京シーズン50盗塁
育成出身初、規定未到達ではパ・リーグ
東北楽天ゴールデンイーグルス 千葉ロッテマリーンズ
6月19日 鈴木大地が通算1000安打 6月28日 同一カード同一球場6連戦6連勝 史上初
7月22日 ステフェン・ロメロが全球団本塁打 7月5日 美馬学が通算1000投球回
7月26日 藤平尚真先発して対戦打者2人で危険球退場 最速タイ 8月7日 益田直也が通算100セーブ&100ホールド
史上5人
9月4日 浅村栄斗が通算200本塁打 9月27日 レオネス・マーティンが1試合5四球
パ・リーグタイ記録
9月22日 球団通算1000 10月25日 鳥谷敬が通算350二塁打
9月30日 涌井秀章が同一リーグ3球団で2桁勝利
2リーグ制以後初
10月28日 鳥谷敬遊撃手として通算1768試合出場
NPB記録
10月1日 浅村栄斗が通算1000三振 11月1日 清田育宏が全打順本塁打 史上13人
10月22日 岸孝之が通算2000投球回
11月9日 涌井秀章が3球団で最多勝 史上初
北海道日本ハムファイターズ オリックス・バファローズ
6月20日 西川遥輝が通算1000安打 6月19日 9年連続開幕戦
パ・リーグワースト記録
6月28日 中田翔が通算1000三振 6月28日 同一カード同一球場6連戦6連敗 史上初
6月30日 中島卓也が通算1000試合出場 7月5日 山本由伸が1イニング3与死球
NPBタイ記録
7月9日 西川遥輝が通算1000試合出場 8月25日 山本由伸が25イニング連続奪三振
日本人投手記録
7月11日 公文克彦の初登板からの連続記録182試合でストップ 史上最長 9月6日 安達了一が通算200犠打
7月14日 西川遥輝が通算250盗塁 9月9日 T-岡田が球団通算8500本塁打
7月29日 宮西尚生が通算700試合登板
史上17人
9月15日 大下誠一郎プロ初打席初本塁打
育成ドラフト出身選手初
8月12日 宮西尚生が通算350ホールド 史上初 9月26日 T-岡田が全打順本塁打 史上12人
8月12日 中田翔が通算250本塁打
10月2日 球団通算5000敗
10月4日 球団通算10000試合
10月15日 近藤健介が1試合4二塁打 タイ記録
10月30日 宮西尚生プロ入りから13年連続50試合登板 自身のパ・リーグ記録更新
11月9日 中田翔105安打108打点で「安打数<打点数」の打点王に 史上初
セントラル・リーグ
読売ジャイアンツ 横浜DeNAベイスターズ
6月19日 球団通算6000勝 史上初 7月15日 が交互に続く「ヌケヌケ」が15試合連続
史上初、17日に16試合でストップ
6月25日 坂本勇人が通算350二塁打 9月19日 ネフタリ・ソトが通算100本塁打
7月4日 丸佳浩が通算1000三振 10月24日 ホセ・ロペスが日通算2000本安打
7月9日 亀井善行が通算1000安打 10月31日 ホセ・ロペスNPB通算1000安打
NPBMLB1000安打外国人選手初
7月26日 坂本勇人が通算1000得点
8月4日 坂本勇人が通算3000塁打
8月14日 中島宏之が通算200本塁打
8月20日 炭谷銀仁朗が通算200犠打
8月23日 大竹寛が通算100
9月11日 原辰徳監督監督通算1067勝
球団新記録
10月4日 菅野智之開幕投手からシーズン13連勝&通算100
NPB記録、通算100勝は平成生まれ初
10月29日 丸佳浩が通算200本塁打
11月8日 坂本勇人が通算2000本安打
右打者では史上最年少
阪神タイガース 広島東洋カープ
6月19日 投手西勇輝が開幕戦で本塁打
史上12人
6月19日 投手大瀬良大地が開幕戦で本塁打
史上13人
7月28日 ジャスティン・ボーアジェリー・サンズアベック満塁本塁打
史上28度
9月22日 長野久義が全球団から本塁打
その本塁打が球団通算8500
秋山拓巳が1試合5三振 タイ記録 10月15日 菊池涼介二塁手として連続434守備機会失策(翌年4月2日に569でストップ
セ・リーグ記録
10月2日 西勇輝が通算1500投球回 10月31日 長野久義が通算150本塁打
10月23日 ジェフリー・マルテ一塁手として1イニング3失策&1試合4失策
前者はセ・リーグワースト、後者は史上初
11月11日 菊池涼介二塁手としてシーズン失策守備率10割 史上初
中日ドラゴンズ 東京ヤクルトスワローズ
6月26日 球団通算5000敗 6月19日 石川雅規が40代で開幕投手 史上5人
8月18日 大島洋平が通算1500安打 7月11日 青木宣親が球団通算8000号本塁打
9月4日 ライデル・マルティネスが1イニング4奪三振 史上25人 8月15日 小川泰弘ノーヒットノーラン
9月9日 平田良介が通算1000安打 8月23日 山田哲人が通算1000試合出場
10月17日 ライデル・マルティネスが24イニング連続奪三振 セ・リーグ記録 9月20日 広島戦で初回先頭打者から3者連続本塁打
史上5度
10月21日 ダヤン・ビシエドが通算100本塁打 10月15日 坂口智隆が通算1500安打
10月25日 五十嵐亮太が4つの年代(90年代00年代10年代20年代)で一軍登板
史上5人
11月5日 村上宗隆が1イニングで二盗・三盗・本盗を決めるパーフェクトスチー
41年ぶり、史上17人

各チームの戦績・状況

2019年の順位順。球団をクリックすると球団のに飛びます。

  1. 埼玉西武ライオンズ
  2. 福岡ソフトバンクホークス
  3. 東北楽天ゴールデンイーグルス
  4. 千葉ロッテマリーンズ
  5. 北海道日本ハムファイターズ
  6. オリックス・バファローズ
  1. 読売ジャイアンツ
  2. 横浜DeNAベイスターズ
  3. 阪神タイガース
  4. 広島東洋カープ
  5. 中日ドラゴンズ
  6. 東京ヤクルトスワローズ

パシフィック・リーグ

埼玉西武ライオンズ

首脳陣
一軍 二軍 三軍
所属選手

太字は開幕一軍
は入団、灰色は退団

投手 捕手 内野手 外野手

戦績(58勝58敗4分)監督:辻発彦

山賊打線の1番を担ってきた秋山翔吾メジャーに移籍し、コーリー・スパンジェンバーグを獲得。しかし8月に連敗を喫したことで優勝争いから脱落。森脇亮介平良海馬増田達至リリーフが活躍したが、山賊打線と称された打撃が軒並み低調で、2位ロッテを追うのが精一杯だった。

シーズン終盤でクライマックスシリーズ進出の可性があったが、11月8日2位ロッテとの直接対決では守備の乱れで敗れ、Aクラス入りはしたがクライマックスシリーズはならず、最終的に勝率5割シーズンを終えた。

オフには増田達至熊代聖人FA宣言したが、いずれも西武に残留。しくFA宣言者が西武から出なかった。

福岡ソフトバンクホークス

首脳陣
一軍 二軍 三軍
所属選手

太字は開幕一軍
は入団灰色は退団

投手 捕手 内野手 外野手

戦績(73勝42敗5分、1位・日本一)監督:工藤公康

ヤクルトからFA権を取得して日本人選手扱いとなったウラディミール・バレンティンを、MLBから先発としてマットムーアを獲得。キャンプから千賀滉大高橋礼中村晃らが出遅れるなどしたが、新型コロナウイルスによる開幕延期でその被害は最小限で済んだ。その一方、東京オリンピック予選のためにキューバに帰していて来日できなくなってしまったアルフレド・デスパイネジュリスベル・グラシアルを欠いたまま6月の開幕を迎えることに。

開幕当初はバレンティンの不振などもあり投打が噛み合わず、内川聖一を蹴落としてレギュラーに定着した栗原陵矢の活躍だけが癒しというもたつきぶりだったが、7月に入って千賀滉大中村晃が復帰するとチームも上昇気流に乗る。先発ムーア々に離脱したものの、石川柊太先発定着、東浜巨和田毅復活で、短縮シーズンゆえの過密日程のなか休養抹消を入れながら余裕をもって回せるローテーションを形成。リリーフ高橋礼リリーフに回り、泉圭輔嘉弥真新也らとともに、8回のリバン・モイネロ、抑えの森唯斗へ繋ぐ層の厚いリリーフを形成した。打線も勝負強い栗原の定着や、前年は怪と不調に苦しんだ柳田悠岐復活中村晃プロ初の4番起用など前年までは見られなかった柔軟な打線の組み替えで、ここ2年のホームラン数にしての得点効率の悪さをだいぶ善することに成功した。

前年に続いてロッテに相性が悪く、9月まではロッテと一進一退の首位争いを繰り広げたが、8月グラシアルが復帰し、7月からスタメン起用が増えた周東佑京9月半ばから本格的に1番に定着すると、10月には1番周東・2番中村・3番柳田・4番グラシアル・5番栗原という非常に勝負強い上位打線完成。周東が世界記録となる13試合連続盗塁マークするなど走りまくり、NPB記録となる間22勝・貯18叩き出して、失速したロッテ一気に突き放してリーグの趨勢を決めた。最終的には2位ロッテに14ゲーム差をつける圧勝で、3年ぶりのリーグ優勝を果たした。千賀滉大最優秀防御率最多勝最多奪三振投手三冠石川柊太最多勝最高勝率の二冠、モイネロが最優秀中継ぎ投手周東佑京盗塁王を獲得し、育成出身選手だけで6冠を獲得(ほか、柳田悠岐最多安打)。


ロッテとのクライマックスシリーズは2試合とも逆転で突破。前年に続いて巨人との顔合わせになった日本シリーズは、4試合で僅か4失点と投手巨人打線全に沈黙させ、4試合合計26-4と前年を上回る勝で2年連続のスイープ(史上初)を達成。前年からのポストシーズン16連勝2018年からの日本シリーズ12連勝を達成し、パ・リーグ初となる日本シリーズ4連覇いた。

東北楽天ゴールデンイーグルス

首脳陣
一軍 二軍・育成
所属選手

太字は開幕一軍
は入団灰色は退団

投手 捕手 内野手 外野手
戦績(55勝57敗8分)監督:三木肇

ロッテからFA移籍した鈴木大地オリックス自由契約となったステフェン・ロメロを獲得。投手牧田和久ロッテとのトレードで涌井秀章を獲得。

序盤は4番に浅村栄斗を据え、ロメロ鈴木、新人の小深田大翔と言った新マッチし、涌井秀章も開幕から8連勝を挙げ、ソフトバンクロッテ優勝争いを繰り広げる。しかしエース則本昂大先発に転向した松井裕樹が不振、抑えを務めていた森原康平も結果を残せず、徐々に優勝争いから離脱。松井先発に戻しても時すでに遅し。32試合も逆転負けを喫し、補強をしていながら前年より悪化の4位に終わった。

オフ三木肇監督二軍監督に降格し、石井一久GMを兼ねながら一軍監督を務めることになった。

千葉ロッテマリーンズ

首脳陣
一軍 二軍
所属選手

太字は開幕一軍
は入団灰色は退団

投手 捕手 内野手 外野手
戦績(60勝57敗3分、2位)監督:井口資仁

楽天鈴木大地FAで、酒居知史人的補償で持って行かれ、涌井秀章銭トレードで放出したが、その楽天から美馬学FAで、小野郁人的補償で、また自由契約になったフランク・ハーマンと西巻賢二を獲得。またソフトバンクからFA福田秀平を獲得、阪神自由契約になった鳥谷敬も獲得と、ロッテらしからぬ積極的な補強で迎えた2020年

西野勇士種市篤暉福田秀平荻野貴司ブランドン・レアードなど期待された選手が々に故障で姿を消し、レアードの離脱や井上晴哉の不振もあって安田尚憲を4番に抜するというよりせざるを得ないなど、打線シーズンを通して低調だったものの、投手の奮闘で上位争いに加わる。先発は美小島和哉が離脱者のを埋め、リリーフジェイ・ジャクソン大麻所持逮捕なんてこともあったが唐川侑己覚醒やハーマン小野といった新戦がハマり、貧打をカバー。育成出身の和田康士朗の快足も話題を呼んだ。8月に16勝8敗と波に乗り、9月にはトレードで獲得した澤村拓一セットアッパーに定着。前年同様ソフトバンクから貯を稼ぎ、失速した楽天ソフトバンクと首位争いを繰り広げた。

ところが10月に入ると、4日に岩下大輝新型コロナウイルス感染が判明、さらに6日には荻野清田育宏角中勝也菅野剛士、三木亮藤岡裕大コロナ集団感染に発展し、和田小野まで濃厚接触者となって一気に抹消という非常事態に陥る。抹消者は2週間ほどでほぼ戻ってきたが、その間の10月9日から11日のソフトバンク3連戦に負け越したのをきっかけにずるずると失速。MLBから獲得したチェン・ウェイン先発に投入したが時すでに遅く、最大13あった貯を最終的に3まで減らし、下から追い上げてきた西武に危うく抜かれそうになったが、なんとか踏みとどまって2位を確保、CS出場を果たした。なお、集団感染で失速したのは事実だが、そので昇格してきた藤原恭大の活躍という思わぬ副産物もあったことは付記しておきたい。

クライマックスシリーズは2試合とも逆転で敗れあっさり敗退。負けたら敗退の2戦ソフトバンクに相性の良かった二木康太ではなくチェンを起用したことが議論を呼んだ。

オフ澤村拓一MLB挑戦をしてFA宣言チェンは退団して阪神に移籍した。

北海道日本ハムファイターズ

首脳陣
一軍 二軍
所属選手

太字は開幕一軍
は入団、灰色は退団

投手 捕手 内野手 外野手
戦績(53勝62敗5分)監督:栗山英樹

巨人クリスチャン・ビヤヌエバ、ドリュー・バーヘイゲンを獲得した。

チーム本塁打89本、リーグワーストの75失策、13捕逸、チーム防御率4.02といいところがチーム打率2位だった事と最下位にならなかった事ぐらいしかなく、優勝したソフトバンクに20ゲーム差をつけられた。

中田翔打点王近藤健介最高出塁率タイトルを獲得した。

オリックス・バファローズ

首脳陣(開幕時)
一軍 二軍 育成
首脳陣(8月21日以降)
一軍 二軍 育成
所属選手

太字は開幕一軍
は入団灰色は退団

投手 捕手 内野手 外野手
戦績(45勝68敗7分)監督:西村徳文→中嶋聡

メジャー大砲アダム・ジョーンズアデルリンロドリゲスを獲得した。

開幕カード楽天戦では1勝2敗と負け越し、その次のロッテとの6連戦ではプロ野球史上初の同一カード6連敗を喫し、下位に留まった。8月20日に成績不振を理由に西村徳文監督を辞任し、二軍監督をしていた中嶋聡監督代行を務める。しかし流れを変えられず、10月29日に最下位が確定した。

得点不足解消ならず、3割打者は吉田正尚のみ、先発投手が結果を残せないなどの課題が山積みのまま、2年連続の最下位に沈んだが、太田椋大下誠一郎宮城大弥といった若手が台頭した。

セントラル・リーグ

読売ジャイアンツ

首脳陣
一軍 二軍 三軍・巡回
所属選手

太字は開幕一軍
は入団灰色は退団

投手 捕手 内野手 外野手
戦績(67勝45敗8分)監督:原辰徳

リーグ最少421失点と防御率3.34でリーグ優勝チームにふさわしい投手を見せた。リーグ開幕から13連勝を達成した菅野智之に次ぐ2桁勝利達成者は出なかったが、戸郷翔征が9勝と健闘した。

打撃においてはシーズン開幕後に楽天からゼラス・ウィーラーをトレードで獲得。様々な選手との併用が可になる。骨折を押して出場していた丸佳浩新型コロナウイルスに感染していた坂本勇人が打撃不振に陥っていたが、両者は場に調子をあげる。最終的には3番坂本勇人、4番岡本和真、5番丸のクリーンアップだけで233打点記録した。守備においてはこれまで故障が多かった吉川尚輝が二塁に固定できたのが大きく、規定打席にも到達。3割打者が一人も出なかったが、リーグトップの532得点記録した。

リーグの規定でクライマックスシリーズがないまま、2年連続で日本シリーズの対戦相手が福岡ソフトバンクホークスとなる。日本シリーズでは福岡ソフトバンクホークスに2年連続で4連敗を喫した。

横浜DeNAベイスターズ

首脳陣
一軍 二軍・育成
所属選手

太字は開幕一軍
は入団灰色は退団

投手 捕手 内野手 外野手
戦績(56勝58敗6分)監督:アレックス・ラミレス

筒香嘉智メジャーに移籍し、タイラー・オースティンを獲得。

先発今永昇太平良拳太郎が怪で離脱して以降は先発投手の駒不足に悩まされることになり、最初は優勝争いに加わっていたが徐々に後退。規定投球回に到達した投手は一人も出ず、逆転負け25試合はヤクルトに次いで多かった。

リーグ1位打率.266を記録したが、バントをしないという方針が足を引っる形となり、犠打盗塁リーグ最少。得点数は3位に留まった。そんな中で佐野恵太レギュラーに定着し、首位打者タイトルを獲得した。

10月25日にはアレックス・ラミレス監督の退任が発表され、11月17日からは三浦大輔監督を務めることが発表された。

阪神タイガース

首脳陣
一軍 二軍
所属選手

太字は開幕一軍
は入団灰色は退団

投手 捕手 内野手 外野手
戦績(60勝53敗7分)監督:矢野燿大

無償トレード中田賢一ソフトバンク自由契約となっていたロベルト・スアレス、新外国人としてジョー・ガンケル、ジョン・エドワーズ、ジャスティン・ボーアジェリー・サンズを獲得した。

6月を2勝8敗と低調なスタートとなったが、7月にはボーアサンズ大山悠輔ら打撃が奮起。抑えを務めていた藤川球児からスアレスに配置転換したことで借を返済。馬場皐輔藤浪晋太郎勝利の方程式に入れたことで中継ぎは安定した。

しかし10月新型コロナウイルス感染者が相次ぎ、浜地真澄糸原健斗陽川尚将馬場岩貞祐太小川岩崎優福留孝介江越大賀木浪聖也小林と出場選手登録抹消が10名以上にも及び、一時は3位に転落したが、10月に6連勝したことで2位に戻った。

この年を以て藤川球児が現役を引退した。

広島東洋カープ

首脳陣
一軍 二軍 三軍
所属選手

太字は開幕一軍
は入団灰色は退団

投手 捕手 内野手 外野手
戦績(52勝56敗12分)監督:佐々岡真司

前年同様投手に安定感がなく、開幕からBクラスに低迷。一時期は最下位に転落した。その後は好転することなく、8年ぶりの5位に終わり、巨人に対しては6年ぶりの負け越しを喫した。

一方で打撃では堂林翔太覚醒を果たす。他には坂倉将吾大盛穂といった若手が台頭。新人の森下暢仁に至っては10勝を挙げ新人王を獲得した。

菊池涼介二塁手史上初の守備率10割を達成した。ところがチーム全体ではリーグ2位の73失策を喫した。

中日ドラゴンズ

首脳陣
一軍 二軍
所属選手

太字は開幕一軍
は入団灰色は退団

投手 捕手 内野手 外野手
戦績(60勝55敗5分)監督:与田剛

開幕戦では18安打記録したことで2016年以来4年ぶりに開幕戦勝利となり、開幕カードを勝ち越す。8月に一時は最下位に転落したが、大島洋平を1番、京田陽太を2番に置いてからは打撃に安定感が出てくる。大野雄大の初勝利7月31日と時間がかかったが、そこから11連勝でチームの浮上に貢献。中継ぎでは祖父江大輔福敬登が50試合以上登板、抑えのライデル・マルティネス勝利の方程式が安定したのも大きかった。11月4日DeNA戦でシーズン勝ち越しを決めると、11月5日には8年ぶりのAクラスを確定させた。

東京ヤクルトスワローズ

首脳陣
一軍 二軍
所属選手

太字は開幕一軍
は入団灰色は退団

投手 捕手 内野手 外野手
戦績(41勝69敗10分)監督:高津臣吾

序盤は上位にいたが、先発投手が結果を残せなくなってから下位に低迷する。

20歳の村上宗隆は全試合4番として出場し、最高出塁率タイトルを獲得。3番青木宣親打率.317、18本塁打と結果を残したが、5番打者が固定できなかったため、青木村上との勝負を避けられるとなかなか得点を挙げることができなかった。2番を務めた山田哲人も打撃不振に陥ったため、チーム打率.242(5位)、468得点(5位)に低迷した。

8月15日DeNA戦では小川泰弘ノーヒットノーランを達成したが、チーム投はこの試合のみ。規定投球回に到達した投手は一人もいなかった。

この年を以て五十嵐亮太中澤雅人井野卓が現役を引退した。

競技結果

順位

パシフィック・リーグ















1 ソフトバンク ソフトバンク 73 42 5 .565 -
2 ロッテ ロッテ 60 57 3 .551 14.0
3 西武 西武 58 58 4 .500 15.5
4 楽天 楽天 55 57 8 .491 16.5
5 日本ハム 日本ハム 53 62 5 .461 20.0
6 オリックス オリックス 45 68 7 .398 27.5
セントラル・リーグ
















1 巨人 巨人 67 45 8 .598 -
2 阪神 阪神 60 53 7 .531 7.5
3 中日 中日 60 55 5 .522 8.5
4 DeNA DeNA 56 58 6 .491 12.0
5 広島 広島 52 56 12 .481 13.0
6 ヤクルト ヤクルト 41 69 10 .373 25.0

ポストシーズン

クライマックスシリーズ 日本シリーズ
開催なし 巨人(4敗)
ロッテ(2敗) ソフトバンク(4勝)
ソフトバンク(4勝)

表彰

月間MVP

機構
/
セントラル・リーグ パシフィック・リーグ
投手 球団 野手 球団 投手 球団 野手 球団
6・7月 菅野智之 巨人 村上宗隆 ヤクルト 涌井秀章 楽天 柳田悠岐 ソフトバンク
8月 菅野智之 巨人 佐野恵太 DeNA 石川歩 ロッテ 吉田正尚 オリックス
9月 大野雄大 中日 梶谷隆幸 DeNA 山本由伸 オリックス 浅村栄斗 楽天
10月 森下暢仁 阪神 T.オースティン DeNA 岸孝之 楽天 柳田悠岐 ソフトバンク

FA権有資格者

太字は権利を行使した選手。

セントラル・リーグ パシフィック・リーグ
球団 FA権 海外FA権 球団 FA権 海外FA権
巨人 西武
DeNA ソフトバンク
阪神 楽天
広島 ロッテ
中日 日本ハム
ヤクルト オリックス

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57 ななしのよっしん
2020/12/18(金) 06:19:25 ID: NkV1+TXGYX
ソフトバンクしか書かないの?
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58 ななしのよっしん
2020/12/27(日) 12:49:32 ID: HeSu+0tdT6
出来事に新庄トライアウト書くべき
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59 ななしのよっしん
2020/12/27(日) 13:01:09 ID: NkV1+TXGYX
気持ちは分からんじゃないがプロ野球選手に復帰できなかったんだ。
新庄の記事に書いてあればそれで十分だよ
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60 ななしのよっしん
2020/12/28(月) 07:26:09 ID: BGmsXf/Iq0
×今永翔太→○今永昇太
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61 ななしのよっしん
2021/02/02(火) 16:39:08 ID: BGmsXf/Iq0
ロッテについては,なんで説明すればいいだろうか?
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62 ななしのよっしん
2021/02/09(火) 18:51:32 ID: BGmsXf/Iq0
2020年ロッテソフトバンクと同じで投手の奮闘がった。一方で打率長打率がなかったことでCSでも打線が機しきれなかったことも事実だったなぁ。
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63 ななしのよっしん
2021/02/12(金) 12:12:10 ID: NkV1+TXGYX
これで戦績はあと阪神だけか。
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64 ななしのよっしん
2021/04/10(土) 23:45:14 ID: fEAINnSSYM
中日投手代打に送っていたな。
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65 ななしのよっしん
2021/10/28(木) 12:07:10 ID: xyv5wG3HtX
10月26日
日本ハム宮西尚生プロ入りから14年連続50試合登板
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66 ななしのよっしん
2022/03/30(水) 20:41:18 ID: HeSu+0tdT6
この年のクラスター二軍選手が大量昇格するのわくわくしたな
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